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宗教や信仰についての雑記 #305
◯DMNと創造性
先日の投稿(#302)で、デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)の働きの一つとして、創造性の涵養を挙げました。今回はそれについて書いてみようと思います。
DMNは、過去の経験や知識を思い出し、それを整理・統合する働きがあります。そのためDMNが活発になると、この内的な思考が自由連想やアイデアの流れを促進する役割を果たします。
そのことにより、普段は結びつかないような遠隔の記憶や情報を結びつけ、新しいアイデアやひらめきが生まれやすくなります。
またその働きは、複雑な問題に対して多角的な視点からアプローチし、新しい解決策を生み出すことにも貢献します。
そのため、言うまでもないことですが、DMNによる創造性の発揮には、普段から様々なことを経験したり学んだりして、新たなアイデアのための材料をストックしておくことが前提となります。
このように、DMNは創造性の重要な要素の一つであると言えるですが、その一方でデメリットもあります。それがマインドワンダリングという現象です。
この現象は、簡単に言うと「心の迷走」のことで、具体的には、目の前のタスクから意識が逸れてしまい、過去のことや未来のこと、あるいは全く関係のないことを考え始める状態を指すそうです。
これは、あるタスクに取り組んでいる最中に、DMNが活発になることで起こると考えられています。
この現象が発生すると当然ながら、集中力が低下し、ミスが増加し、生産性は低下します。
マインドワンダリングは、完全に無くすことは難しいですが、コントロールすることは可能とのことです。
そのためにはまず、集中瞑想を行なったり、休憩をとったりといった個人的な対策があります。そのほか、集中しやすい状況への環境整備をしたり、集中力を維持するために、目標を細かく設定し、一つずつクリアしていくようなタスク管理を行ったりといった業務運営上の対策があります。
マインドワンダリングは、誰にでも起こるごく自然な現象だそうです。脳は約半分もの時間を、現在のタスクではなく、過去の出来事や未来のことに費やしているとも言われています。
その時の状況に応じて、マインドワンダリングをコントロールし、目の前のことに取り組むことが大切でしょう。それが結果的に余計な動揺や苦悩を減らして、心に平穏さをもたらすことにつながるのですから。