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宗教や信仰についての雑記 #249

◯頭が良くてもバカ?

私は今までに、「他人の苦悩や迷惑に鈍感で無責任な者は,どんなに頭が良くてもバカである」とと思ったことが何度かありました。
しかし何冊か知能に関する本を読んで、人間の知能とは多面的・総合的なもので、一つの尺度では測れないものだということを知りました。

その多面性の主な例には以下のようなものなあるそうです。
・論理的思考能力: 問題解決や推論に強く、科学や数学の分野で優れている。
・空間認識能力: 物体の形状や位置関係を把握し、立体的な思考ができる。
・言語能力: 言葉を理解し、表現する能力。
・音楽能力: 音楽を理解し、演奏したり作曲したりする能力。
・身体運動能力: 運動神経の良さや器用さ。
・対人関係能力: 他者とのコミュニケーション能力や共感能力。
・創造性: 新しいアイデアを生み出す能力。

上記の例から考えると、私の「他人の苦悩や迷惑に鈍感で無責任な者は,どんなに頭が良くてもバカである」という考え方は、対人関係能力のみを重視した一面的な見方ということになります。
つまり、人間の知能とは多面的・総合的なものであるならは、人間の愚かさもまた、多面的・総合的なものであり、その一面だけを捉えて他者を愚かと断ずるのは非常に粗雑な見方であるということです。

そして先日の投稿(#244)で「認知の限界という輪郭線によって、我々という存在は形を与えられています」と書きましたが、そうであるならば、我々のアイデンティティもまた、多面的・総合的なものなのでしょう。

人間とは「この人はこういう人」と、一言で言えるほど単純なものではないのだと思います。

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