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宗教や信仰についての雑記 #264

◯ポジティブシンキング

先日久しぶりに、ポジティブシンキングという言葉を聞きました。
以前、この言葉をよく耳にした時期があったのですが、今ではあまり聞かなくなっように思います。おそらくそれは、ポジティブシンキングだけでは必ずしも現実に上手く対処できなかったからなのでしょう。

そこでポジティブシンキングの功罪について、改めて調べてみました。

◎ポジティブシンキングの功績
・ストレス軽減:ポジティブな思考は、ストレスホルモンの分泌を抑え、リラックス効果をもたらします。
・免疫力向上:心身の健康状態を改善し、免疫力を高めることに繋がります。
・目標達成:ポジティブな自己暗示は、モチベーションを維持し、目標達成を後押しします。
・人間関係円滑化:周りの人々に対して好意的な態度を示し、良好な人間関係を築くことができます。
・創造性向上:新しいアイデアを生み出し、問題解決能力を高めることに繋がります。

◎ポジティブシンキングの影
・現実逃避:現実から目を背け、問題を軽視してしまう可能性があります。
・他者への攻撃性:自分の意見や価値観を押し付け、他者を否定してしまうことがあります。
・自己中心的思考:自分の感情や欲望を優先し、周囲への配慮が欠けてしまうことがあります。
・過度な期待:現実とのギャップにより、失望や挫折感を味わうことがあります。
・不当な自己評価:失敗を認められず、自己肯定感が損なわれることがあります。

これらポジティブシンキングの功罪を見てみると、宗教や信仰の功罪と重なる部分がかなり多いように思います。まるでポジティブシンキングとは宗教性を取り除いた信仰のようにも思えてきます。

しかし、ポジティブシンキングと宗教や信仰とには根本的な違いがあります。それは罪や無明の自覚、即ち人間の有限性への自覚です。その自覚が謙虚さと他者への思いやりや赦しを生みます。
それなのに、これら両者の功罪の多くが重なるのは、信仰を持つことによる驕りや独善性が出てくるからなのでしょう。
信仰を持つということは、常に慢心や独善への警戒を必要とするものなのだと思います。
完全な人はどこにもいません。人間は光と影の両方を持つ存在です。その了解のもと、ポジティブとネガティブとの思考のバランスをとることが大切なのでしょう。

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