日清食品TOPリーグ2024
高校バスケ最高峰のリーグ戦『U18日清食品トップリーグ バスケットボール競技大会2024』の女子最終週が、11月16日に国立代々木競技場第2体育館で開催された。
この日の4試合目に登場したのが京都精華学園高校(京都府)と岐阜女子高校(岐阜県)。今夏、福岡市で行われたインターハイ決勝と同じ顔合わせであり、ここまでともに5勝1敗と勝ったほうが優勝となる重要な一戦となった。
試合は京都精華学園のインサイドを中心とした攻めに対し、岐阜女子が粘りのディフェンスと3ポイントシュートで対抗。一進一退の展開となったが、第3クォーターの終盤、京都精華学園が繰り出したゾーンディフェンスを岐阜女子が攻めあぐね、その間にリードを広げて第4クォーターへ入っていく。岐阜女子はオールコートのディフェンスと3ポイントで最後まで追い上げるも、京都精華学園が71−64で振り切り大会2連覇を達成。さらに今年の高校タイトル2冠目を獲得した。
試合後、記者会見に登壇した京都精華学園の山本綱義ヘッドコーチは、「素晴らしい環境で子どもたちがプレーさせてもらいました」と、スポンサーである日清食品、大会関係者に感謝の言葉を述べた。そして、「主力の選手が受験などで欠場することもあったが、試合ごとに成長してくれた」と大会を振り返った。
キャプテンで司令塔の林咲良は「大会の初戦(東海大学付属福岡高校/福岡県)のときは、自分たちが固くなってしまい、いいプレーができませんでした。それが試合をしていく中、みんなで声をかけ合い、スタートの5人だけでなくベンチも含めて戦えるようになったと思います。それがうちの強みだと思います」と胸を張った。
また、勝負強いシュートが武器の橋本芽依は、「スタートの5人がうまくリズムを作れないとき、ベンチから出る下級生がそれぞれ自分の持ち味を発揮してチームを救ってくれました。それでも最後は3年生が泥臭いプレーでチームを支えられたと思います」と語る。
下級生の活躍について、山本HCは京都精華学園の練習の取り組みが要因になっているのではないかと語ってくれた。「普段の練習ではAチーム、Bチームに分けるのではなく、すべてのメンバーが同じメニューを取り組んでいます。3年生には『下級生にすべて伝えてこそ、本当の先輩』と言っていて、それだけに3年生が我慢しなければいけないこともあると思いますが、そのような環境があるからこそ、1年生がノビノビとプレーできるということがうちの強みです」。
林たち3年生にとっては、これで12月下旬に開催されるウインターカップを残すのみとなった。「(トップリーグで)優勝できたことはうれしいのですが、自分たちはまだ完成形ではないので、ウインターカップまで練習に励みたいと思います。トップリーグを通して課題も得たので、それを解決して大会に臨みたいと思います」と、力を込めた。