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木内昇先生の化物蠟燭を読んで、からの妄想


個人的に地味に続けていた
"今まで読んでない作家さんを読もう!"
活動の中で
「なんで私、この作家さん読んでなかったんだよ」
という、もったいなさダメージを受けた1冊。 
時代小説を集めた短編?中編?集です。


江戸の臨場感を感じさせるという、
時代小説の意義を支える言葉の力量に、

宮部みゆき先生に似たスリリングさと
読者への優しさがある完璧なストーリーテリング。
話毎にちゃんと味わいの違う景色。

少し甘さ控えめで、でも旨味たっぷりの情緒。

元々時代小説は、先達の先生方の感性や力量もすごくて完成度が高いので、

私は逆に斬新さを求めてしまってましたが、間違ってたかもです。

「こういうのでいいんだよ」、
じゃなくて、
「すみません、こういうのでした」
です。

私自身に子育てと勉強で、
読書の空白スポットがあるという言い訳もありますが、

この作家さんの映像化をしてるものが見当たらず、

確かに直木賞他多数受賞されてますが、
上手く言えませんが、もっとなんかあっても良い。

誰にオススメしても、
360度恥ずかしくないし、
スイスイ読める度合いも完璧な、

変な言い方ですが、
ユニクロ最高価格帯みたいな感じでしょうか。

だからこそもっとメジャーでもいいじゃん、という意味で。

本そのものを愛する人にとって、マストピースたり得る作家さんだと思いました。
なので、娘に早速オススメです。

そして妄想ですが、

家に木内昇先生の本があって、
「この話が好きなんです」
とか言える男子が娘の彼氏なら、
一発・一生信頼できる気がします。

表題書籍中だと、良い加減の薄さで
最後ラブが垣間見える「お柄杓」を選ぶ男子とか、
100点満点。

そういうんが良いんだよ。
多分ねえ、娘。







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