親に出来る事、出来ない事
親に出来る事、出来ないこと🏀
2024.11.18 月
吉原健作 cocotakusuzuP.P/SKILLS POWER PLANT
談:為末大
今日の話題は、
部活を本気でやっているお子さんの家庭で、
めちゃくちゃ本気ですと。
甲子園狙ってますとか、競技力はともあれ、もう一生懸命やってます!っていう時に、
「親御さんは何をすればいいのか」っていうことです。
これ本当によくある質問です。
結論から言うとですね…
「親側が何かしらを働きかけることで子供が良くなることはない」と思ってください。
だから、働きかけるっていうことは一切やらなくてもいいと思います。
これ、何が理由かっていうと、1番獲得が難しいのは、"主体的にその人が一生懸命頑張ること"
なんですね。
部活を一生懸命やってるってことは、もうそのモードに入ってるので、できることがほとんどないわけですね。
もう自動的に走り始めちゃってるので。
自分でやるぞ!と思って主体的にやってる人を外から働きかけることでプラスになることはほとんどありません。
むしろ、何かを奪ったり、ネガティブにすることがなることが多いので、その子はもう夢中で走り出してるんなら、ほとんど触らないのが 大切です。
少なくとも押さないことです。
じゃあできること何もないんですか?っていうと、
これはあります。
それは何かって言うと、それをちょっと抑制をかけるとか。
または和らげるとか、そういうことになります。
つまり、 何かを促すことはないんですけど、勢いを沈めたり、または傷ついたものを癒すとか、そういう方向はあるわけです。
それ以外にどうなんでしょう。
お弁当作って渡してたら、栄養学勉強してお弁当渡すとか、色々他にもあったりするかもしれないですけど、それはテクニカルにはそんなに激しくやんなくていいですけど、ちょっとありながらも1番大事なところは、 とにかくこの「ケアと抑制」の部分だと思います。
それどういうことかっていうと、 走り出してるわけですね。もう主体的にやって。
こういう子供の1番の問題は、やりすぎちゃうこと。やりすぎるっていうことは、自分を傷つけてまでやりすぎちゃうっていうことなんですね。
しかも、それが全てだと思い込みすぎちゃうとこなんです。
これは1つ夢中になる上では大事なことなんですけど、客観的に見るとたかがスポーツとか、スポーツだけじゃないですけど、たかが部活なんですね。
人生の方がよっぽど長いという事。
長い人生を見た上で、プラスになる部活であればいいんですけど、マイナスになる部活なんてやんない方がいいわけですね。でも、当の本人はよくわかんないと。
それがなぜなら、それが全ての世界を生きてるんで。
そういう時に抑制をかけるっていうことがまず第一だろうと思います。
だから、 基本的にはその子が練習をやらない、サボる方向の立ち位置を親が取れば!
まぁ、サボるまで行かなくてもいいけど、そんな立ち位置を取るのが大事だと思います。
そんなやんなくてもいいんじゃないのと、別に他に楽しいことやったらいいんじゃないの?っていうのが、 夢中になってるこの親の正しい姿勢だろうと思います。
もう1つは、勝てなくてどうだとかいろんな悩みがあった時にも、 そこに対してこうした方がいいとかアドバイスなんてもう一切いらないので、それ本人の自己学習を奪うだけなんで、本人へ大丈夫じゃないの?って癒しの方向だけをサポートしてあげたらいいと思います。
唯一ですね。なんか働きかけであり得るとしたら質問ですかね。
どうしてそう思ったの?とか、どうしたかったの?って。いわゆるコーチングに近いですけども、そういうことはあり得るかなと思います。
ただ、これも親子の関係次第で 結構コーチングが可能っていうのは、かなり情報が独立して自立してる状態じゃないと親子の場合は成立しないので、基本姿勢は働きかけは一切行わない、抑制。
別にいいんじゃないの?やんなくても。
傷ついた場合は、もっと楽しいこと色々あるし!っていう、親がそういう態度でいるってのが大事だろうと思います。
繰り返しますけども、本気になってるってこと前提ですね。そうじゃない子の場合は若干あんたが頑張りなよとか、勉強と一緒でですね、色々あるかもしれませんが。
結局は、親にできることってないっていう前提に立ちながら、 1つだけずっと見といてほしいなと思うものは"心"ですね。
結局心が持たなくなったら全部終わりますから。
これでも貴重なリソースだなんですけども、なぜか人間って心を1番乱暴に扱うわけですね。
これがないと何もやる気も起きなくて、頑張ることすらできないのに、なぜか心ってのだけみんなまるで頑丈で壊れないものかのように扱うんですけど、ここをよく見といてほしいなと思いす。
これ全てに影響しますから!
心がダメージを受けるとですね、心が大事。
とにかくこれをやりたいんだと、これが好きなんだ、楽しいんだっていう状態を保つ。
それがもし壊れそうになった場合は、ちょっとステップバックさせて、違うことに目を向けたりして夢中にさせすぎないっていう、それが1番大事なことかなと思います。
何回も繰り返しますけど、できることはほとんどありませんから、とにかく心だけ見といてあげる。
心が今どういう状態にあるかっていうのが。
そこにアプローチすることが適切なことかなと思います。