ヒュウガのズボン、なんて書いてあるか気になるよね?お芝居には、もはや関係ありません。
バサラオ、衣装も素晴らしかったけど、ヒュウガのズボンに書いてあった文字、気になりますよね?
配信を必死で観て多分
天狼欲沍稀明滅
雲外蒼天
と、読み取った。
今回は、天狼について、ネット上で見つけた随筆をもとに得た知識を書く、こういう場合参照元を書かなくてはいけない気がするので、巻末に記します。もうお芝居には何の関係もありません。
天狼欲沍稀明滅 (天狼沍えんと欲して稀に明滅す、てんろうさえんとほっして、まれにめいめつす)は、山月記を書いた中島敦の漢詩の一節です。中島敦は漢籍の素養があり、漢詩の作品を残しているそうです。天狼は、シリウスのことで、中国の呼び名です。
詩の意味は
天狼の星が、今しも凍るかのように、くっきりと輝き、時折思い出したように明滅する
という意味だそうです、文の通りだと美しいシリウスが冬空に光っている様子を表している様ですね、中島敦も星の美しさをうたっていると思われます。そういえば、国語の教科書に載っていた山月記、夢中になりましたね、直ぐに文庫本を買って他の作品も読んだけど、難しかった、話がそれました。
さて、随筆は中島敦の漢詩を紹介した後に、天狼星の中国の文学の中での扱われ方に言及しています、それらによると天狼星は、
兵の乱れ
侵略、掠奪
内部、外部からの脅威
悪い事の兆候
などを、表していて、それらは弓で射られるべきものと、捉えられている、そうです。
随筆では、例をあげて丁寧に説明されていましたが、ざっくりと書くと、上記の様になります。
ヒュウガの衣装には、1番明るい美しい星の名が輝いていると思っていたら、実はそれは世の乱れを暗示する星の名前で、弓で撃たれて滅ぶべき自分の運命を記した装束を身につけていたなんて、何という皮肉、この衣装を考えた人、最高ということです。
冬によく見えるシリウスが、中国ではどちらかというと、縁起の悪い星と、捉えられていることを初めて知りました。
参考文献
「狼」という星
https://www.seijo.ac.jp/education/falit/grant-book/jtmo4200000072xz-att/055-066.pdf