#2 兄の部屋
私は、お兄ちゃんと同じ、推し活サークルに入った。その日の午後。
美波:そろそろ帰ろっか。
史緒里:だね。
理々杏:この後どっか行かない?
美波:良いよ。
史緒里:男組はどうする?
修二:俺らこの後合コンなんだ。
健太:そうそう。
隼人:だから三人で行ってきなよ。
丈瑠:◯◯も来る?
奈於:は?秋元さん?なんて言いました?
丈瑠:ちょっ・・・弓木さん?顔が怖いよ?
奈於:なんて言いました?
丈瑠:いやぁ・・・合コンに◯◯も来ないかなぁ、って・・・
奈於:ふふん。
丈瑠:ハハハ・・・
奈於:良いわけ無いでしょ?あぁ?
丈瑠:す、すいません・・・
◯◯:何キレてるんだよ。
奈於:だって!合コンなんて行ったら、お兄ちゃんに害虫や女狐共が集って来ちゃうじゃん!
全員:害虫や女狐共・・・
◯◯:はぁ~・・・
奈於:あぁ〜、汚らわしい・・・
丈瑠:いや、あの・・・こ、来なくて大丈夫ですよ!
奈於:・・・ふふっ。それでよろしい。クルッ お兄ちゃんっ💕帰ろっ💕
◯◯:まあ、荷物の関係もあるからな。じゃあ、また。
美波:ま、またね。
奈於:グヘヘっ💕お兄ちゃんのおウチ、お兄ちゃんのおウチ💕
◯◯:今日からお前の家でもあるけどな。
奈於:あ、そっか。という事は、私とお兄ちゃんの愛の巣って事だね💕グヘヘっ💕
◯◯:はいはい。置いてくぞ。
奈於:あ、待ってよぉ~!
全員:・・・(心:あの子・・・なんか凄い。)
部室を出て、お兄ちゃんの腕に抱き着きながら帰路に就く私。その道中。
奈於:グヘヘっ💕
◯◯:奈於、歩きにくいから離れて?
奈於:イヤっ。ずっと引っ付いてるって決めたもん。だから絶対離さないの。
◯◯:はぁ~・・・ならせめて、手を繋がないか?
奈於:え?
◯◯:それなら良いぞ。
奈於:お兄ちゃんと手を・・・/////恥ずかしいからヤダ・・・
◯◯:今更だな。散々、俺の腕に抱きついてただろ。
奈於:そ、それとこれとは話が別だもん/////
◯◯:・・・腕を組む方が恥ずかしいと思うけど。
奈於:うぅ~😖
◯◯:分かんねえ奴だな。
奈於:・・・腕組む方じゃダメ?
◯◯:・・・はぁ~。良いよ。腕組みで。
奈於:やった💕ギュッ グヘヘっ💕
◯◯:・・・不思議だな・・・
奈於:お兄ちゃん💕おウチはまだなの?
◯◯:もうすぐだよ。
奈於:おぉ~。楽しみだなぁ・・・お兄ちゃんと二人で、家事とか分担して・・・
💭
奈於:お兄ちゃん、お風呂湧いたよ。
◯◯:ありがとな。
奈於:うん!ねえ、一緒にお風呂入ろ?
◯◯:良いぞ。
奈於:グヘヘっ💕
他にも・・・
奈於:今日はお兄ちゃんの大好きなハンバーグだよ。
◯◯:まじ?サンキュー!
奈於:うん!
◯◯:・・・ギュッ
奈於:ふぇっ/////
◯◯:いつもありがとう。奈於、愛してる。
奈於:わ、私も、愛してるよ。エヘヘっ💕
それからそれから!
◯◯:ただいま。
奈於:おかえり!お兄ちゃん、質問です!
◯◯:質問?
奈於:うん!この後は何する?
◯◯:何って?
奈於:だから、ご飯にする?お風呂にする?それともぉ・・・私にする?
◯◯:・・・じゃあ、お風呂で奈於を食べるかな。
奈於:ふぇっ/////
◯◯:ふふっ。じゃあ、行こっか。
奈於:・・・グヘヘっ💕
奈於:グフっ💕グフフっ💕グヘヘっ💕
◯◯:?おい、着いたぞ。
奈於:え、着いたの!?
