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ブーフーウーの旅日記

それは 寒い冬を前にした12月のことだった。
久々に会った私たちは、話に花が咲いた。
私たちは、生まれは それぞれ違うが 大阪で巡り合い
以来40年来の付き合いである。
夫の転勤で離ればなれになる朝 車を見送りながら言ったものだった。
 「10年後、また 会おうね。それまで、元気に頑張ろう」
と言って別れた。3人の誓いだった。
 それから20年。確かに、関西に帰った私たちは あっという間に
昔に戻り 変わらず 語り合い、笑い合い旅に出て時間を共にした。
そして、関西に居を構えた。
そんなことを思いながら、話し込んだ
 突然、ウーちゃんが言った。
「私たち、もう来年は大台よね」
 ほんまやねえ。私たち ふたりは、うんうんと頷く。
「あのね、これからの10年間は大事よ」。介護のボランティアや
福祉士をしているうーちゃん。頼もしい。
これからの10年間で、先の人生が決まるの。。
「元気に生きなきゃね。」と言う。
そうだね、 楽しもう!
くよくよなんて考えない、
もう、いっぱい考えたんだから。
旅に出て、おいしいもの食べて、いっぱい 愉しもう。
 うんうん。
 秋に生まれたウーちゃんは しっかりものだ。。
ブーとフーは いつも、「ついていきます」 というだけでいい。
ウーちゃんは、あなたたちのお蔭で幼なじみから「おっとりしてたのに しっかりしたねえと言われてるよ」と笑ってた。
 大台前の前夜祭は、雪がまだ残る2月の旅だった
丹後の海辺の町への。

空と海がひとつになる、いなかの町。
ひっそりと、静かに聴こえる息づかい。
春にも 静かで憶えておかなければ消えてしまいそうな
淡雪が降る港町。
苺があちこちの畑のビニールハウスにある町だった。
それが、大台が待ち受ける、我らが3人の船出の前夜祭。
とはいうものの、ブーを覗いて他の2人は仕事や親の介護や趣味に忙しく
なかなか 3人での集まりが難しく、ちょこちょこ食事したり
大阪散歩をして過ごした。

そして 本戦。
 一回目は、春に生まれたフーの為の旅です。
 ほんの小さな小さな旅です。
 でも、いつもながら それはもう すごく面白い旅です。
 これから、少しの間、その旅日記にお付き合いくださいますでしょうか。何回か、分けて書きます。忘れないうちにと思いますが、どうかな。。
 「和歌山の旅、あれ?案外 近い?」
 
 

「さち」と「かい」。産まれた子は「なな」ちゃん。電車の中は海と
見まごうほど、夏色。
電車のつり革は おさかなの形。座席は海色。それは「かい」くん。
「さち」は?
「なな」は?

そして、アニメの聖地友が島。

 では、次回 「ずっこけ3人組、花の乙女の旅」
ピンポンバスケット、朝のラジオ体操(和歌山弁)
3・40分の散歩。人形供養のお寺、紫陽花のまち。和歌山ラーメンの昼。
暑かったけど、いい旅でした。
  次回は、マガジンにてお目にかかります。
  















もし 心に留まって下さったら、、、本を出すと言う夢に使わせていただきます。