シロウト組立人の迷走 〜ガンプラやら〜 Vol.7 シャドウNo.2
この初春、あまりに大きな出来事があって、だいぶ消耗しましたワタクシですが、ようやく投稿できる心の余裕ができました。
ここに至り、プラモ作り(に限らず、没頭できる趣味全般ですが)のありがたさを実感しました。
以前から仕事の関係もあり、プラモ作りができるのは就寝前の1時間くらいでしたが、その1時間は「1日のさまざまなことを一旦忘れ、心を落ち着けて何かに集中できる時間」であったわけです。
この効果、心理的にはとても大きく、さまざまな心的負担があっても、それを一度棚下すことができ(これって意外と難しくないですか?)、睡眠に持っていかない、ということが可能なのです。
で、前段の出来事から何とか平静を取り戻すことができた(深層的には違うと思うのですが……)のは、変わらずこのプラモ作りの趣味があったからではないかと思うわけです。
いきなり話が横道にそれまくりです。では本題に入りましょう~。
1.シャドウだよやっぱり
ワタクシの記事のVol.2で『ホビージャパン』などでもよく掲載されている、ライダ~Joeさんや林哲平さんのリアルタッチマーカーの手法を「シャドウ」と題してトライしてみました。
個人的には「陰影やグラデーションが出ている仕上がりが好き」ということもあり、興味津々の方法ではあったのですが、完成したHGランスロットを見て「ちょっと違う」という部分はありました。
イメージとして一番近いのは、よく「シャドウ吹き」として紹介されている、エアブラシで薄いグレーを輪郭やスミのラインに吹いた仕上がり、これに近いなと。
とはいえ、エアブラシが使いにくい環境なので、前述のリアルタッチマーカーの方法を取ったのですが、この路線で新たな方法にトライしてみたい、ということで、今回2パターンを投入です!
2パターンとは……
①スミ入れ+リアルタッチマーカー全塗りからの陰影残し
⇒HGアルトアイゼン
②スミ入れ+ウェザリングマスターでの陰影付け
⇒MG Ver.Ka ウイングガンダムゼロEW
では順を追っていってみましょう!
2.スミ入れ+リアルタッチマーカー全塗りからの陰影残し
見出しながっ。
まさにそのままなのですが、簡単フィニッシュでリアルさを出す、ということでYouTubeなどにも多数紹介している方がいるアレです、アレ。
(1)きっちりスミ入れ
最初、普通にスミ入れはしておきました。ここが以前のランスロットの時とやや違うのですが、メインのラインは強調しておきました。シャドウをかける塗料とラインの塗料は、別のほうが良い気がしているからです。
リアルタッチマーカーを全塗りする場合、溝や凹凸に塗料が残るので、勝手にスミ入れになる、ということでスミ入れをしない方も多いようです。私も以前そういった方法で何体か制作しました。
ですが、今回は狙った雰囲気を出すため、あえてここはスミ入れます。
(2)リアルタッチマーカーを塗りたくれ!
その上からまずつや消しスプレーで下地をつくり(成形ママだとマーカーの塗料がのらないのです)、今回のアルトアイゼンでは、ホワイト部分を「リアルタッチグレー1」、イエロー部分を「リアルタッチイエロー1」、その他を「リアルタッチグレー3」にしました。
「~グレー3」はほぼ黒という非常に濃い色ですが、アルトの赤が濃いので意外と違和感はないです。後から考えると赤部分だけは、「~グレー2」でもひと味違った雰囲気が出そうです。
(3)スムーズにふき取りたいなら❝塗装後すぐ❞をおススメ
ウェザリング塗料を使ったことがある方であればお分かりになると思うのですが、乾くとふき取るのは結構大変に思います。
今回、「シャドウとして残す箇所以外は成型色に近くなるまで落とす」ことを狙っていたので、結構なふき取りが必要です。
「いくらでもメラニンスポンジで簡単に消えまっせ」的なことは書いてありますが、全塗りした場合で思うようにふき取りたいなら、塗った直後ですよ。しかも秒単位で。
①全塗りした後、全面をまずキムワイプや綿棒でふき取る
②直後に残したい箇所以外をメラニンスポンジでふき取る
「ここまで落とすなら、ピンポイントで入れたい箇所のみマーカーを塗れば……」と考えますよね?
やってはみたのですが、そうすると塗った部分と塗らなかった部分が全然なじまないんですね。クッキリ境界分けされるというか。
結局のところ、残したい箇所以外のふき取りをかなりがんばっても、多少の塗料は残るわけで、それが残した部分との自然な階層となっているように見えます。
全体にフィルターはかかるので、それが大事みたいです(笑)
完全に乾いてしまった後はふき取りが結構大変で、いろいろなメラニンスポンジを買ったり、ついには「Mr.チッピングゴム」という、「砂消し」のような(なつかしー)ものも試しましたが、特にチッピングゴムは強力すぎて「塗り分け」みたいになり不自然な仕上がりに……(泣)
(4)完成!
