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物語のハッピーエンドって


私は幼い頃から、本も漫画も全く読まない子でした。

飽きっぽく集中力がなかったんです。
学校の朝の読書タイムなんかは、できるだけ絵が多い本を選び、気に入った本だけを繰り返し繰り返し読んでいました。


そしてそのまま社会人になり、読書といえば、せいぜいTwitterにある漫画、小説(のようなもの)を読む程度のものでした。



20代後半になった頃、仕事の辛さを解消する方法が知りたくて自己啓発本を読むようになり、やっと“本を読む”習慣ができ、30歳を超えた今、やっと小説も読むようになりました。
そのとき、初めて気付いたんですよね。

物語に完全なハッピーエンドなんて、ないんだ..!と。


あまりにも本を読まなさすぎた私は、全ての作品が完全ハッピーエンドで終わると思っていました。

本当に。アンパンマンのアニメとかそうですよね、あんな感じです。

でも実際は、登場人物の複雑な思いが重なって、誰かは浮かばれないとか、つらい思いの中にわずかな幸せがあるとか、その思いを感じる余韻と共に本を読み終える...

これが本を読むということなんだな、と気づきました。


これまで、自分の人生も、きっとどこかのタイミングで完全に報われるはずだと信じて生きてきました。
でもいつまで経ってもそんな時がこない。

本を読んで、死ぬまでずっと悩みと付き合いながら生きていくんだなあ、という気づきと

完全なハッピーエンドではないからこそ、物語を読み終えた後も、登場人物がどこかで生き続けている気がするんだなと思いました。

次は何を読もうかなあ。

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