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雪の日に~ちいさな物語~
この町で
娘を持たない母が
娘のような若い友
そして
妹みたいな友を得た
いまでも 少女の時代の
ガラス細工のようなこころを持ち
でも
自分で 胸の中に刺さった棘を抜き
傷を癒やす
ひたすら 生きている
もし 童話に出てくるおばあちゃんが
彼女の住む北の国を訪ねて
「ねえ 寒い日に 紅茶のプリンはいかが?
アールグレイよ 美味しそうでしょ?どう?」
と囁いたら
どんな顔するだろう
きっと いうだろう
「美味しそう!」
それは
顔を輝かせて
寒い雪のなか エンジンふかせて
4駆は 雪野原を駆け抜けてきたから
「ただいまあ」
「わあ
美味しそう!
なに?なに?」
「美酒鍋よ」
ん?
お野菜 とりもも 豚バラ ほくほく
味付けは塩コショウとお酒のみなんだよ
「へえ!あ、これは?」
そう
デザートを見つけるの
「プリン?!素敵!」
魔女のおばあさんのおいて行った
アールグレイの紅茶プリン
すきでしょ?
ティー ラバーズなあなたへの贈り物
そう
あなたのこと
どうぞ
召し上がれ
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大丈夫
あなたのおまじない 憶えてる?
手をつなぐだったよね
こわい時は 傍にいるひとの手を繋ぐ。
こわくて 叫びだしたいほど
こわくて
森から助け出すのは あなた。
大丈夫
あなたが 教えてくれた
おまじないを使って ね。