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猫たちの思いで 2 みらい

みらい 出会い

我が家の最初で最後の猫、2002年10月にやってきて2022年6月まで、長生きした

みらいは、コンサートホールの楽屋口にダンボールに入って置かれていた。その日ホールで池辺晋一郎さんが作曲したオペラ「てかがみ」が上演されていて、その頃手伝っていた地元の少年少女合唱団をオペラに出演させるために、会場に行っていた。

小さな猫がみいみい鳴いているの、かわいねと見る人はいても、拾っていこうという人は現れない、私も猫を飼ったことが無くかわいいと思いながら、そのままだった。

さて、オペラの上演も終わりスタッフとして打ち上げに参加していたときに、あるスタッフが今日は大変でしたね、猫までいてね、でも猫は、さっき女子高生が連れて行きました、と挨拶した。ちょっと待て、その日高校生の娘を合唱の助っ人として呼んでいた、確か制服で来ていた、傍目に女子高生と分かるのはうちの子だけだ

メールがきた、猫飼っていい?
お父さんがいい、と言ったら、と返信した

私自身猫は大好きで飼ってみたくてしかたなかったが人に委ねた、返事はこなくて、帰ったら猫は、うちにいて、猫用ミルクを飲んでいた。

1カ月弱の、三毛猫の女の子、歯も生えていてかりかりも食べられる。段ボールに敷かれていたタオルにもノミの動きが見えるほどなので、その日はダンボールに隔離、翌日洗ってから獣医さんへ連れて行った。
健康に問題なく、水とかりかりだけで育てるのが一番と獣医さんは言い、ちょっとお高めの輸入物のかりかりを持たせてくれた。彼女は10年はそのかりかりと、水だけを食べて過ごした。サイエンスダイエットという商品。確かに、大きな病気をせず長生きしたのは、食べ物のせいだと思う。他の食べ物をあげなかったので、味を覚えなくて、竹輪が足元に置いてあっても、何かな?と足で転がして遊ぶだけだった。

さて名前を付けよう、娘が言うに、みらいがいい。
なぜなら、児童合唱として出演したオペラてかがみの中に、キライだ、キライだと連呼する部分がありとても印象的、変化させてミライがいい。このキライは、機雷の事で戦争で海に撒かれた機雷による悲劇や、人々の心の交流を描いている、複雑で一言ではいえないので、細かくは説明しない。

連れてきた者の強み、また、てかがみ→鏡→ミラー→みらい、という、後付けもあり、決定。

みらい はうちの猫になった。丁度義両親が住んでいた、二階建てで、襖と障子の多い、部屋数も多い家に引っ越したばかりで。新築ではないので、そんなに気を使わなくてもいい。と、条件も揃い、みらいは広い家で、のびのびと暮らすことができた。

初めての猫、家族じゅうが夢中になり可愛がった、可愛がりすぎたのか、人に触れられるのを嫌がるようになり、一歳になる頃には自分から人のひざに乗ることをしなくなった。何と、愛想のない、でも何とかわいいこと。それから、子供達は人生の半分以上を猫とすごすことになった。

長くなったので、みらいのあれこれは次の記事で。





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