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宗教や信仰についての雑記 #番外
◯杉原千畝への批判について
今回は宗教や信仰とは直接関係なないのですが、どうしても書いておきたい事があったので番外編として投稿しました。
先日、杉原千畝への批判が最近見られるようになった、ということをあるテレビ番組で知りました。
ご存じの方も多いとは思いますが、杉原千畝は1940年にリトアニアのカウナス領事館に赴任していたとき、ナチス・ドイツの迫害によりポーランドなど欧州各地から逃れてきたユダヤ人たちに大量のビザ(通過査証)を発給し、日本経由で多くのユダヤ人避難民を救った人です。
今、イスラエル軍によるガザ地区への攻撃によって多くの子供たちの命が奪われていることを理由に、杉原千畝がユダヤ人を救ったことに対する批判のメールや投稿がいくつも出てきているそうです。
つまり、あのときユダヤ人を救うべきではなかったという批判です。
このような批判は明らかに間違っています。間違いであると同時に非常に危険なことです。
杉原千畝がユダヤ人たちにビザを発給したとき、その80年以上後になって、ユダヤ人が、イスラエルが、ガザ地区に大規模な報復攻撃を行うことなど誰が予見できたでしょうか。
一人ひとりの思想や言動、そのときの状況などを考慮せず、ただ〇〇人だからという理由のみで、特定の国民や民族全体を非難したり、憎んだりすることは、ナチスがホロコーストを行ったり、イスラエル軍の攻撃が多数の子供たちの犠牲を出していたりすることと、大本は一緒のことです。
パレスチナ問題は非常に複雑な問題ではありますが、私はハマスの攻撃も、イスラエルの報復攻撃も正当化できることだとは思いません。しかしそのことと、杉原千畝が過去にユダヤ人たちを救ったこととは関係ありません。それらは切り離して考えるべきです。
いや、むしろ、現在のイスラエル軍の攻撃を非難するのであれば、杉原千畝の人道的な姿勢を学ぶべきだとも思います。
杉原千畝への上記のような批判は、天に唾することと同じで、そのまま本人へ返ってきます。このような批判をした人たちは、どうやらそのことにに気がついていないようです。
あえてもう一度書きます。
このような批判は明らかに間違っています。間違いであると同時に非常に危険なことです。
このような短絡的な思考は、過去の過ちを繰り返すことへと繋がりかねません。
そのことをもう一度よく考えてみるべきだと思います。