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宗教や信仰についての雑記 #3

◯宗教の多様性と限界

現在世界には様々な多くの宗教があり、またいくつかの宗教には多数の宗派があります。

そのことは文化の豊かさや宗教の発展を表すものでありますが、それと同時に宗教の不完全性や限界をも表しているような気がします。

世界に様々な宗教や宗派が存在しているということは、それぞれが地域や時代の制約を受けているということであって、それ故それぞれの宗教や宗派はその内に不完全性を含んでいるということでもあると思います。

そして何かを信じるということは、程度の差はあれ視野を狭めて、他のものを排除する傾向を生みます。それが世界に宗教が関わる争いが絶えない原因なのでしょう。

「信仰とは90%の疑いと10%の希望だ」という言葉を聞いたことがあります。また、信仰を持ったとしても心の苦しみが全くなくなるということはない、という話を聞いたこともあります。
神様の言葉を伝えて人を救うはずの宗教にも限界があるようです。
一夜にして人間をすっかり変えてしまう魔法のようなものは現実には存在しない、ということなのでしょう。

宗教が様々な争いを引き起こしたり、限界があったりするのは、それに関わる人間に問題があったり、信心が足りなかったりするだけでなく、宗教そのものに不完全性が内包されているからでもあるから、そんなふうにも思えるのです。

でも言うまでもなく、それぞれの宗教や宗派は尊重されなければなりません。
でもそれは、それぞれが唯一無二の価値を持っているからというだけでなく、己の信じる宗教にも不完全性が内包されており、それ故の謙虚さも必要だからでもあります。

そんな不完全性の自覚が、過度に視野狭窄に陥ることを防ぐ手立てになるのでしょうが、心の平安とはトレードオフの関係でもあるようです。
そのバランスが難しいところですね。

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