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【王立宇宙軍オネアミスの翼】(映画館想)

昨日の事のように覚えてる映画の数々。

若い脳だし、他に娯楽も少なかったから、脳に強烈に焼き付いていると信じ、あえてほぼ記憶で語って空気感を懐かしみたいと思います。
感想はあくまで若輩(当時)の感想です!

まずは王立宇宙軍オネアミスの翼(1987年)です。

この映画でGAINAXの名を覚えたので、このたびとうとう倒産、と言うことで書いてみました。

GAINAXの名を聞くたびにこの映画を思いだす事も無くなるのか、と切なく思います。

昔は映画館の入れ替え制がなく、3本立てもザラで、お弁当を持って学童代わりに1日中いました。
だから、たしか2回以上見ました。

オネアミスの翼は子供にはちょっと展開が地味で長くも感じたけど、1回ではなくもう一回ちゃんと見たくなる魅力がありました。

なによりなんだか絵が新鮮でした。
人物は団子っぱなでもっさりしてるし、機械も格好良くないけれども、
ソ連っぽい(当時は多分ソ連だったと思う)雰囲気がして、ムチャしてる人類感がぐっときました。

そこに君の名は、ばりの美しい風景や宇宙(あくまで当時の技術とは思いますが、心象イメージ)が乗っかると、そりゃまあロマンです。

シロツグさんという主人公が、大人の弱さを見せる、ダメな所も下心もという人で、
でもシロツグさんを好きだという友達に対し「見る目があるなー」
と思ってしまったような人物造形でした。

最後の方国家権力に逆らうような場面は、イマイチそこまでする理由がスパッとわからないし、アクションも目が覚めるようなスカッと感はなかったのですが、切実さを感じました。

宇宙では、どうしても宇宙犬のベルカが私の脳内を横切りまくって落ち着きませんでしたが、
だからこそ尻切れトンボというか、本当の結末が見えないまま終わるのは、
正解な気がしました。

ヒロインがイマイチ清廉なようでそうでもない印象で、納得がいかなかった思いはあるのですが、今になってみるとそれも生々しい。
物語の一要素として秀逸だったと思います。

何度も見られて良かったな、これは最先端かもな、と思えた映画でした。

朝から入っていた映画館を出たあとの夕焼けの空をやたら見てしまい、なんだかその光景が方角まで分かるくらい焼き付いています。

うーん、あまりに昔の自分の感想すぎて、「だったと思います」、になりますね。


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