タイトスカートで走る
多少ワイルドな所がある私ですが、
見た目的には弱めらしいです(娘談)
それでも公私ともに、人と交渉する機会も少なく無いので、
"シュッとして" おくために、
ジャケットとスカート、パンプスにはお世話になってきました。
足が短いのでパンツを履くと子供っぽいんです。
とはいえ、自分のためにお金を使うのが苦手なので、
「私は着ないから」、と言って下さる服や、買ってもらえる服は、
喜んで頂いています。
ありがたいことです。
そうしてると、
タイトスカートとブラウスのコレクションが
かなり増えました。
スカートはパンツと違って調整での似合わせが簡単だし、
特にタイトはナロースカートとは違い
引っ掛けにくく汚しにくいのか、
良いものがどんどん回ってきました。
貰い物はある意味、敗者復活服。
「使い倒してくれ」と託された服だと思って、
惜しまずどんどん着て、
「その服でそんな仕事する?」
という、動きをしていました。
タイトスカートにヒールで、
硬くて動かないラチェットレンチの柄をキックして回したり、
ネットワークケーブルを通すためにOA床をバンバン剥いだりしていました。
高い所も得意なので、
アクセスポイントをチェックしたり、高置水槽を直しに行ったり、
重たい物も相当持ちました。
出来ることはしないと、の精神が
迷走してるので。
資格も、
業者さんベテランレベルのを、
発注者側なのに生真面目に取りに行ってた時期があり、
試験時にファッションがすごく浮いている事がありました。
仕事時も、
作業服の業者さんとの会議に、
リボン結びのボウタイブラウスで出席し、
名刺で「資格あるんで適当な事言っちゃダメですよ」と圧をかけつつも、
仲間感を出すのがちょっと楽しくて、
周回遅れではあるものの、
オタサーの姫ってこんな気持ちかな?と
失礼な事を思ったりしてました。
お姉様方にも、タイトスカートで、
電動じゃない重たーい子供乗せ自転車を
爆速で漕いで出勤する私を面白がってもらえていました。
元は良いものだった服も靴も
よく見ると傷だらけでしたが、
「仕事着に働いてできた傷は必然ね」、
となんか堂々としてしまってたし、
その頃の私は、
明らかにアンバランスで不完全だっただろうけど、
多分、見てて面白い感じだったかな、
と思います。
そして私は今もやっぱり働いていますが、
服を下さり、私が着てることを喜んでくれた方が1人、少し前に鬼籍に入り、
充分に着倒さないことには、
申し訳なくて とてもとても捨てることができなくなってしまいました。
スカートにストッキングの文化も、
少しづつ過去のものになってはいますが、
頑張って来た自分や、親切に服を下さった方へのノスタルジーを背負い、
もらった服を全て着倒すまで、
そういう服を着ての仕事を、
できるだけ続けてみようかと思っています。