◯◯:ああ。
奈於:おぉ~!此処がお兄ちゃんの・・・
◯◯:ん?引っ越し業者だ。あれ、奈於の荷物か?
奈於:あ、うん!
業者:すいません。おまたせしました。
奈於:いえ。待ってないです。あ、私のお兄ちゃんです。
業者:どうも。
◯◯:どうも。あ、すいません。ちょっと待っていて貰えますか。
業者:あ、勿論です。
◯◯:すいません。奈於は此処に居ろ。
奈於:えぇ~!なんで!
◯◯:良いから。待っとけ、な?
奈於:ぶぅ~!・・・分かった・・・
◯◯:すいません。
業者:いえ。
それから十分ぐらい経ったら・・・
◯◯:おまたせしました。荷物、大丈夫です。
業者:分かりました。では、運搬を始めますね。
◯◯:手伝います。
業者:ありがとうございます。
奈於:ねえ、私は?
◯◯:奈於は座っといて良いよ。
奈於:・・・私も運ぶ!
◯◯:奈於には無理だよ。いいから座っといて。入学式とかで疲れてるだろ?
奈於:お兄ちゃんに抱き着いたから疲れてないよ。
◯◯:俺は充電器かなんかかな?
奈於:うん!私の専用充電器だよ!
◯◯:・・・部屋に座っとけ。
奈於:ぶぅ~!
業者:弓木さん!お願いします!
◯◯:はい!ほら、部屋に行っとけ。これ鍵。305号室だから。
奈於:分かった・・・
私はお兄ちゃんの部屋に行き、座って引っ越し作業を見ていた。
◯◯:よいしょっと。
業者:コレは何処に?
◯◯:コレは・・・奈於。荷物はほぼ全部着替えとかだろ?
奈於:?うん、そうだよ。
◯◯:じゃあ、全部リビングに、纏めて置いていただければ。
業者:分かりました。
奈於:ジーーーッ🙁
業者:こちらお願いします!
◯◯:はい!ありがとうございます。
奈於:ジーーーッ・・・グヘヘっ💕お兄ちゃんカッコいい😍
それから、凄いカッコいいお兄ちゃんを目の保養にしながら、引っ越し作業を見ていたら、三十分ぐらいで作業が終わった。
業者:お荷物は以上となります。
◯◯:はい。お世話になりました。
業者:では、失礼いたします。
◯◯:ありがとうございました。
奈於:ありがとうございました!
業者さんは帰っていった。よし!これでお兄ちゃんに!
◯◯:さて、荷解きするぞ。
奈於:え!?なんでぇ~・・・
◯◯:なんでって・・・当たり前だろ。ほら。やるぞ。
奈於:こうなったら、速攻で終わらしてやる。
◯◯:そんなに俺に引っ付きたいの?
奈於:当たり前でしょ!
◯◯:そうか・・・
奈於:早くやるよ!
◯◯:はいはい。部屋は、そこの空いてる部屋を使ってくれ。
奈於:え、なんで?
◯◯:なんでって、何が?
奈於:部屋、お兄ちゃんと一緒じゃないの?
◯◯:一緒な訳無いだろ。
奈於:えぇ~!ヤダヤダヤダヤダヤダっ!部屋は一緒が良い!
◯◯:ダメです。
奈於:なんで?ねえ、なんで?なんで一緒じゃダメなの?ねえ、なんで?
◯◯:落ち着けって。(心:なんだこの、メンヘラ彼女みたいな感じ・・・)
奈於:私は落ち着いてるよ。ねぇ、なんで?
◯◯:・・・
奈於:あ、分かった。嫌いになったんだ。私がずーっと引っ付いてるから、私の事嫌いになったんだね!そっか。私はいらないんだ。私はいらない子なんだね・・・グスッ😢ゴメンね。今すぐ出ていくから、だから、嫌いにならないでぇ・・・ギュッ ふぁっ・・・お、お兄ちゃん/////
◯◯:奈於は、いらない子なんかじゃ無いよ。大丈夫。嫌いになんてならないよ。だから、出ていかなくていいから。
奈於:ホント?見捨てたりしない?
