いかに追い込むか
〜トレーナーデビュー当時〜
今から13年前、私は転職して、今ほど馴染みのないパーソナル・トレーナーという仕事に就きました。
当時は「劇的 Before & After」 のパーソナルジムが世の中で流行る直前で、まさにその「劇的 Before & After」という価値をお客様に提供するパーソナル・トレーナーをしていました。
大まかにいうと、2ヶ月の短期間で減量するために 糖質を抑えた食事をして、週2回の筋トレでなかなかに追い込む、という内容。
トレーニングでは筋肉にしっかり効かせて、しっかりと追い込んで強い筋肉痛が来るようなサポートを。食事管理ではボディビルダーが最終調整する時のようなストイックな食事管理を。
とにかく2ヶ月は食生活はもちろん、修行僧のようなストイックなモードで追い込みますよ!と、お客様をモチベートし、一緒に「闘う」ような2ヶ月を過ごしていただいていました。
激しい2ヶ月でしたが、大きな変化・感動体験もあり、人気をいただいていました。
〜燃え尽きてしまう〜
2ヶ月間で「劇的 Before & After」が出来上がり、感動体験をして、クチコミになもなりやすいので、紹介もいただける。
お客様に喜んでいただけて、やりがいもある。
素晴らしい仕事に出会えたと思っていました。
しかし、2ヶ月プログラムだから当然ながら、お客様は2ヶ月で卒業してしまう。
卒業をされたお客様からは「リバウンドをした」、「運動を全くしなくなった」等の声を次第に耳にするようになっていき、
中には「あの時のように追い込むのは、もう無理」、「あの時の辛いのを思い出すと、億劫になる」なんていうお声まで・・・
違和感を感じ出しました。
今までいかにして短期間でお客様の結果(主に減量)を出すか?それがお客様にとっていいことだ信じて懸命にやってきたことが、これは本当に良いことをしてるのだろうかと、疑問を抱くようになりました。
私は子どもの頃から運動すること、カラダを動かすことが好きで、学生時代もずっとスポーツをしてきました。
運動すること、カラダを動かすことは、身体は当然、ココロにも良いことだと体感していて、それを伝えたくてこの仕事を始めたのに、何かが違う。
何かを変えなくてはいけない。
と思ったきっかけでした。
つづく・・・・