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母が上、息子が下の2段ベッド 息子5日目 母2日目

翌日、病院に行った。
今度は一人で。いや、私の中にいるウィルスさんと一緒に。

2時間待った結果「陽性」。
いや、この歳になると、きつい。2時間の待ちは。
車の中に2時間はきつい。
若い人からは「えーなんで?車でしょ?余裕っしょ」
という声が聞こえてきそうだが、ちがうんだ。
膀胱がやばい!
「はい、陽性ですね。ガッテン承知」
陽性のことや死語を使ってしまったことより何より、頭に浮かんでくるのは白い陶器でできたTOTOの便器さん。
帰ったらまずトイレに行くんだ!と意気込んで帰路につく。

家に着き、無事、用を足した私は、荷物をまとめた。
引っ越すのだ。
息子の部屋へ。家庭内コロナ病棟へ。
幸い、息子は2段ベッドで寝ており、上の段は空いている。
海外の病棟っぽい。もしくは留置所っぽいともいう。
ふたりで、コロナと戦うんだ!

息子は喜んで迎えてくれた。寂しかったらしい。
反抗期にさしかかっていた息子も、やはりまだ母ラブなのだ。
かわいいやつめ。

そして、次男を夫に託し、私はコロナ病棟に引っ越しを終えた。
6畳もない狭い部屋で長男と4日間濃厚な時間を過ごすこととなった。


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