光圀を狙え

ここ2年はけんちはいたさぬと佐竹党と約束したではないか

そんな約束はしていない　
おかみに逆らうのか！！

佐竹党という郷士がいて藩と揉め事ばかり起こしていた

昔佐竹藩の領地だった　関ヶ原の戦に参戦しなかった　　将軍家の命令により秋田に移された　その時に秋田に行かなかった侍達が郷士になったという訳です
そんな80年も前の事を恨むなんて逆恨みですよ
追い出されたと思っているんでしょう
どっちにしても80年以上前の話しなのに

霞ヶ浦においで遊ばすって　みつがしまを探しにな　
名物の薬草でなその塩漬けを食べるとよく眠れる

御老公様霞ヶ浦には佐竹どもがいます　御老公様がおいでになったと聞いたら何をしでかすかわかりません
おやめ下さいませ

わかった　わかった　行かん　行かん

この赤いせんはなんだい?

実はこの赤いせんは私の夢なんです
この赤いせんのところにすいごうがつながれば人の往来や米や野菜などの産物を運ぶのがずっと楽になります

ところで君の名前は
郷士の松浪勘一郎です

ぼうだいなお金と人手がいるので夢なんです

佐竹党が昔の身分に戻る手立ては1つ　光圀に消えてもらうことだ　光圀は幕府にとって目の上のこぶ　こぶがとれて喜ばんものはおらん　そうすればおのずと佐竹党にひかりが当たる

松浪勘一郎のゆうことは正しい　しかしこれは博打かも知れんな

測量をしようと準備中です

あれが光圀か

みたこともない道具だ
御隠居様は測量もできるのですか?
いったいどういうおかたなのですか?

勘一郎ではないか　なぜ光圀と

まだ思いだせねえのか
はやてのおえん
なんと　お銀がはやてのおえんに名前が変わってました

ここから利根川につないで

江戸につなぐ

そうすればこの国はどんどん豊かになる
物も人も入って来る
狭い土地にしがみついて食うや食わずの暮らしをしなくてもすむ
この仕事にめどがつけば藩もお役人も私達をないがしろにできぬ

江戸の問屋集から金を集める話しそれを持って藩にかけあえば藩もなっとくする
そんな夢みたいな話し本当に信じているのか
そんなこと50年　いや100年かかるぞ

50年かかろうが100年かかろうがずっと佐竹党がやればいい

勘一郎　お前の言ってる隠居というのは水戸光圀だ

今までずっとお役人達といがみあってきたんだこれを機会に一度にうまくいくことになると思いませんか

われら佐竹党を潰す機会をうかがってるのかも知れん

そんな事をあの御隠居様がするわけがありません
あの方は優しい方です

わかるものか！！

すぐに測量をやめるんだ！！
隠居との付き合いもやめろ！！
今すぐだ！！

なぜだ！！
別に御老公様は私達の敵(かたき)じゃないでしょ！！
かたきだ！！

そうだろ　　おやじ

光圀に消えてもらうんだ！！
それでわれら佐竹党はすべて浮かび上がるんだ！！

本当か　そんなことがあったのか?　　おやじ

馬鹿馬鹿しくて話しにならぬ
そんな事を信じてる奴は仲間でも何でもない
貴様共の顔を二度と見るか

ほおっておけ　佐竹党の掟を破れば死ぬしかない

この書状を持つ者我意は対せぬ者なり　
疑いあるべからず
柳沢吉保

左はじのやつが書状を持ってきた
答えはどうじゃ

北斗星がすべてのきもん
測量の基本だ
人は生きてるうちに仕事をすれば光る星になる
何もせずに死んじまうと星くずの中にまぎれこんでしまうんだそうです
まぎれしまっちゃしょうがない

非力な自分が悔しい
何とかしたくても何もできない自分が
そんなことは無い　勘一郎さんこそ光る星になれる人なんです
何年かかっても　やりとげて下さい

これは水戸藩の仕事としてやるべきでは
それは違う　最初から藩がやったのではうまくいかん
民から声があがってくるのが本当だ

佐竹党の娘がどこにいく　仲間を裏切るのか?

娘はどこに行った
本当に知らんのだ
もしも娘が水戸にいったとして　そのことで佐竹党が潰れてしまうような事があれば
わしが腹を切って死ぬ
死んでわびる

娘が大変なことになってます