育休中、何にも出来てない自分、なんて言わないで。
慣らし保育から帰ってきた息子。
いつもと違う香りがした。
きっとこの香りは保育園の先生の香りだ。
ずっと息子を抱っこしてくれていたんだろう。
感謝しかない。
もう少しで育休が終わる。
本来なら今日仕事復帰していたはずだが、子供が感染症に罹ってしまい、慣らし保育も後ろ倒しになってしまった。
あと1週間とちょっとの育休。
3人目は考えてないから、あとはもうずっと働くことになる。
私は人生で2回育休を体験させてもらった。
ありがたいことである。
けど、こんなありがたい状況の中でも、やはり育児というのは大変である。時には辛い感情が出てくることもあった。
そんな感情の中でも、最も辛い感情は「育休中、何にもできてない自分が辛い」という感情ではないだろうか。
これは悪魔の囁きに近い危険な感情であると私は認識している。
危険な感情であると認識しながらも、2回目の育休でもこの感情が出てきたことがあった。
朝から晩まで子供の世話をして、気づいたらもう季節が変わっていた。
育休中にキャリアアップや自己投資の勉強もしときたかった。
けど、できてない。何にもできてない。
SNSを覗いたら育休中に勉強し、新たなビジネスを掴んだママやら、育休中に取得しといた方がいい資格講座の案内なんかが、これ見よがしに流れてくる。
他の人は育休中をうまく使って自分の人生切り開いてるのに、自分はどうだろう。
焦りや落胆、今の自分の価値なんかも考えてしまう。
自分の育休は全く充実していない。
そんなことを感じてしまい、あとは負のループである。
けど、一旦立ちどまってほしい。
本当に何にもしていないのだろうか。
本当に充実していないだろうか。
そもそも、育休は休みではない。
朝から晩まで子供のお世話をやりきっている中、手放しに休みと言える時間がどれくらいあっただろうか。
子供が寝ている時間が唯一の休み時間ともいえるが、何時に寝て起きてくるか分からない。
「⚪︎時まで寝るから起こしてね」とか言ってくれればいいが、そんなこと言うはずがない。
よって自分の時間がスケジューリングしにくい。
いつ起きるかわからない子供を横になんだが気が休まらずに自分時間を過ごすことがほとんどではなかっただろうか。
また急にポッカリできた自分時間に勉強をする脳が自分には残っていただろうか。
実は1人目の育休の時、この「何も出来てない」という悪魔の囁きに心を支配され、とある資格を取った。
資格を取ったことは後々の人生良かったとは思う。
けど、資格勉強が辛かった。
子供が寝静まった時間を利用して必死に勉強した。
本当は子供の寝かしつけと一緒に寝たかった。
本当はテレビを見てゆっくりしたかった。
そもそも体力の限界だった。
資格勉強することによって、自分の時間を輝かしいものにしたいと思っていたのに、辛くなっていた。
2回目の育休もそれなりに本とか読んだが、メモを取ったにも関わらずあんまり内容の記憶がない。
きっと読むことで満足したかったんだと思う。
今2回の育休を振り返る。
思い出に残ってることや、良かったなと思ったことは、1回目の育休中に実家に帰省した際、娘と散歩で見た綺麗な川の景色。
2回目の育休で息子をベビーカーに乗せて近所の商店街を歩き、平日見られない商店街の空気を感じられたこと。
知らなかったお店や道を知れたこと。
娘や息子と手を繋ぎながらお昼寝したこと。
娘や息子が寝てる間に録画してたドラマを小さな音で見たこと。
娘が、保育園のお友達と暗くなるまで公園で遊んでる傍ら、お母さんたちとたくさん話をしたこと。
良かった思い出は全部特別何かをしたとかではない、平凡な毎日の出来事ばっかりだった。
けど、この平凡な日常を味わうために、私は踏ん張ってきたんだ。朝も夜も育児を頑張ってきたから、味わえたんだ。
育休中に自分のためにキャリアアップや自己投資をすることが楽しくて、楽しい中に結果がついてきたというのは素晴らしいことだと思う。
けど、その状態になれなかったからと言って自分の育休に後悔しないでほしい。
自己投資は育休中はチャンスかもしれないが、育休中にしかできないことじゃないと思う。
これは育休中やワーママだけでなく、家庭育児に専念してる人にだっていえる。
60代超えて、国家資格にチャレンジしたり起業した方を私は知っている。
私はこのことに育休が終わる前に気がついた。
今育休が終わられた方、まだ育休中の方、家庭育児を頑張っておられる方。
どうか周りの情報に惑わされず、今しか感じられない日常を大事にしてほしい。
何にもしていなかったと思える時こそ、何かに追われて一生懸命なはずだと思う。
そしてそれが今しか味わえない素晴らしいことだったと子供が大きくなったときに気づくはず。
と私は自分にいい聞かせて、今日も昼寝中の子供を横にチョコプラのYouTube見てます。
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