【男の主張旅】東京が麻痺した日
その時、あたしは、なんとかして羽田に着こうをもがいていた。
もう必死、汗だく。キャリーをガラガラ引き。どうやったら、羽田に着けるかで頭が一杯だった。
写真の場所は京急蒲田。
前日の台風の影響で都心がマヒしているのはニュースで知っていた。
倒木、線路に物、架線に枝やビニールがからまっているらしい。
JRはほぼ麻痺している。
新幹線は動いている。京急もなんとか動いている。
旅先の駅から品川まで新幹線で来た。
品川から京急で京急蒲田へ。蒲田から羽田行きの路線バスを考えた。
(京急蒲田で降りずに、そのまま羽田へ行けばとあとから後悔した)
実は蒲田による、ちょっとした事情があったのだ。
蒲田の羽田行きバス停も長い列。じっとがまん、待つ、待つ。
一時間待った。どうもおかしい、列から離れて先頭の人に話を聞いた。
「朝から一本もバスは着ていません」え、皆なんで待っているの?
あたしは、再度京急蒲田駅に向かった。
京急蒲田駅に入る人、人、人、仕方なく列の最後に並ぶ。
これはだめだ、飛行機は午後2時発。あと2時間ある。
待つか、離れるか、悩みどころだ。
あたしは考えた。
列から離れ、改札の様子をみることにした。
改札を見て絶望に変わった。もう方法は無い。
意を決した。キャリーを頭にかかえ、お腹が痛い、痛いと言って、
駅員さんに、ごめんなさいを言いながら改札を強行突破した。
(トイレへ行くと言う方法を考えたのだ)
あとは、エスカレーターに乗り、なんとか羽田に着いた。
ところが、羽田ではCAさんが出勤出来ないと言う。
CAさんが着いて、広島空港に着いたのは夜。
長~い、一日だった。
あたしは、その夜から具合が悪くなった。最悪。
あたしの主張
「年齢とともに考える生き方、あきらめも肝心。」でした。