こんな雨の日は。
ふと
遠くから手を振って駆けてくる
あの日のきみ
海岸通りを
しろいワンピースと麦わら帽子の
なにがそんなに嬉しいの
あおのクレパスで描いたようなそらと海
砂丘がどこまでも広がって
そして 時間が止まったような
あの日
こんなにも遠くまできてしまったけれど
あのころのきみが まだ そこにいる
5月のやさしい雨。
地面を潤し
ひかりを待つ
あなたは お元気ですか?
あの頃
そう
あの頃。
自分らしく 生きたいと願った
今
そっと 傍に来て
微笑むんだ
あの頃
ずっとそばにいた音楽たち。