生存権をめぐる一問一答
質問 生活保護制度の内在的制約とは何ですか?
回答 勤労の義務というのがありまして、義務を果たさない人は生存権を主張できません。
質問 勤労の義務を果たさない人は生存権を主張できないなんて、憲法の何処に書いてあるのですか。
回答 生存権は公共の福祉の制限を受ける。これは一元的内在制約説といい、通説となっております。ちなみに、公共の福祉が憲法の何処に書いてあるのかなんて反論はレベルが低すぎるのでやめて下さい。
質問 生活保護行政はこのままでいいのでしょうか。
回答 一旦生活保護を給付すると人は2度と働かなくなります。これを「生活保護給付の不可逆性」と言います。したがって、より一層の水際作戦が求められています。
質問 勤労の義務って何ですか?
回答 国家から様々な社会保障をうける場合には仕事をしてくださいということなんです。仕事をしてる人であれば、その人が困った時には国もいろいろな手助けをします。でも、仕事もしないで困ったときだけ国に頼ってくるのはいけませんよということです(TACホームページより)。
質問 生活保護行政の問題点は何ですか?
回答 勤労の義務を放棄して生活保護を求める人が行政の窓口に押し寄せています。これを支援する地方議員も存在します。これでは生活保護制度自体が破綻してしまいます。
質問 憲法25条に基づき国は生存権を保障する法的義務があります。
回答 誤りです。憲法25条は国の努力目標と解されています(プログラム規定説)。無い袖を振ることはできないからです。
質問 生存権が制約される理屈がわかりません。
回答 生活保護を際限なく給付すれば、国家が破綻します。生活保護制度は、国家の存在を前提にした社会権だから、制約されるのは当然です。
質問 生活保護の不正受給率は0.4%にすぎませんが。
回答 東京国税局の発表によれば、実地調査を行った法人の82%で申告漏れが見つかり、一件当たりの追徴税額は10,174千円ということです。一方、生活保護の不正受給率が0.4%という数字に、どれだけ真実味がないか疑うべきです。
厚労省は不正受給率を上げても自らの怠慢を晒すだけです。一方、国税庁は不正発見率を高く発表することで調査能力の高さをアピールしている。要するに、役所毎の事情で数字を作っているということです。それがわからないのは情報リテラシーがないということです。
質問 生活保護の不正受給者0.4%は、ウソの数字なんでしょうか。
回答 生活保護の不正受給率は受給者全件が分母になっています。これでは実態が分からりません。国税庁のように調査を行なった件数を分母にすれば、大幅に数字が上がります。要するに分母は幾らでも弄れるということです。
このような算数の世界を理解せずに表面上の数字に囚われる人たちは、情報リテラシーが低いと言えます。
質問 低賃金で働くくらいなら生活保護を受けた方がいいのではないでしょうか。
回答 それがまさに不正受給の考え方です。生活保護受給者の殆どがこのような不正受給者です。