異常気象
人間、歳をとると史跡や旧跡のような、何だか古いものに惹かれます。
ただ、特別なもの以外は経年劣化や開発の名のもとに失われ消えていきます。
歴史好きな人たちはご存知でしょうが、日本では昔から、為政者にとって“治水”が課題でした。治水を語る歴史上のエピソードは枚挙にいとまがないでしょう。
何気ない街中の起伏が実は昔の堤、堤防の跡だったり、いつも通る道路が昔は川で、すぐ近くの直線的な川はあとから人工的に造ったものだったり。
近年は発達した科学、工学の知識を利用した土木技術によって、お侍さんの時代に比べると水害は克服できていたと思います。
ところが気象現象が土木技術の成果を上回るようになってきて、今再び為政者にとって“治水”は最重要な課題なのではないでしょうか?
道路を作るより水路を作れ、と言いたくなります。
お侍さんの時代は水運や水田のために、水との共生が必須でした。
今ではそういった水運や水田がなくなったので、水の管理は昔ほど重要ではないでしょう。
温暖化が原因といわれている、豪雨などによる水害。近年は新たなステージに入った感があります。
防衛と防災。
雨を降らせてとか雨を止ませてとか、気象を司る神さまとの話し合い。人々はいにしえからそれを試みてきました。時には人命も使って…。
一方、防衛は隣国の人たちとの話し合いです。
神さまと隣国、話が通じそうなのはどちらでしょうか?