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お客様の声②/袋帯のスリ切れ直し
こんにちは、ものぐさ和裁師です^^
🍀今回は袋帯のお直しです。
帯端が擦り切れてしまったものを見栄え良く直す工程をビフォー・アフターと共に紹介しています。
【お客様の声①】はこちらです↑↑
◯お直し品をお預かり
———「気に入って締めている帯がホツレてきてしまって…」
タレ先、手先の両端がホツレてきてしまっている。
酷いスリ切れではないけれど、帯を締めると目立つ。頻繁に使用する大切な帯だからこそ!とお直しを承りました。
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ほんの少しのスリ切れが見られる
◯お直しに着手!
スリ切れた部分は外側のままではいけないので、中へ縫い込むお直しを行います。
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弱い部分から解けている
閉じてあった縫い目を解いて開いてみると
見た目以上にスリ切れは進行していました。
引箔地紙と言えばよいでしょうか
スリ切れている部分は箔の乗った紙なので弱った部分からプチプチっと切れてしまうんですね。
仕立ては勿論、着用にも用心しなければならないお品物。
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帯芯や全体が綺麗なのは大切に扱ってきた証
スリ切れ部分は、大胆に縫い代にしてしまうわけにはいかないので、接着芯で補強してから裏側の見えない部分にまわします。
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引箔紙地なので、紙を傷付けてしまわないように間の糸をすくいながら千鳥がけをします↑↑(バッテン×縫いが、千鳥がけ)
両端へ同工程を行い、生地を整えたら完成です
◯完成!お客様の声
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完成したタレ先の様子です。
綺麗になればスッキリしますね^^
——新しい帯のように生まれ変わったわね!
お直しや仕立て直しは正に「生まれ変わり」で
我が国の和服は【和裁】と関わる全ての職人の技術によって何度も生まれ変わることができます。
【和裁の利点】についてはこちらからご拝読くださいませ↑↑
仕立て直しによって生まれ変わると着用欲求が更に高まってきます。
古いままではイメージの湧かなかった生まれ変わりの和服の様子はこちらのnoteに少しずつですがこれからも載せていきます。
新しい反物からの仕立ても良いですが、古くなってしまった和服をもう一度スタメン着物にしていく活動も積極的に行っていきたいと思っています。
以上、ものぐさ和裁師でした🪡
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