義父の魂を乗せて飛んでた?クロアゲハ
お盆も義父の命日も近いので不思議な話を1つ聞いてください。(この写真はカラスアゲハですが文中ではクロアゲハに統一します)
あれは10年近く前の事。義父は入院中で意識もなくなっていた。私は家の窓からぽーっと外を眺めていた。目の前をクロアゲハが飛んで行った。蝶なんてあまり見かけないのでましてやクロアゲハなんて珍しいなあと思った。しばらく家の庭をフワフワあっちへ行ったりこっちへきたりしていた。
その後車で3分程の病院へ義父の見舞いに行ったら、車を止めた目の前の垣根にクロアゲハが止まっていた。今日は何度もクロアゲハを見るなあと思っていた。
その日の夜中義父は亡くなった。なんだかんだ準備に追われ、気がつけば通夜の朝になった。車で家族で会場に向かう時のこと、またクロアゲハが庭を飛んでいた。そして玄関の義父の表札に止まった。それから車の半開きになった窓の所へ飛んできた。まるで中の様子を伺うように。「さっさと出かけなさい」と言いたかったのだろう。誰よりも時間厳守の人だったから。
クロアゲハは死者の魂を乗せて飛ぶともいわれている。きっとあれは義父だと家族で語り合った。
それっきり今まで一度たりともクロアゲハは見かけたことがない。
なお、余談を1つ。私の実の父も数年前に亡くなった。それからしばらくして母が寝ていたら寝室にクロアゲハが飛んできたそうだ。そしてゆっくりと玄関へ消えていったという。これは母の夢だと思う。本人は絶対本当だったというが。でも父が様子を見に来たのかなとチラッと思った。(以上、クロアゲハつながりでした、終わり)。