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第1話 私!人を探しています!



?:ハァ、ハァ、ハァ……どうしよう…誰か……

モンスター:グオーーーッ!

?:きゃっ!あ、あぁ……イヤっ……

モンスター:グゥッ!グオーーッ!

?:っ!

モンスター:グゥッ……グオッ……バタン

?:え……

?2:大丈夫?

?:……はっ😮あ、ありがとうございます!えっと、アナタは……

?2:な~に。通りすがりの冒険者さ。それより、こんな所で何をしていたんだ?

?:えっと…

?2:……お出かけか?

?:……おつかいです……

?2:そうか。それより、早く帰ったほうが良いぞ。この辺りは危険なモンスターで溢れてるからな。君の様な可愛いらしい子が来る所じゃないぜ。

?:っ/////

?2:ん?ふっ😏家まで送ろう。立てるか?

?:は、はい……イタっ…

?2:ん?足か……。俺の肩に捕まっとけ。

?:はい…

?2:……此処か?

?:イタっ…

?2:……軽く捻ったみたいだな。すぐに治してやる。

?:はい……

?2:……🖐️

?:……

?2:…🙂どれ。一人で立ってみな。

?:は、はい……!?痛くない……痛くないです!

?2:そうか。良かったな。一応家の近くまで送ろう。またモンスターに襲われでもしたら大変だからな。

?:何から何まですいません。

?2:気にするな。ほら、行くぞ。✋ギュッ

?:!?/////

 この日、私は恋というものを知りました。今でもこの人の事を、この時の事を夢に見ます。そして十年後……

?:ついに来た。街に。あの時のお兄さんを探さないと。

 私、弓木奈於は、あの時のお兄さんに会うために街へとやって来た。

奈於:うわぁ~……広いなぁ……

奈於:あ、お兄さんを探さないと。けど……何処をどう探せば良いのかな……はぁ~……

通行人:おうおう!やけに別嬪さんやなぁ。

奈於:……

通行人:どや?一緒に盛り上がらんか?楽しくやろうぜ?

奈於:す、すいません。人を探していて、それどころじゃないんです。

通行人:そんなん後からでもええやろ。な?

奈於:離してください!(心:どうしよう……さすがに投げ飛ばす訳にはいかないし……)

?:其処のおじさん!

通行人:あ?

奈於:え?

 声を掛けてきたのは、私より少し身長が低い女の人だった。

?:嫌がる女の子を無理矢理連れて行こうとするのはどうかと思います。

通行人:なんだオメェ?よく見たら可愛い顔してるなぁ。お前も来るか?

?:私の名前は田村真佑!この世全ての悪を滅ぼす、魔法使いよ!

通行人:なんだそりゃ?

奈於:魔法使い……

真佑:喰らいなさい!ワープ!上空へ!

通行人:なっ!?

奈於:え?

 魔法使いさんの魔法で、私と通行人のおじさんは上空に放り出された。

通行人:ウワァーーーーーッ!?

奈於:キャーーーーーッ!?

真佑:あ、間違えた!

奈於:なんで私もぉ~〜〜〜?!

真佑:あわわわっ😨どうしよぉ〜〜〜?!

?:もう!何やってんの!ルナ!絨毯!

奈於:キャーーーーーッ!?

?:ハッ!

奈於:!?きゃっ!おっ……おぉ~……

通行人:ウワァ〜〜〜〜!グヘッ!

奈於:……

通行人:ひぃ~!ダッ🏃💨

奈於:あ……

真佑:ごめんなさーーい!

奈於:え!?

真佑:ホントにごめんなさい!怪我とかしてない?大丈夫?

奈於:あ、はい!大丈夫です!ありがとうございます!

真佑:ううん!

?:もうまゆたん!危ないでしょ?!

真佑:ごめんってばぁ……

?:ごめんね。まゆたんが迷惑掛けて。

奈於:い、いえ!むしろ助かりました……ありがとうございます!

真佑:わぁ〜、良い子だね。

?:ま〜ゆ〜た〜ん!

真佑:じょ、冗談だって~!アハハハ😅

?:まったくもう。あ、私は賀喜遥香。まゆたんと同じ魔法使いなんだ。

奈於:アナタも魔法使いなんだ……

遥香:まあね。ところで……アナタは?

奈於:あ、私は弓木奈於です。二十歳です。

真佑:あ、じゃあ同い年だね。

奈於:そうなんですね。

遥香:あまり見ない顔だね。

奈於:今日来たんです。この街に。

遥香:そうなんだ。

奈於:あ、私、人を探してるんですけど……

真佑:人?

奈於:はい。昔、私を助けてくれた、魔法使いのお兄さんを探してるんです。

遥香:魔法使いのお兄さん……

真佑:その人の特徴は?

