「ガストロノミーツーリズム」とは?(後編)
「ガストロノミーツーリズム」とは?(前編)は読んでいただけましたでしょうか?まだの方はぜひ!!
後編では日本のさまざまな地域のガストロノミーツーリズムの事例をご紹介したいと思います。
日本のガストロノミーツーリズムは今どんな状況?
「ONSEN・ガストロノミーツーリズム」
日本の様々な地域でもガストロノミーツーリズムの取組が活発になっています。
温泉と食と自然、欧米の旅行スタイルに温泉をプラスした「ONSEN・ガストロノミーツーリズム」の取組をJNTOのサイトで紹介しています。日本各地でさまざまなイベントを展開している面白い取組ですね✨
「美食の街いすみ サンセバスチャン化計画」
千葉県いすみ市は東京から約 75km、太平洋に面した外房半島に位置し、農産品や水産品の質の高い食材の宝庫です。
地域の知名度が低いことが課題でしたが、その豊富な資源を活かした「美食の街いすみ サンセバスチャン化計画」を 2015 年度より推進しています。ミシュランの星付オーナーシェフをはじめ多くの著名な料理人がいすみ市にレストランやオーベルジュを開設し、世界から食を求めて人が集まる街を目指しています。
「しりべしコトリアード」
フランス・ブルターニュ地方の郷土料理「コトリアード」をヒントに、北海道後志地域で獲れた魚介類、野菜、果物、北海道産乳製品など地元食材を使用した「食べるスープ」のことです。
後志は知名度こそ高くありませんが、海の幸・山の幸が豊富で海とのつながりがとっても強いです。
北海道後志地域で獲れた魚介類、野菜、果物、北海道産乳製品など地元食材を使った、一皿に後志の全てが入るようなメニュー「食べるスープ・しりべしコトリアード 」の新メニューアイデアが生まれました。
2013 年にしりべしコトリアード推進協議会ができ、認知度も次第に高まり、さまざまなイベントへの出店や展開が図られています。しりべしコトリアードを通じて積極的にツーリズムに繋がるようになりました。
「益子・土のガストロノミー」事業の実施
私たちも観光庁の看板商品創出事業で、栃木県の益子町にて「益子・土のガストロノミー」事業の企画・提案からWEBサイト制作やWEB広告、都内での開発メニューの有料試食会イベントの開催など、益子町の方々と一緒になって力を合わせて事業を行ないました。
「益子・土のガストロノミー」とは
益子町の生活と深くかかわりを持つ「土」。その「土」から生まれる器や地産品を、食を中心に、益子町の風土・歴史・文化・暮らしを学び体験して日本遺産「かさましこ~兄弟産地が紡ぐ“焼き物語”~」のストーリーの理解につなげる、益子町ならではのガストロノミーツーリズムです。
益子の土から生まれた日本遺産の益子焼、新鮮な野菜や果物、米、麦、そば、そして益子の米からつくられた地酒。益子の土と風土、文化、伝統、知恵がつくりだした地元の食をテーマに、ガストロノミーメニュー開発や体験プログラム、ツアーなどを通して益子の魅力を深く知ってもらいます。
そして、益子をもっともっと好きになっていただくプロジェクトを益子町で行っています!
日本は東西に長く、季節もあり、海や山に恵まれ、品質の高い食材や食文化の宝庫です。各地域の特色を生かし「食」を中心にしたガストロノミーツーリズムは、日本国内はもちろん、世界から人を惹きつける強い武器になるでしょう。今後もさまざまな地域のガストロノミーツーリズムに期待です!!