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チアリーダーの写真がない

嫌な事もあって忘れてた大学の事を、
noteのお陰で思い出せてきました。


労働と、鍛錬になる運動以外は贅沢で、
スポーツ観戦なんか超贅沢と、
内心思っていた、朴訥農耕民族の私。

純粋にスポーツを応援する気持ちを理解できたのは、
大学の時にチアリーディングというか
チアガールというか
を、やらされたことからでした。

ええ、本当にやらされでした。

別集団で仲間の男子が
たまたま体育会の応援団長で、

社会人OBにチアの復活を脅しあげられた彼が、
数少ない知り合い女子の私にすがり、
土下座してきたのです。

当時チアに対して、
昭和のアイドルのバックダンサーみたいな貧弱なイメージしかなかったし、
足とか出した事なかったし、

内心「えええームリムリ、どうみても私陰キャ(当時はネクラだったか)でしょー!」でしたが、

初めてされる土下座にびっくりして、
なんだかとても可哀想にも思い、

「…私で間に合うのなら、頑張ってみます」
と言ってしまったのです。

後日飲みでベロベロの団長に、
「〇〇ちゃんなら、強く頼まれれば、
なんでもやってくれると思ったんだよねー」
と、
超失礼な事を言われたのは今でも根に持っていますが、
それは
「頼んできたのが君だからだよ!!」
という素直な一言が言えなかったからでしょう。

しかし、やると言ってしまったからにはと、
そこからの私は良い仕事をしました。

同じ学部コースの一番可愛くてノリも性格も良い女子に、勇気を出して頼んだら快くメンバーになってくれ、

勢いを得て美少女の後輩も説得に成功し、

依頼者もびっくりのビジュアル向上。


そして超厳しいOGからの「とにかく笑顔」を実践し、伝えるのを頑張りました。

そうした絵面の良さが功を奏したのか、
「カワイイー」と興味を持ってくれる女子が出てきて、メンバーが増え私の卒業後もチアが続いたのを、
後に伝え聞き、嬉しかったです。


活動に関し、
各種大学イベントや地域活動でも喜んでもらえましたが、
一番の大仕事は大学対抗でした。

1日中、立ちっぱなし踊りっぱなしで、
叫びっぱなし。
雨が降ろうが、暑かろうが、関係なし。

ハードでしたが、
自分が自然と心の底から、
応援の気持ちでいっぱいになるという感覚が味わえたのは、
貴重な体験だったと思います。

最後に選手さん達と握手を交わした時、
感涙してくれたりしたのも、
これまで無かった体験で、
「応援って良いものなんだな」と理解しました。


しかし、そんないい思い出にも関わらず、
写真に撮られるのは恥ずかしすぎて逃げ回っていたせいか、
手元に全く無い上に、
写真を見た覚えすら1枚しかありません。

そのたった1枚に対しては、
卒業式のチアの写真でしたが、
晴れやかな場での良い笑顔で、
初めてだか、唯一だか
「あれ?私なのにかわいく見える?」と思った瞬間の記憶があります。

2年、人の卒業式のチアをしたのに、
自分の卒業式には仕事が始まっていて(ブラック企業だったので)行けず、

今になって、
「あの写真くらいは、青春として持っておけば良かったなー」
と、思ってしまいます。

あっても、娘とかに見せる勇気は無いですけどね。








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