最終的に同様の作業を全体に施して完成です。
お手軽の域は超えちゃいましたね。
でも仕上がりはそれなりにいい感じに! いいぞ、今までやってきた中では一番見栄えがするぞ(笑)。
3.スミ入れ+ウェザリングマスターでの陰影付け
こちらはかなりシンプルな手法で、またもや見出しそのまんまです。
タミヤの「ウェザリングマスター」を使って、エアブラシでシャドウを吹くように陰影を付けようという試み。
ウェザリングマスターが使われるのは、あくまで部分的なことが多いように拝見しており、あんまりこのような使い方はされないイメージです。
(1)こちらもまずはスミ入れ
2と同じく、こちらも普通にスミ入れを行います。前回書いた「アクリルスミ入れ」です。書き漏れましたが、アルトアイゼンもアクリルスミ入れですよ。
この時点で1つ課題が生まれました。
アクリルスミ入れは言わずもがな、水性の成分で構成されています。
今までウェザリングのベースとしていたのは、仕上げで使うプレミアムトップコート つや消し(水性)ではなく、もっとラフに使える「Mr.スーパースムースクリア つや消し」(油性)だったのですが、アクリルでスミ入れをすることにより、コイツが使えなくなってしまった。がーん。
エナメルならあまり気にせず使えたのにねえ。なので今回は最初の下地作りにプレミアム~を投入しました(泣)。
今後はクリアー後スミ入れにするか? 流れが悪そうだな。でもスジ掘りすればどうせ削れるから同じか? 今度迷走します。
(2)ウェザリングマスターでスリスリ
ウェザリングマスターでスミ入れのラインに沿ってうっすらシャドウを入れます。
今回は、ホワイト部分はCセットの「ガンメタル」(グレーっぽいので)、ブルーやグレーなど濃い部分はBセットの「スス」を使いました。
で、これ、思ったより思うようにいかないんですよ(不思議な日本語だ)。
・付属のスポンジが太いので細いラインは難しい
・同じ理由でパーツの段差の谷間に入りづらい
・あまり塗料が付かない(性質上、それでいいんですけど)ので、何度もスリスリが必要
筆なんかも試してみたんですが、筆だとキレイに筋が付きにくい。やっぱりこの化粧品のスポンジのようなものが一番良さそうです。
他には綿棒を使ってみまして、これが案外使える。太さがちょうど良かったです。
でも使っているとすぐに潰れてくるので頻繁に交換せねばならず、ベストアンサーとは言いがたい状態でした。
(3)とりあえずは……
そう、形にはなりました。
悪くはなさそうですが、翼が非常に難しかったですね。本当にこのキットはお試しには向いていない(当たり前だ)。
まあ作りたいキットだったので、良しとしましょう。
4.結論
今回の手法、磨けば両方とも使えるのではないかと考えています。
特にウェザリングマスターは結構手軽で雰囲気が出ます。今度100円ショップで化粧品のスポンジの使いやすそうな物を発掘してこよう。
リアルタッチマーカーも、もちろん良いと思います。ウェザリングマスターよりは時間が(3倍くらい)かかりますが、仕上がりの雰囲気はいいのではないかと。
ただ、汚しすぎるので、次回はもっと落としてみよう。
5.HGアルトアイゼンの感想
ガンプラと違って、好きもの領域に入る「スーパーロボット大戦OG」シリーズのプラモデル。
しかしながら、HGでもサイバスター、ゲシュペンスト、アルトアイゼン、ヒュッケバインとリリースされ、今度はダイゼンガー!(買うぜ)
売れ行きもそこそこ良いようで、知名度も上がりましたかね?
そのアルトアイゼンですが、最新のHGフォーマットということもあり満足度は高いのですが、ちょいちょい要望が。
・可動域が素晴らしく、突撃体勢が取れます
⇒やや上体を反り気味に、顔を上向きにしたい
⇒突撃体勢が似合う機体って多いと思うのですけど、キットだと意外と難しくないですか?
⇒私の典型例はMGエクシアリペアⅡで再現する、Oガンダムへの最終シーンの突撃。あれ、キットだと微妙? それこそ改造が必要っぽい
・リボルビングステークはもう少し大きくてもいい? ちょっと華奢な感じ
・白の配色の箇所、設定通りなのかもしれないのですが、金属色にしたくなる
⇒今回初ボーンペイントでリボルビングステークをダークガンメタルに
⇒微妙な仕上がりに(泣) 難しかったです
今回は、今までの記事の中で最長となりました。
最後までお読みくださった方、ありがとうございました。
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