◯◯:うん。俺が、奈於を見捨てる訳無いだろ?大事な妹なんだから。
奈於:お兄ちゃん・・・ギュッ ごめんなさい。
◯◯:なんで謝るんだよ。
奈於:だって・・・
◯◯:🙂泣くなって。奈於は笑顔が一番なんだから。
奈於:グスッ😢うん!😂
◯◯:ナデナデ👋
奈於:えへへ/////
◯◯:🙂じゃあ、荷解きしよっか。
奈於:うん!
◯◯:部屋は別で良いか?
奈於:うん!(心:よくよく考えたら、別の方が良いよね。じゃないと、私の"秘密"がバレちゃうし。あんなのお兄ちゃんに知られたら、今度こそホントに嫌われちゃう。)絶対に守らないと。
◯◯:何を守るんだ?
奈於:ふぇっ!?な、なんでもないよ!アハハハハ😅
◯◯:?
奈於:早く荷解きしよっ!
◯◯:・・・そうだな。
それから速攻で荷解きを終わらせた。途中、秘密がバレそうになったけど、問題無く終わった。
◯◯:お前、ベッドは?
奈於:え?持ってきてないよ?
◯◯:コッチで買うつもりなのか?
奈於:買わないよ。
◯◯:・・・じゃあ、床に布団敷くのか?
奈於:ううん。
◯◯:?じゃあ、何処で寝るんだよ?
奈於:そんなの、お兄ちゃんのベッドに決まってるじゃん。
◯◯:なんでだよ。二人で寝るなんて無理だぞ?
奈於:え、なんで?
◯◯:だって俺のベッド、シングルサイズだし。
奈於:じゃあ、引っ付いて寝れるね!
◯◯:嫌だよ。
奈於:なんで嫌なの😠
◯◯:寝るときぐらい普通に寝かせてよ。
奈於:ヤダっ。一緒に寝るもん。
◯◯:はぁ~・・・じゃあ、奈於が俺のベッド一人で使いな。俺は布団敷くから。
奈於:えぇ~?一緒に寝よーよ。
◯◯:無理。
奈於:ぶぅ~😡じゃあ、ベッド買いに行こ?
◯◯:ホッ😰
奈於:ダブール、ダブル!ダブールサイズ!
◯◯:待て待て待て待て。
奈於:え、何?
◯◯:何じゃない。なんでダブルサイズを買うんだ?シングルで良いだろ?
奈於:ダブルを買って、二人で寝るんだよ。
◯◯:一緒に寝るのは絶対なの?
奈於:絶対なの!
◯◯:・・・はぁ~・・・仕方無い。
奈於:じゃあ決まり!早く行こっ!
◯◯:はいはい。
お兄ちゃんの腕に抱き着きながら部屋を出る。
◯◯:で、シングルで良いよね。
奈於:うん!・・・違うよ!ダブルだよ!
◯◯:ちぇっ・・・でもさ。友達が泊まるってなったら、奈於の部屋にもベッドは必要だと思うぞ?
奈於:・・・
◯◯:な?
奈於:・・・(心:そっか・・・シングルを買った方が、お兄ちゃんにくっつけるか・・・)よし!じゃあ、シングルを買って、私の部屋に置くね!
◯◯:おう。(心:よし。これでゆっくり寝られるな。)
ニ◯リでシングルベッド、シーツや掛け布団を買った。それから家に帰ってベッドを組み立てた。
◯◯:よし!出来た!
奈於:おぉ~!
◯◯:後は布団敷いて完成だ。
奈於:ありがとうお兄ちゃん!
◯◯:ああ。じゃあ、晩ご飯作るけど、何食べたい?
奈於:うーん・・・ハンバーグとか?
◯◯:ハンバーグか・・・分かった。出来たら呼ぶから。
奈於:はーい。
数分後・・・
奈於:お兄ちゃん。
◯◯:ん?どうした?
奈於:ハンバーグ出来た?
◯◯:まだだよ。
奈於:じゃあ奈於も手伝う!
◯◯:・・・じゃあ、タネを混ぜてくれる?
奈於:分かった!
◯◯:俺はソース作るから。
奈於:はーい。タネは形作る?
◯◯:ああ、頼む。
奈於:ふふっ。
◯◯:ん?どうした?
