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虫干しシーズン到来!

2月になりました。
虫干しの中でも「寒干し」と呼ばれるシーズンの到来です。ものぐさも重い腰を上げて干していくことにします🏃‍♀️


◯虫干しとは

私は幼少期から着物で生活していた身分ではないため詳しいことは分かりませんが、幾年か着物と生活してきてはっきりと分かることがあります。それは虫は何処にでもいる!!!ということです。一般的には虫干しとは着物の湿気を飛ばしたり空気を入れ替えたり等シミ汚れのチェックをするには丁度良い機会だとされているのですが、私の中では完全に虫さんバイバイの儀式です。

湿気=カビ🦠
カビ=虫の餌!シミの原因!
👻

湿気・カビ・虫このお三方、かなり仲良しです。睦まじいところお邪魔して大変申し訳ありませんが、私の大切な着物達から撤退していただきます!というのが虫干しの大きな役割りです。
着物を彼らの被害者にしないために救っていきましょう〜

※着物虫さん怖い。の話はプライベートでお会いできれば楽しく話しましょう⭐︎⭐︎


◯虫干し時期

①土用干し 7月下旬〜8月上旬
②虫干し  9月下旬〜11月上旬
③寒干し  1月下旬〜2月下旬

ズラリの並ぶ着物達
心なしか喜んでいるようにも見える

◯時間と方法

・時間  10時〜14時ごろまで
・天候  晴れが続いた空気の乾いた日
・場所  直射日光の当たらない風が通る部屋
・使用品 紐や着物ハンガー等
・箪笥  埃を払って乾拭きをする

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⚠️虫干しの注意点

・必ず着物を裏返して干します
・身体の弱い方は助っ人を呼びましょう。
・1人で頑張り過ぎて着物が嫌いにならないようにしましょう。
・半日以上の作業なのでゆとりを作りましょう
シミがないかをよく確認しましょう。
袖丸の埃は塵も逃さず払いましょう⚠️


◯ここだけの話

ものぐさは洋服用ハンガーに掛けちゃいます。ものぐさな質なもんで。

着物を長時間吊るしておくと表裏の釣り合いが狂う。という話がありますがそれは眉唾だと思っています。和裁見習いの頃から幾度となく年中長時間吊るしてきましたが、「吊るしていたせいで狂った」と感じたことはありません。
着物は素材によって伸び縮みの程度が違います。それが経年の湿度や熱の影響により均等な釣り合いから徐々に変化していきます。和裁士はそれを踏まえて仕立てを行いますが、将来予想される不均衡を未然に完全に防ぐことはできません。
吊るしていたお陰で狂った。と感じたなら、それは布が成りたいように成っただけのことで吊るした事が原因ではありません。

また、着物用ハンガーを用いずに、洋服用のハンガーで長時間吊るした場合は、ハンガーの形に沿って負荷が掛かりますから、その部分だけアタリが出るなどの影響はあると想像はできます。洋服用ハンガーを使うかどうかは自己責任でお願いします🙇🏻‍♀️

細かい話は置いておいてと。
可愛い着物の未来を守るためにいざ鎌倉!!ならぬ、いざ虫干し(寒干し)へ出陣です。

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「 和裁は我が国必須の英知の結晶。」
私は古より連綿と受け継がれてきた美しい着物を形にする技術【和裁】を慣用にする活動に力を入れています。

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菊瓢  kikuhisago
ものぐさ和裁師は着物と和裁の振興に貢献したいと考えています。美しい着物を未来に残していくためにサポートをどうぞよろしくお願いいたします。