見出し画像

上品な先輩との出会いと、居場所としての大企業

「大した(サービス)残業もせず帰る社員を雇う余裕はうちの会社にはない」

妊婦にそれを言う体制に見切りを付けて、
新卒で入った会社を辞めた後、

「ずっと中小で頑張ってきたので、
一度は御社の様な大企業で働いてみたいです!」
という、素直すぎる動機の子持ちを、
受け入れて頂いた懐の広い転職先の上場企業。

そこで出会ったのが、上品な先輩方々でした。

その中でも、長年なにかとご指導頂いた女性の先輩がとても素敵な方で、
その方の教えは大事にしています。

仕事面でも、全社あちこちに頼られる能力の高さで、その人となりのファンも多いという、バックオフィスの神の様な方でした。

性根が田舎者の私には、
趣味バレエで、美意識が飛び抜けて高く、
キレイなロングヘアで出で立ちがエレガントなお姉様は
眩しく感じ、最後までそうでした。

内輪では大胆な物言いもされつつ、いつも理路整然としていて、
私が雑すぎて筋が見えない話し方をしてしまうと、注意され丁寧に紐解かれてしまい、
それに恐縮しつつも、内心けっこう嬉しかったです。

他の先輩も男女問わず、素敵な方ばかりで、
お昼休みの、フランクだけど、知的な会話が、1日の一番の楽しみでした。

今、私の中で、その楽しみを手放した穴を埋めているのがnoteかもしれません。



もちろん、
大企業にエントリーする為には、
それなりの学歴や、
入社テストで点を取る力と、タイミングという運が必要にはなります。

私はその辺に関わる努力をわりと棒に振ってきたものの、
なんだかんだ大企業で勤められた事で、
「元が取れたなー」と満足しています。

なので、より多様な世界へのパスポート入手という意味では、
正直子供にも勉強を頑張ってほしいです。

「地頭が良ければいいんじゃない?」
みたいな風潮もあるし、
私自身、大企業のもつ影の面も見ましたが、

中途半端な所だと、
個々人、特に役職者の弱さが醜さとして露骨に出ることが多く、
偏った青臭すぎる理由で振り回されて辟易したりで、
人間という大きな括りを嫌いになりかけた事も一度ではないので、

組織や仕組みを憎んでおけば済む大企業の方が、
若い人にはオススメです。

また、少なくとも子育ての間、
安定、真っ当、安心がある事で、
子供に優しくできるメンタルを維持しながら働けたので、
大企業という選択は、大正解だったと、
今になって思います。

親としてそれなりに納得できる子育てができたのは大企業のおかげだった
と、ブラックを知るからこそ感謝の念が篤いです。



とりあえず大企業に、ワークライフバランスと、コンプライアンスに満ちた環境で人を育ててもらい、

物足りなくなったら中小に移動して、
キリキリ回すことでやりがいを得れば良いのかな?
なんて思ったか思わなかったか、私。
現実そんな感じのルートです。


どこにでも問題はあるものの、
結局「自分で選んでここに居るんだから」と思えたらヨシだと思うので、

選びきれない場合は、
とりあえず大企業に行っておけば、
後々上記のように思える形が作りやすいのでは、と思います。

単純に出会った人が良かったというだけの話かもしれませんが、
子供の将来に悩む今、

自分の人生を振り返ると
なんとなくそんな気がしてきています。




いいなと思ったら応援しよう!