見出し画像

過食嘔吐、ラプンツェル、ルッキズム、エルサ、虎に翼

たぶん今私は過食症なのだと思う。文章を吐くという。

過食嘔吐をしたことはない。でもきっと吐きたいから食べるんだろうなと思う(専門的な知識がないので違ってたらごめんなさい)

吐き出すということをしたいからその原料を食べる。本当に吐き出したいものは胃の中の食べ物じゃないけど吐き出す行為がしたい。外に出したい何かを、みたいな感覚、感情があるんじゃないかと想像する。

出せないからとにかく出したくなったものを出るものをここで出す。よんで。

10月11日

ラプンツェルが金曜ロードショーでやってる。
冒頭のフリンの言葉、むかつく。
魔法の花で若返りたいゴーテルに「気味悪いね」だと。
お前だって若い女が好きだろ?綺麗な女が好きでしょ!?
ラプンツェルが30代や40代でも好きになった?
ゴーテルがラプンツェルの内面を持ってたとしても?
むっちゃルッキズムなんだよね。。
今だったら叩かれて上映は危うい。

若くて綺麗な女が好きなくせに、若くありたい女の事は嘲笑う。
そういう残酷さに気付かないからああいうふうに言えちゃうんだよね。。
自分は選ぶ方の立場だと思ってるから。だからそう言えるんでしょ。

ゴーテルのビジュアルが中東の人っぼい感じなのもアウト、よね今はもう。

最初に見たあと、毒親というテーマがあるんだと知ったけど、へえディズニーそういうテーマぶっこんできてんだと思ったけど、
でも白人が主役のエンタメ作品で、悪役を有色人種っぽいビジュで描くってもう今になったらアウト。

冒頭の発言以外でフリンという人を「嫌なやつだ」と思う部分はない。
でも「もやっ」としたことを「たいしたことじゃない」ってことにしてしまうと後でぶん殴られたりする。ああいう事言う奴、浮気するかもしれないし、ラプンツェルより若い女と。


ゴーテルは結婚してない。魔女という存在はちゃんと調べなきゃ不明だけど、独身女性だったりすることがある。


とりあえず魔女狩りのとこだけ読んだけど、北欧では男性も魔女狩りにあってるけど、西洋では女性がほぼ。
キリスト教、だからですよね。
多くの地域で貧しい下層階級、高齢女性が多い地域もあった、と。

男にとって女は「妻」か「母」なのだから独身の女性、母ではない女性は異端。
性欲の対象ではなく、共同体の人員を供給する役目の母でもない高齢女性は不要な存在、だからスケープゴート役になる。
自分と同質の男という性別の存在ではなく、自分たちとは違う存在、異質な存在に悪がいるとして断罪する。
たから女が、独身女性が、高齢の女性が、魔女にされて鬱憤晴らしのために処刑される。誰かのせいにして誰かを断罪したいから。

ゴーテルはラプンツェルをさらってくる前は一人暮らしだったんだろうと思う。
なぜ美や若さに執着するのかとか、執着するようになった過程の描写はない。


ディズニー版ラプンツェルは原作とは全く違う。
魔女は母親になりたい、子育てをしたいという願望がある人だったという気がする。だから子供を差し出せと要求したのではないか、と想像してみる。

ゴーテルが若さや美にこだわるのも、本当は共同体の中で平凡な母とか妻として生きたいと願っていた、共同体に男に受け入れられるには興味を持ってもらえるには、好きになってもらえるには、若く美しい女でいるしかないと考え、行動し続けた末、何のためそうしようとしているかもよく分からなくなってもそうし続けるみたいな存在だとしたら苦しい。
ディズニーでゴーテルをそういう人物造形にしてるとは思わないけど。

こんなオラつきたくなる発言を2024年にしちゃうローマ教皇ってどうかしてる。ただただ男に都合がいい。男に都合のいい女。

この映画が男性監督の作品だからなんじゃないかと思う、ゴーテルとかユージーンについてもやっとするとこがあるのは。

ユージーンはラスト、ゴーテルの支配からラプンツェルを救うヒーローとして描かれる。
ゴーテルは若くありたいという自分の欲のためにラプンツェルを支配し搾取する存在で
ユージーンは彼女が魔法を使える少女だからではなく
彼女自身を愛し、
彼女の髪を切り落とし彼女の魔法の力を無くす事で、ラプンツェルをゴーテルから守ろうとした。

