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Ep.3 奈於と彩



前回のお話はこちら↓↓↓↓↓



翌日


 学校では、三年生のヤンキートリオの話題で持ち切りだった。


真佑:おはよー。

女1:真佑、かっきー!大変だよ!

遥香:どうしたの?

女2:ヤンキートリオが一斉に退学だって!

二人:え!?

女3:ホントに突然だよね。

二人:・・・

真佑:昨日のあれが原因かな。

遥香:多分。

奈於:おはよ。

二人:おはよー。

奈於:なんか学校がざわついてるけど・・・何かあったの?

真佑:ヤンキートリオが退学だって。

奈於:え!?それって昨日の三人?

遥香:そう。もしかしたら、昨日のあれが原因かなって。

奈於:・・・

真佑:でも、良かったよね!

遥香:そうだね。

○○:ふぁ~🥱

奈於:あ、し、設楽君!

○○:ん?

奈於:お、おはよ・・・

○○:・・・ふっ😏おはよ。

奈於:・・・うん・・・

○○:?どうした?

奈於:あ、うん・・・昨日のヤンキートリオさん達、退学になったんだって。

○○:・・・へぇ~。流石に懲りたみたいだな。ボソッ やり過ぎるなって言ったんだけどな。

奈於:え?

○○:いや。気にすんな。

奈於:うん・・・


昼休み


真佑:奈於、かっきー!一緒にご飯食べよ。

二人:良いよ!

真佑:設楽君も一緒に・・・居ない・・・

奈於:・・・一緒に食べた事あるの?

真佑:無いよ。

奈於:・・・

遥香:あはは。食べよ。

真佑:だね。

奈於:うん。


○○side


 ○○は、校舎裏に来ていた。

○○:幸喜、居るんだろ?

幸喜:呼びました?

○○:ああ。

幸喜:どうしたんすか?

○○:ヤンキートリオ、どうやって口止めした?

幸喜:?程良く痛めつけたぐらいですよ?

○○:で、なんで退学になってんだ?

幸喜:さあ?勝手に辞めたんじゃないですか?

○○:・・・はぁ〜。信じるぞ、その言葉。

幸喜:うっす!

○○:じゃあな。

幸喜:はい!


放課後・奈於side


真佑:奈於、かっきー!一緒に帰ろ!

二人:うん!


校門


○○:ふぁ~🥱疲れたぁ~・・・

彩:お兄ちゃん!

○○:よう・・・

彩:あれ?お姉さんは?

○○:?まだ中だろ。

彩:えぇ~?一緒に来てよ。お姉さんに用が有るんだから。

○○:そんな事言われても・・・

彩:じゃあ、先に帰って良いよ。

○○:・・・あんま遅くなるなよ。

彩:うん!

○○:・・・

数分後・・・

奈於:あれ?彩ちゃん?

彩:あ、お姉さーん!ギュッ

奈於:わっ!

 校門の前で彩ちゃんに抱きつかれた。

彩:お久しぶりです。お姉さん。

奈於:久しぶり!元気だった?

彩:はい!お姉さんも元気そうですね。

奈於:うん!

真佑:この子が、設楽君の妹さん?

奈於:そうだよ。

彩:お姉さんのお友達ですか?

奈於:うん!田村真佑ちゃんと賀喜遥香ちゃんだよ。

真佑:はじめまして。田村真佑です。

遥香:賀喜遥香です。

彩:設楽彩です。お願いします。

二人:お願いします。

奈於:😊それで、どうしたの?設楽君ならもう帰ったよ?

彩:今日はお姉さんに会いに来たんです。

奈於:?私に?

彩:はい。早速ですが・・・夏休みに言った言葉、覚えてますか?

奈於:!?・・・うん・・・

(彩:お兄ちゃんの事は諦めてください。)

奈於:・・・あれは、彼氏彼女としては諦めてって事なの?

彩:そうです。

奈於:どうしてなの?理由を教えて?

彩:私達の家族の事は知ってますか?

奈於:あ、うん・・・お父さんが、ヤクザの組長だって。

彩:そう。私の父は、設楽組組長・設楽統です。

奈於:・・・

彩:ヤクザの家とは、関わらないことをオススメします。ヤクザと一緒に居たら、反対派から狙われる可能性が有ります。もしそうなれば、お姉さんの命が危ない。私は、お姉さんを危険な目に遭わせたくないんです。

奈於:心配してくれるのは嬉しいけど・・・私は諦めたくない。

彩:・・・危険な目に遭ってもですか?

奈於:うん。

彩:怖くないんですか?

奈於:怖いよ。だけど、設楽君の事が好きだから。この恋は逃したくない。

彩:・・・そうですか・・・(心:お姉さんなら、お兄ちゃんを"救える"かも。)お姉さん。

奈於:はい。

彩:お兄ちゃんを、救ってください。

奈於:え?

彩:お兄ちゃんを、過去の呪縛から解放してあげてください。

奈於:過去の・・・呪縛・・・?

彩:お兄ちゃんは縛られてるんです。過去の出来事に。

真佑:・・・何かあったの?

彩:今は話せません。でも、いつかは分かる日が来ます。だから、それまで待ってください。

奈於:分かった。

彩:・・・お姉さん。

奈於:なに?

彩:今週の土曜日、空いてますか?

奈於:?うん。今の所は。

彩:じゃあ・・・土曜日を、私にください。

奈於:え?

彩:お出かけしましょう!一緒に!

奈於:・・・彩ちゃんと?

