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内部監査一般化への取り組み第1弾!~年度監査計画の策定~

はじめに

皆さんこんにちは!内部監査監査チームの金田です。
REAPRAという事業投資会社(https://jp.reapra.com/)でインターン生として働いています。

現在内部監査チームでは、内部監査の一般化に取り組んでいます。一般化について発信する中で、皆さんと協働的に学習できればと思っています。

今回は一般化への取り組み第一弾!ということで、「年度監査計画の策定」について発信できればと思います。


年度監査計画とは?

内部監査の一連の流れは上記の図表のようになっています。内部監査を行う上で、年度監査計画の策定は最初に行われます。

年度監査計画とは、リスクの高い内部監査テーマを優先的に取り上げるリスク評価をもとに決められる内部監査部門の1年間の行動計画のことを指します。

年度監査計画はどのように作成するのか?

私たちは9つの手順で年度監査計画を策定できると考えています。

①前期監査結果を振り返る

前期に内部監査を担当したメンバーを含め、複数人で今年度の年度監査計画を作成することが望ましいと考えています。前期の年度監査計画を振り返りながら、「良かった点」と「改善すべき点」を整理していきます。振り返る際には、できた・できなかったにかかわらず、その原因となっている「ボトルネック」を特定することが大切だと考えています。

②今期の監査基本方針を決める

今期に内部監査を担当するメンバーで作成を行います。策定する際には、具体的でありながらもできるだけ簡潔に記し、主観的ではなく経営者目線に立つことが大切だと考えています。また、今期の基本方針を考える上で、今期のチーム・個人の全体目標を念頭に置き、チーム・個人の今期目標からブレイクダウンするような形で、今期「方針」を考えることが重要だと考えています。監査基本方針には、監査の種類、区分を含め、1年間を対象に予定されている監査活動を記載していきます。

③重点監査項目を記載する

基本方針を細分化したものが重要監査項目であり、なぜ重要項目なのかの理由を合わせて記載する。前期の振り返りを踏まえ、今期の目標及び監査方針を進めるためには、どのようなアクションをとることが一番達成に繋がるのか、また、自分はどう行動したいのかという観点も重要だと考えています。

④監査対象先(監査対象部門)を記載する

監査人の内で最も要領をわかっている人が記載することが望ましいと考えています。その際には、会社名だけでなくどの部署を担当するのかも記載します。また、各対象ごとに監査で評価・点検する事項や、事前通知の有無を記載します。その際には、「~部」のように部署を監査先とする場合と「情報セキュリティ」などのようにテーマを監査先とする場合があることに注意する必要があります。

⑤監査概略日程を記載する

記載する内容としては、1年間の監査業務スケジュール、管理業務に必要な作業スケジュールがあります。監査業務のスケジュールには個別監査計画の立案、事前評価、実施通知、監査実施、監査結果の確認、監査報告書作成、フォローアップ等を記載します。また、管理業務に必要な作業スケジュールには内部監査規程の見直し、研修参加、品質評価などを記載します。資料には、カレンダーのみではなく週別のスケジュールも記すことが望ましいと考えています。

⑥監査要員及び人員育成計画の策定する

監査対象先ごとにチームの責任者と監査担当者を割り当てていきます。責任者は個別監査の計画立案から報告書の作成など全般的なとりまとめや、監査担当者への指示や結果を確認します。監査担当者が複数いる場合は、責任者の指示の下、監査証拠の入手と監査調書を作成し責任者に提出します。また、他部署の協力が必要な場合は協力者の所属や人数および氏名を明らかにする必要があります。監査要員及び人員育成計画を策定する際には、内部監査初級者のケアばかりに集中しないようにし、監査人の個性や性格などが監査対象に合っているか注意する必要があると考えています。

⑦費用計画(予算)を策定する

何にどれくらい使うかを記載します。具体的には、監査対象部門、部署、実施者、設備計画、人員計画を基にして予算金額を算出し予算として年度監査計画に記述していきます。

⑧設備計画を策定する

当該年度分の設備計画を記述していきます。具体的な内容としては今年度導入予定のインフラ(ソフトウェアを含む)の種類、準備期間、開発期間、導入(適用)期間、周知(定着)期間などがあります。

⑨人員計画を策定する

これまでの業務の実施を踏まえ、本計画の目標達成のために必要な人数と能力・経験を決定し、人員計画を立案していきます。


おわりに

9つの手順に沿って、「年度監査計画策定」のプロセスを記してきました。

「ここはどういうことなんだろう?」という疑問点や「ここはこうじゃないか?」という意見などあれば、コメントいただけると嬉しいです!

引き続きReapra内部監査チームでは、内部監査の一般化に取り組んでいきますので、次回以降の投稿も是非チェックしてください!


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