自身の刺された傷をラプンツェルに癒やしてもらおうとせず、彼女を守るために、傷を抱えているのにラプンツェルを守ろうとする。
愛だ!って思いたくなる。

瞬間的な判断でそう動いた、動けたのは愛だと思う。
自分が救われたい、のではなく、愛する彼女を救いたいと思ったのだから。
あの場でじっくり考えることなんてできない。 
だけどこれはアニメで脚本の存在がある。
現実の中でユージーンという人が生きていてそう行動したのではなく、脚本にそう書かれている。

この映画の後公開されたアナ雪では、魔法の能力があることが理由でお城の中に籠もり、魔法をどうやったら抑えられるのか抑えるのかだけに年月を費やしたエルサが登場する。
それは他のみんなは持っていない能力、隠すべき能力。使うべきでない能力と両親が考えたから。

「虎に翼」でトラちゃんが地獄行きにならないように結婚を薦める、というか、しろ!と圧をかける母。
それは娘のことを心配して守りたいからそうしろと言うんだけど
「結婚が女性にとっての幸せ」と思えないトラちゃんにとっては「はて?」なんす。
結婚する事はラプンツェルやエルサ同様、家に閉じ込められる事だから。この時代。
ラプンツェルやエルサの魔法の力は、
現実世界では仕事だったり、何かしらの能力に置き換えられる。家族以外に貢献できたり、金銭を稼ぎうるかもしれない力。
自分の好きなもの、事、繋がりたい人へ、何かへ繋がりうるもの、自らのアイデンティティになりうるもの。
もしかしたら結果的には家族ヘと何か還元できるかもしれないもの。

でもそれは外に出すな、使うな、酷いことが起こるぞ、抑えろ、「すん」としろ、それをしないと危険な目に合うぞ、と脅されてしまう。
家事や育児だけ家の中でしていればいいんだ、って圧をかけられ、自分にもそう言い聞かせてしまう。


こちらのレビューを読ませていただいて気づかされた。

そうか、ラプンツェルはゴーテル以外の人に初めて魔法を使ったんだって。
それも自分がそうしたい、自分の意志でそうしようと思って。
水没しそうな今、真っ暗な今、魔法の呪文を唱えれば明るくなる、と思いついて、呪文を唱え暗闇を明るくする。
ユージーンの傷を魔法で癒やす。

ゴーテルに対しての魔法はゴーテルにコントロールされて使っているだけ。

ラプンツェルは、自分がしたくてそうしてるように思わされてる。いやどうだろう、やるべき、やらなきゃならない仕事とか義務な感覚?

多分本当はどこかで「もやっ」としてるけど、何がどう「もやっ」とするのか分からない。どうして「もやっ」とするのか分からない。
トラちゃんの「はて?」まで行けない。言語化できない、自分の違和感が自分自身では掴めない。

ラプンツェルは王女だ。搾取されていてもハッピーエンドの物語で最後は王室に戻る。戻れる。
ゴーテルはラストはああだけど、物語はそうだけど、もし改心、反省した人だったとしても帰るところはない。

どうなんだろう、改心、反省して「いい人」「社外に適応できる人」「社会に適応しようと努める人」になろうとする事はゴーテルのような人にとって救いになるんだろうか。
単に社会側にとって「そうあってほしい姿」「そうあるべきと考える姿」に過ぎない。。?
そうならさっき仮定した「共同体に受け入れられるため、美や若さにこだわる」事と何も変わってない。
受け入れられたいと願い、受け入れられるために自然な姿てはなく、自分の考え方、行動の仕方を変えなければと自分に課し続けることは本当は違うんじゃないか。。?


話がどこ行ったかわからなくなった😶😶

んで。


こんなにひどい役回りを物語の中でさせられる。独身だというだけで、高齢だというだけで、自分の子を生み育てていないだけで。
でもこんな物語にしてしまうのは脚本、監督が男だからだと思う。


ディズニーはアナ雪で初めて女性監督を起用する。

2013年。映画の世界は女性監督の数が少ない。

日本はさらに低く、
日本映画の大手4社で2019年〜2022年の4年間で実写映画は、181作品、
女性監督の割合は約5%(9人)、20人に一人という低い水準。

2021年には女性監督作品は0。

女性が主人公の作品でも本当に女性の気持ちだったり、存在だったりを尊重しているとは限らない。
こうあるべきを男が押し付けようとしたり、勝手な欲求を受け入れる存在にしたり「そりゃないべよ。。?」な女性像にされちゃったり、する。

もしラプンツェルの髪が魔法の力を持ったままだったら誰かや社会の力になれたかもしれない。
その力があることで繋がれる人ができたかもしれない。自分に自信が持てる要素になれたかもしれない。
ユージーンとの絆、結婚は手に入った。ユージーンが髪を切ったから毒親はいなくなった。
だけど可能性も失った。愛する人がいる、愛してくれる人がいる、それは大きなものだけど。
ってことを考えてエバーアフター💙な結末にしたわけじゃないっすよね?そこまで考えてないっすよね??


