落第点
学生の頃
答案用紙に答えを書くと
誰かが丸やバツをつけてくれた
私はどんな問題にも
正しい答えを書こうとやっきになった
返ってきた答案の右端の点数が
私という人間の一部のように存在していた
でも今は
あなたを思う私の心に
誰も丸やバツをつけてくれない
これは間違いだと
誰かが大きなバツをつけてくれたら
右端に
落第点をつけて返してくれたら
私はあなたを失った人間として
あなたを思うことに落第した人間として
存在することができるのに
学生の頃
答案用紙に答えを書くと
誰かが丸やバツをつけてくれた
私はどんな問題にも
正しい答えを書こうとやっきになった
返ってきた答案の右端の点数が
私という人間の一部のように存在していた
でも今は
あなたを思う私の心に
誰も丸やバツをつけてくれない
これは間違いだと
誰かが大きなバツをつけてくれたら
右端に
落第点をつけて返してくれたら
私はあなたを失った人間として
あなたを思うことに落第した人間として
存在することができるのに