いま私は転職3週間目で喉に指を突っ込んでいる
転職3週間が経ったらしい。
転職先の提示してきた雇用条件は求人票の月給より高く浮かれていた。が、それも今は重荷になっている。
私はデスクワークの専門職だ。ディレクターと相談しながらデータを作って納品し、時にお客様と打ち合わせする、それが前職だ。
どうしても自社技術で難しい仕様であれば外注もするし、上司と一緒に「できません」とお客様に頭を下げる事もあった。
ただ、カネの話は営業とディレクターが管理していたし、売上売上と耳に入れられることもなかった。だから制作業に専念できたし、定期顧客のフォローもできた。
転職先はきついと思う。
売上目標にがめついディレクター。今期1人何円目標だからね!そしたらボーナス○ヶ月分!としきりに地味な圧をかけてくる。制作関係以外のノイズに鬱陶しさを感じる。
売り上げ!ボーナス!と息巻かれようが、私は半年試用期間の身、来期ボーナスまで賞与ナシの契約なので今期の話なんてぶっちゃけどうでもいいのだ。
前職は固定残業代だが、現職は残業代は従量課金である。だからこそカネにがめついのかもしれないが、とにかく制作業なのに売り上げ売り上げと言われて心が病んできた。
ディレクターは制作業界に携わった経験がない。ゆえに制作サイドの常識が通じないことが度々ある。(業界どころか一般企業に勤めたことがなく、フリーランスでやってきたらしい)
世にもおぞましい初心者のやり方でデータをいじろうとするので、たった3週間で何度待てをかけたかわからない。
そして、データ作ったので公開用データ作って下さい!と先日渡されたデータは発狂モノだった。
前職の仏と言われた上司でも助走つけて殴りそうなレベルだった。
営業寄りのディレクター、しかも若くてぴちぴち。アラフォー間近の体力気力なんてわかっちゃいねえ。それもまた腹が立つ。
もう1人メンバーがいるが、営業資料作成担当のため、これまた制作サイドの知識は持ち合わさせていない。
そして現弊社の姿勢は、例えて言うなら
「テクノロジー部門って名前だから社内のテクノロジーの事はできるだけやってね!社内のパソコンの修理お願い」みたいなもんである。
いや、できることできないことあるからな。職務経歴書にスキルと経歴かいて渡してるだろ?
無理なものは大人しく外注に任せる方がいい時もある。
あと時間。前職の社長は年と共に早寝早起きしたくなったと言って、用がなければ19時前にスパッと帰る人だった。だから19時過ぎたら無駄な仕事はなかった。
現職は朝早く出勤して8時間働けば帰ってもいい制度が、実際のところ早く出勤してもディレクターがズルズルとタスクを投げてきたりするので結局定時を過ぎる。疲れる。
そこはな、「まだ試用期間だし、1ヶ月目だし、早く帰れ」が茹でガエルの製造方法なんだよ。
知らんのか。知らんよな、一般企業で上司について働いたことがない子には。
あーなんかいろいろかいたけど前職と比べて給与体系はいいけど、年間休み微妙に少ないし意識高くてゆとりがなくて居心地が悪い。
それなら、変わったおっさんばかりの取引先で給与も落ちるけどゆとりある前職に戻りたい。戻りたい。
木曜日の夜は気を紛らわすためにコンビニでチューハイを買って飲みながら帰った。(路上飲酒よくない)
金曜日の夜は流行の月見バーガーのセットを食べてみたが、口に合わなくて、結局、水をがぶ飲みし、喉元に指を突っ込んで消化器を搾りながら吐き出している。
顔はヨダレと鼻水と涙で汁だく、目はむくみでパンパン。
心が限界に達すると、食べたものを無理やり吐き出す行為に走りたくなるのだ。例に漏れず今回も。まだ吐き足りない。意識がぶっ飛ぶほどに苦しい嘔吐がもっと欲しい。出ない。くやしい。
ああ、せっかく努力の末に転職できたのに。
悔しい、元セフレよりいい収入になって見返してやると意気込んでたのに。
試用期間中だが、また求人を探す夜がやってきた。