ラプンツェルは金髪を取り戻してしまう。


凄まじいご都合主義で髪を元に戻してしまう、すごーい💚💚

快活で積極的で明るいアメリカンヒロインが冒険する話にしたい、
「ショートの地味な髪色の女の子じゃ人気出ないっしょ、金髪にしちゃいましょ✨」ってか😱😓

ショートカットではラプンツェルと認識しづらいのは確か。
だから無理だからTVアニメを制作するなよ😭
私が子供でラプンツェルの映画が大好きで「あっ、ラプンツェルのアニメが始まる✨✨」ってわくわくしてTV見たらどうしていいか分からなくなるぢゃん😡😡


ラプンツェルが彼の傷を癒やすために魔法を使おうとするとき、ラプンツェルは「どうか怖がらないで」と告げた。
ユージーンは魔法を目の当たりにして驚いてはいたけど「気味が悪い」みたいな目でラプンツェルの事を見たりはしなかった。引いたりはしなかった。
それはとても大事なことだ。隠してきたものを見せてもそこにいてくれる。

ユージーンはラプンツェルと結婚できる?
もし結婚を許されるとしても
孤児で泥棒稼業なのだから経歴詐称をしないといけない。
インチキな生い立ちと職歴を捏造しないといけない。

「俺今まで泥棒をしてたんですよー💙✨
あっ、ラプンツェルのティアラを盗んだのも俺でーす✨✨
でもラプンツェルの事めちゃめちゃ愛してるんで、足洗ってこれからは正しく生きまーす🌟🌟」
が通用しまっか(・o・)

ユージーン・フィッツハーバートという本当の名前をラプンツェルに、特別な存在に明かすことができたのに、プリンセスと結婚しようとすると、また自分の人生がインチキになってしまう。

王女がお城に戻ってきたことで国民は大喜びする。宴は一週間続いた。
だから怖い。ユージーンが実は経歴詐称してたなんて知ったら?ボッコボコだ。熱狂が裏返るとすごい圧でその人を潰そうとするから。
お伽話だからプリンセスを救ってくれた恩人として、どんな生まれ、経歴の人でも受け入れて歓迎してくれるってことでいいんだろうけど。

でも現実はお金握らされて追い払われるだろう。それさえ無いかも。
もし体の関係があったら処刑とかだってあるかも。
だって映画の中で裁判もなしに死刑にされかけてたよ?ユージーン。
ティアラを盗んだ罪でそうなんでしょ、比較にならないよねティアラとなんて。おそろしや😨😨

プリンセスは王家の存続のためお世継ぎを産まなきゃいけないし。
それをユージーンでいいって許さないよね、現実だったら。
王室の人間が経歴詐称させることで受け入れを許しても、国民に経歴詐称がばれたらバッシングの嵐だべ(☞ ಠ_ಠ)☞

もしラプンツェルとユージーンが逆の立場だったら、ラプンツェルは側室とかなら許される感じだろう。お世継ぎのスベアは多いほうがいい。


側室というのも駄目だ。
「ヨーロッパ君主国では、結婚形態は一夫一婦制。
君主やその親族の身分に釣り合いの取れた対等結婚が重視されていた」
そうっすよね、やっぱ。

プリンセスは自由恋愛、自分で結婚相手を決めるなんて許されない実際は。政治的な理由で結婚相手を決められるんだから受け身で従うしかない。
お伽話だからエバーアフターのハッピーエンドでいいんだろうけど。

19世紀、20世紀のヨーロッパで貴族、王族の間に恋愛結婚の概念が浸透し、君主や王族が身分の低い配偶者を選ぶ例が続出するようになった。

高い身分の人達の間では恋愛結婚という概念自体がなかったらしい。

西欧の国の中では時代にもよるが貴賤結婚をすると皇族、王族は皇位、王位継承権を失った。


監督は時代設定は1780年代と言っている。
エバーアフターハッピーエンドにするため、時代考証ガン無視💛💛


いいなと思ったら応援しよう!