奈於:ううん。なんか、夫婦みたいだなぁ〜って。
◯◯:はいはい。
奈於:むぅ~😡
◯◯:ほら、ちゃっちゃと作りな。
奈於:は~い。
二人で晩ご飯を作り、二人で食べる。
奈於:なんか久しぶりだね。
◯◯:だな。大学は、やっていけそうか?
奈於:色々不安でいっぱいだよ。
◯◯:まあ、最初は戸惑う事ばっかりだと思うけど、次第に慣れていくよ。何かあったらなんでも良いな。いくらでも話聞いてやっから。
奈於:ありがとう。
◯◯:ああ。
ご飯を食べ、それぞれでお風呂に入る。一緒に入ろうとしたら止められてしまった。なんでよ!
奈於:でも、裸を見られるのは恥ずかしいしなぁ・・・
◯◯:何が恥ずかしいって?
奈於:え、ううん!なんでも!そろそろ、寝る?
◯◯:そうだな。
奈於:じゃあ、寝よう!
◯◯:待ちなさい。
奈於:?何?
◯◯:自分の部屋に行きなさい?
奈於:なんで?
◯◯:なんで?じゃない。自分の部屋で寝なさい。
奈於:ヤダよ・・・
◯◯:一生口聞かないぞ?
奈於:え・・・ヤダっ!
◯◯:じゃあ、自分の部屋で寝な?
奈於:・・・分かった・・・
◯◯:うん。じゃあ、おやすみ。
奈於:・・・おやすみなさい。
口を聞けなくなるのは嫌なので、仕方なく従った。でも・・・
翌日・◯◯side
◯◯:んっ。ん~~・・・ん?はぁ~・・・結局入ってきてるし・・・
奈於:ん~~。お兄ちゃん💕グヘヘぇ〜💕
朝起きると、奈於は俺に抱き着いて寝ていた。
◯◯:ったく・・・ベッドを買った意味ねえじゃん。・・・はぁ~。奈於〜。手退かすぞ。
奈於の手を退かして、ベッドから起きる。
◯◯:なんか体が痛えな。あぁ〜🙌・・・奈於、朝だぞ。起きろ。
奈於:んっ。ん~~・・・んぅ?
◯◯:おはよう。
奈於:んへへぇ〜・・・おはよー・・・
◯◯:朝だぞ。
奈於:うん・・・じゃあ、はい・・・
◯◯:・・・何?
奈於:抱っこして?
◯◯:え、嫌だよ。
奈於:おねがぁ〜い・・・
◯◯:・・・はぁ~・・・しょうがねえなぁ。ほら、捕まれ。
奈於:えへへぇ/////
奈於を俺の首に抱きつかせ、体ごと持ち上げる。
◯◯:お前、ちゃんと飯食ってんのか?めっちゃ軽いぞ?
奈於:食べてるよ。
◯◯:なら良いけど。
奈於:グヘヘっ💕(心:お兄ちゃんにいつも以上に引っ付けてる💕同棲って最高だなぁ〜💕)
◯◯:・・・奈於。
奈於:なーにー💕お兄ちゃん。
奈於を降ろし、話し出す。
◯◯:自分の部屋で寝なかったから一生口聞かないって言ったよな?
奈於:・・・ごめんなさい。どうしても我慢できなくて。
◯◯:はぁ~。
奈於:怒った?
◯◯:・・・週に一回だ。
奈於:え?
◯◯:週に一回だけ、一緒に寝てやる。
奈於:ホント?
◯◯:ああ。約束できるか?
奈於:うん!約束する!
◯◯:・・・うん。もし破ったら、今度こそホントに口聞かないからな。
奈於:うん!ありがとう!お兄ちゃん!
◯◯:🙂ナデナデ👋
奈於:えへへ/////ギュッ
◯◯:また引っ付く。
奈於:グヘヘっ💕お兄ちゃん💕今日デートしよっ💕
◯◯:デート?
奈於:うんっ💕ダメ?
◯◯:はぁ~。しょうがねえな。飯食おうぜ。
奈於:うん!
◯◯:はぁ~。(心:俺もなかなか甘いな。)
奈於:えへへっ💕お兄ちゃんとデート💕お兄ちゃんとデートぉ!💕
◯◯:・・・まあ、良いか。(心:アイツが幸せなら。)
奈於:お兄ちゃん💕早く食べよ💕
◯◯:はいはい。
To be continued…
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