2024年、宇宙への旅

深夜0時半、フロリダ州のケネディ宇宙センターからこの日もSpaceX社のファルコン9が打ち上げられた。

頻繁にロケットが打ち上げられるこの地域では、もはや珍しい光景ではないのだろう。
けれど打ち上げ場所から10キロほど離れたところにある海岸沿いの公園には深夜にも関わらず数人の見物客がいて、その時を今か今かと待っていた。

轟音とともに1分ほどで光の粒となったロケットは空の彼方へ消えていった。

あいにく空は雲が立ち込めており、ロケットの軌道を一直線に目で追うことはできなかったが、雲の切れ間を眩い光が上昇していくのを時折観察できた。
その強い閃光は雲の中で乱反射し空全体が昼間のように明るくなった。

実際に打ち上がっていく時の撮影はうまくいかなかったけれど、打ち上げ前後に撮った何枚かの写真がなんとも不思議な写真となり、これもまた面白い記録となった。

この後数日間は打ち上がったロケットからのスターリンクトレインと呼ばれる一直線に並んだ衛星を夜空に見ることができる。
タイミングさえ合えば日本でも。

以前、偶然にスターリンクトレインを夜空に見つけた時は、ついにUFOを見つけてしまったかと興奮したものだ。

まもなくNASAはアルテミス計画で再び人類を月へ送ろうとしているし、SpaceX社にいたっては火星移住を視野に計画を進めている。

旅の選択肢の一つが月や火星になる日もそう遠くないのだろうか…