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フランスと日本、どちらの教育が子どもに向いているか?

フランスと日本の教育システムは、目指す方向性や育成する人材に大きな違いがあります。それぞれの社会的背景や歴史が影響していると考えます。


日本の教育

日本の教育システムは、戦後の経済復興を支えるために「勤勉」「協調性」「集団の中での役割の果たし方」などが重視されてきた背景があります。戦後、特に高度経済成長期において、安定した労働力を提供することが国家の最重要課題とされ、教育は「社会に役立つ」ことを目的に、次のような特性が求められました:
規律と協調性:集団行動や規則を守ることが重視され、例えば校則や制服などに見られるように、個性よりも集団との調和が大切にされた。
社会適応能力:日本では、上司に従う、協力して働くといった社会の「枠組み」を守る能力が求められ、学校教育もそのための基盤を作る役割を担ってきた。
学力重視:特に大学入試の競争が重要視され、厳しい受験戦争を経て、専門的な職業へと進んでいくパスが強調されている。

フランスの教育

一方、フランスの教育はより個人の自由や創造性を重視し、「知識の探求」や「批判的思考」「独立心」を育むことに力を入れています。フランスでは、教育が国民の権利として保障され、社会全体で教養を深めることが大切にされてきました。特徴的なのは:
自由と独立:フランスの教育は、子どもたちが自分で考え、意見を述べることを奨励します。教室内での討論やディスカッションが一般的で、教師と生徒は平等な立場で意見を交換することが期待される。
批判的思考:単に知識を詰め込むのではなく、なぜそうなのか、どうしてそう考えるのかという問いかけを通じて、思考力を高めることが目指されている。
専門性の発展:フランスでは、学問を深めることに重きが置かれ、後期中等教育や高等教育での専門性を発展させることが大きな焦点となっています。また、労働市場においても、高度な教育を受けた人材が評価される傾向がある。

比較

社会適応 vs. 自由:日本の教育は社会の一員としての「適応」を重視する傾向が強いのに対し、フランスは個々の能力を重視し、自己表現や独立性を育てることを大切にします。
エンプロイー vs. 知識の探求者:日本は、効率的に働くための規律や集団での調和を意識し、フランスは自由で独立的な思考を育む教育を目指します。
学力中心 vs. 思考力中心:日本の教育は学力やテストに重きを置き、フランスの教育は知識の深さとそれに対する批判的なアプローチを重要視します。

このように、両国は育てたい人材像が異なり、それに基づく教育アプローチも大きく異なります。

日本の教育に向いている子

協調性がある子: 日本の教育は集団行動や規律、協調性を重視します。学校生活において周囲と調和を取ることを大切にする子どもに向いている傾向が強いかと考えます。
社会的枠組みに適応できる子: 上司や教師の指示に従い、社会のルールに従うことが重要視されるので、自己主張よりも集団に従うことが得意な子に適していると考えます。
受験競争に強い子: 日本の教育は学力重視、特に受験戦争を通じて進学するシステム。学業に対して意欲的であり、厳しい競争を乗り越える力がある子に向いていると考えます。

日本の教育に向いていない子

自己主張が強く独立心がある子: 日本の教育では、個性よりも集団行動が重視されるため、自己主張が強く独立心を育てたい子には向いていない場合があります。
創造性を発揮したい子: 日本の教育は知識の詰め込みやテスト中心であるため、創造的な思考や批判的な視点を育てることに難しさを感じる子もいるかと思います。

フランスの教育に向いている子

自由な思考を持っている子: フランスの教育は自己表現を大切にし、討論やディスカッションを奨励します。自分の意見を述べたり、他人の意見に対して自分なりの意見を持てる子どもに向いている傾向が強いかと考えます。
批判的思考が得意な子: フランスでは、なぜそうなるのか、どうしてそう考えるのかを問い直し、深く掘り下げることを大切にしています。単に暗記するよりも「考える力」を育てたい子に向いています。
独立心が強い子: 他人に頼らず自分で考えて行動する独立心を育てる教育が進んでいるため、自分のペースで学ぶことを好む子に向いている傾向があるかと思います。

フランスの教育に向いていない子

集団行動を好む子: フランスでも、一定の規律はありますが、日本ほど強く集団行動や規則を重視しないため、集団にうまく適応できない子どもにとっては最初は戸惑うことが多いかもしれません。
指示に従うことを好む子: フランスの教育は自発的な学びを奨励しますが、指示に従うことが苦手な子にとっては、最初は少し自由すぎると感じることがあるかもしれません。

転校やスイッチのタイミング

日本からフランスへ: 子どもがまだ小学校の初期(特にCPやCE1の段階)であれば、転校は比較的スムーズに進むことが多いです。批判的思考や自由な学びを楽しむ子どもには、フランスの教育システムが合うことが多以下と思います。 しかし、早すぎると日本での規律を理解している子にとっては戸惑いが生じることもあります。もし日本の教育での学力や社会適応に困難が見られる場合、CE2以前に転校を検討するのが良いかもしれません。
フランスから日本へ: 日本の教育に適応できるかどうかは、子どもの性格や学習スタイルによりますが、特に小学校中学年(3年生以上)になると、学力や社会的な適応に時間がかかる場合もあります。逆に、集団行動に慣れている子や、受験に対するプレッシャーを受けられる子にとっては、日本の教育に適応しやすいかと思います。

転校は、子どもの学習状況や性格、教育環境に対する反応を見て判断することが重要です。小学校低学年(特に1~2年生)であれば比較的スムーズに転校できることが多いですが、高学年になると文化や学習スタイルの違いに適応するのが難しくなる場合もあります。

と、一旦フランスの学校に子供が通ってるので今一度見直しました。📝

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