彩:はい!私と二人で!嫌ですか?

奈於:ううん。嫌じゃないよ。

彩:良かった。じゃあ決まりですね!

奈於:うん。分かった。

彩:やっぱ親睦を深めないとですもんね。

奈於:親睦?

彩:はい!だって、私の未来のお義姉さんですから!

奈於:・・・ふぇ/////

彩:ふふっ。顔真っ赤ですよ。可愛い。

奈於:か、からかわないでよぉ/////

彩:えへへ。

遥香:・・・良いなぁ・・・

奈於:え?

真佑:私達も奈於とお出かけしたいのに。

奈於:また今度ね。

真佑:えぇ~!

遥香:ねぇ彩ちゃん。土曜日、私達も一緒に行っても良い?

彩:・・・うーん・・・お姉さん。

奈於:・・・うん。良いよ。私も、真佑と遥香とお出かけしたいし。

二人:😀やったー!

真佑:奈於ありがとう!

遥香:やっぱ奈於ちゃんは天使だ!

奈於:そんな大袈裟な。

三人:ふふっ。

彩:😊お姉さん。

奈於:なに?

彩:これから宜しくお願いします。

奈於:あ、こちらこそ・・・宜しくお願いします。

二人:ふふっ。

 こうして、土曜日に四人でお出かけする事になった。


設楽家


彩:ただいま。

幸喜:おかえりなさい、お嬢!

彩:幸喜さん、お嬢は辞めて!いつも言ってるでしょ?

幸喜:お嬢はお嬢ですから。

彩:・・・お兄ちゃんは?

幸喜:まだ帰ってないですよ。きっと彼処じゃないですかね。

彩:そっか。・・・"美佑お姉ちゃん"・・・




◯◯side

◯◯:・・・美佑。久しぶり、でも無いか。毎週来てるもんな。今日はちょっとした報告をしたくてさ。最近、転校生が来てさ。その転校生を、彩が気に入ったみたいなんだ。名前は弓木奈於ってんだ。お前と同じ文字数だぜ。ま、関係ねえな・・・あと、わりぃ。彼奴等、まだ見つかってねえんだ。けど安心してくれ。もし見つけたら、お前の仇を討つから。・・・また来るな。




◯◯:ただいま。

幸喜:おかえりなさい、兄貴!

◯◯:ああ。遅くなったな。わりぃ。

幸喜:いえ。美佑さんの所っすよね?

◯◯:・・・ああ。その後はどうだ?

幸喜:正直、進展はほぼ無いに等しいっす。

◯◯:ほぼ無いに等しい・・・何かしらはあったみたいに聞こえるが?

幸喜:・・・報告できるような事はまだ全然です。

◯◯:・・・急げよ。

幸喜:はい!

◯◯:・・・

💭


(◯◯:美佑?おい!美佑!しっかりしろ!美佑!・・・グググッ✊うあ〜〜〜〜〜っ!)


◯◯:・・・グググッ✊はあっ!

ボゴォッ!

◯◯:・・・

彩:お兄ちゃん!

◯◯:・・・わりぃ。壁、穴開けちまった。

彩:・・・大丈夫?顔、怖いよ?

◯◯:・・・ちょっと思い出しちまってな。

彩:お兄ちゃん・・・

◯◯:・・・ギュッ

彩:!?お、お兄ちゃん?いきなり、何?

◯◯:悪い。彩の事は、俺が絶対守るから。

彩:・・・うん。ギュッ

数分後・・・

彩:あ、あの、お兄ちゃん?

◯◯:ん?

彩:・・・重いです。

◯◯:もう少し良いだろ?

彩:・・・

幸喜:兄貴、お嬢!ご飯が・・・

彩:あ、幸喜さん・・・ごめん。もうちょっと待ってて?

幸喜:お嬢が、兄貴に・・・膝枕!?羨ましい。じゃない!兄妹で膝枕、尊い!

◯◯:尊いか?

彩:さあ?

幸喜:ここは是非、写真に・・・!?グッ。

◯◯:幸喜ぃ🙂・・・🤨余計な事はすんなよ。

幸喜:はい。すいません。

◯◯:ったく・・・彩、ありがとな。落ち着いたよ。

彩:あ、うん。なら良かった。

◯◯:じゃあ、飯食うか!

彩:うん!

食事中

彩:あ、お兄ちゃん。

◯◯:ん?

彩:土曜日、遊園地に行きたいんだけど、お兄ちゃんも一緒に来てくれない?

◯◯:遊園地?なんでまた?

彩:お姉さん達と出掛けるから。遊園地なら皆で楽しめるじゃん?

◯◯:・・・そんなに気に入ったのか?弓木の事・・・

彩:うん!

◯◯:・・・お姉さん達って、田村と賀喜もか?

彩:うん!

◯◯:・・・まあ、良いか。でも、女子四人で行けば良いじゃねえか。

彩:お兄ちゃんは、保護者として来てよ。ね?良いでしょ?それに、私の事守るって言ったじゃん。

◯◯:それとこれとは関係ねえと思うけどなぁ・・・まあ、たまには良いか。幸喜。お前も付き合え。

幸喜:え!?俺もっすか?

◯◯:ああ。運転手としてな。

幸喜:あ、そっち・・・分かりました!お供させていただきます!

◯◯:ああ。待ち合わせは高校の前でいいよな?

彩:うん!じゃあ、お願いします。

幸喜:お任せください!快適なドライブを約束します!

彩:楽しみだなぁ。

◯◯:ふっ😏




To be continued…





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