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宗教や信仰についての雑記 #248

◯自己組織化臨界

先日、パンと葡萄酒という言葉を久しぶりに聞くことがありました。
私はクリスチャンではないので詳しいことはわからないのですが、このパンと葡萄酒とは、神との新しい契約の象徴とのことです。

なぜ新しい契約が必要だったのか?
おそらくそれは、旧い契約が行き詰まりを見せていたからなのでしょう。時代や状況の変化に応じた改革が必要だったのだと思います。

キリスト教だけでなく、仏教やイスラム教のような、所謂世界宗教と呼ばれるものは、何かしら、それまでの状況からの変革という性格を帯びていたようにも思えます。

複雑系科学に自己組織化臨界という概念があるそうです。
これについてもやはり難しいことはわからないのですが、これはシステムが外部からの干渉なしに、内部の相互作用によって臨界状態に達する現象のことだそうです。
例えば、砂山のモデルを考えると、砂粒を一つずつ加えていくと、ある時点で一粒の砂が加わることで山が崩れることがあります。このように、システムが臨界状態にあるとき、小さな変化(摂動、刺激)が大きな影響を及ぼすことが観察されます。
この概念は、自然界の多くの現象を理解するための重要な枠組みとなっており、地震や雪崩、森林火災などの現象に関連してるとのことです。

世界宗教の発生は、この自己組織化臨界現象のようなものだったのではないでしょうか。
それまでのシステムが成熟しきって臨界状態となり、ほんのわずかなことがきっかけで大きな変化が起きた、そんなふうにも思えるのです。

世界の歴史の中にも、文明の興亡や革命、社会運動や経済危機など、自己組織化臨界と似たような現象があったという見方もあるそうです。
我々の心の中にも、それまでの価値観や人生観、世界観などか行き詰まり、自己組織化臨界と似たような現象が起きる可能性もあるのではないかと、パンと葡萄酒という言葉からそんなことをも考えました。

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