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空気が読めない、ノリが悪い


良い言葉だと思わないのに、
とても幅を利かせてきたし、
人に影響を与えます。

特に、性的な被害で傷を大きくするのが、
この言葉「空気が読めない、ノリが悪い」と、その認識だと思います。

まず加害者の、犯罪心理を形成し、助長する大きな要因となる。

そして被害者を、後々まで何重にも苦しめます。

例えば
①被害に遭うタイミングで
「空気を壊せない」「これはノラなきゃいけない流れなんだよね」
と、迷いが出てしまうことで、
流れの断ち切りの邪魔になり、発生の原因となる。

②流れの断ち切りに迷ってしまったことが声を上げにくくするし、
「空気を制御できなかった自分も悪いんじゃないか」
と自責の念を生じさせる。

また、「だってそういうノリだったし」、と心を抑えつけようと無理をする。

③声を上げたいと思った時に
空気を読もうとしすぎて、いつまでもタイミングを逃す。

④学生や、テレビ局とか営業の世界とかの「空気読んでなんぼ」の世界では
実際に
「空気読んで我慢しろ」「ホントあいつノリが悪い」
が、横行していて、
本当に抑えつけられたり、
被害自体に匹敵するほどの傷つけられたりする。


少なくとも以上はあると思います。 

こんな諸悪の根源なのに、
これができる人が、
優しくて優秀みたいに言われる。

確かに優秀だと思いますが、
誰も良い方向に持っていけない、
不幸な才能だと思います。

楽しいノリに自ら乗れていくのはもちろん良いことなんだけど、
優秀と言われる どんな時も、の人は、
多分違う。


フジテレビの話では、

被害者の女性に対する周りの判定が、
「空気が読めない、ノリが悪い」
だったという情報に、
納得感と信憑性がありすぎて、心がザワザワし、

私は正直、会社の会見とかの生々しい情報は、
それが透けて見えそうで怖くて、
つい直視を避けてしまいます。

きっとこの言葉で苦しむ人がたくさんいる職場だったんだろうな、
と想像しています。

この会社をスケープゴートとし、
NOが突きつけられれば、
本当に時代が変わったのだと、

これまで伝わらなかった権威に守られた人達を含む、

多くの人が知るのだと思います。


時代の空気に捧げられてきた
たくさんの小さなスケープゴートたちの呪いに焼かれる、

かつては神だった巨大なスケープゴート。

それを眺め、次は誰がと戦々恐々しながら観客ぶらざるを得ない者と、
それを遠目に楽しむもの。

アイロニーの祭りのようですが、
現実であることに
人間というものの姿を見せつけられます。






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