奈於:今の姿じゃないと思うので分かんないかもしれないんですけど、赤髪で眼鏡を掛けた人です……

真佑:赤髪で……

遥香:眼鏡……

奈於:……後、凄くカッコいい人です/////

二人:……(心:あの感じ……初恋の人、ってところかな。)

真佑:ふふっ。

奈於:どうかしましたか?

真佑:なんでも無い。それにしても、その特徴って……

遥香:うん。

奈於:?その人を知ってるんですか?

遥香:多分、○○の事だと思う。

奈於:○○、さん?

真佑:私達の……愛する人だよ!

奈於:え……

遥香:……はぁ~。まゆたん🙂💢

真佑:じょ、冗談だって~……!アハハハ😅

奈於:……愛する人……

真佑:嘘だよ。確かに大切な仲間だけどね。

奈於:愛する人……

真佑:あ、アレ?お~い?

奈於:愛する人……私、勝ち目無い……どうしよう……

真佑:……どうしよう遥香……真に受けちゃったみたい。

遥香:はぁ~……余計な事するから。大丈夫だよ!まゆたんが勝手に言ってるだけだから。

奈於:そうなんですか?

真佑:そうそう!

奈於:ホッ😰……二人共、好きじゃないんですか?

遥香:仲間としては好きだけど、恋愛感情は無いよ。

真佑:私も無いよ!

奈於:そうなんですね……良かった。

真佑:ねえ!

奈於:はい?

真佑:同い年なんだし、タメ口で良いよ!

遥香:私年下だからタメ口で良いよ。

奈於:え、年下なんですか?

遥香:うん。二個下。

奈於:へぇ~……

真佑:名前で呼んでよ!私達も名前で呼ぶから!

奈於:名前……

真佑:宜しく。奈於!

遥香:宜しくね。奈於ちゃん。

奈於:……宜しく……真佑さん、遥香さん……

真佑:うんうん……あれっ?さん付け?

奈於:すいません。

真佑:いや、良いんだけどさ……ちょっと他人行儀だな……

奈於:ごめんなさい。

遥香:ふふっ。さて!○○の所に行こっか!

奈於:あ、はい!

真佑:あれ?でも○○って……魔法使いだっけ?

遥香:魔法使いでは無いけど、魔法は使えるからね。

奈於:魔法使いじゃないのに、魔法って使えるんですか?

二人:……

真佑:そういえば、なんで○○は魔法を使えるの?

遥香:……○○って、あんまり自分の事話さないもんね。

奈於:……

真佑:まあ、考えていても仕方ないよね。

遥香:今は多分、瞑想してる頃かな。

奈於:瞑想?

真佑:○○の日課だから。

奈於:へぇ~……

男1:うわぁ~〜〜〜!

三人:!?

奈於:なに……?

遥香:何かありましたか?

男1:店で食事してたら、突然客が暴れ出したんだ!

真佑:また!?

奈於:また?

遥香:最近良く有るの。突然人が暴れ出すことが。

奈於:なんでそんなことが?

真佑:原因は分かってないんだよね。

遥香:!?あれだ!

二人:!?

男2:グオォーーーーッ!ガァーーーーッ!

通行人:早く止めねえと街が!

奈於:デカすぎる……あれが……人?まるで怪物だ……

遥香:奈於ちゃんは此処にいて。行くよ!まゆたん!

真佑:分かった!

奈於:え、ちょっ……

遥香:ルナ!伸縮!

奈於:杖が伸びた……

遥香:巻き付け!

男2:グオォーーッ!?

真佑:ワープ!膝下を泥濘ぬかるみへ!

男2:グゥーーッ!グアーーーーーッ!

真佑:嘘でしょぉ〜〜〜?!

遥香:くっ!そんな簡単にはいかないよね。

奈於:……

真佑:遥香!上から!

遥香:オッケー!ふっ!ルナ!

真佑:ワープ!遥香を空へ!

遥香:ハッ!伸縮!

男2:!?

遥香:拡散!

真佑:ワープ!遥香の杖を、相手に!

男2:グオォーーーーッ!

奈於:凄い連携……

遥香:ふっ!

真佑:動きを封じたは良いけど……

遥香:もうすぐ護衛隊が来る筈……だから……

奈於:……あ!

二人:!?

男3:グガァーーーーッ!

真佑:そんな!?

遥香:もう一体居るなんて……

男3:グオォーーーーッ!

真佑:さすがにキツいかな……

男3:グオォーーッ!グオ……グオォーーッ!

遥香:!?何処に……

奈於:……!?ダッ🏃💨

真佑:奈於?

男3:グオォーーッ!

女の子:ママーー!

男3:グオォーーーーッ!

女の子:っ!?

奈於:危ない!ギュッ

男3:グオォーーッ!

遥香:やばっ!まゆたん!

真佑:ワープ!奈於と女の子をコッチへ!

奈於:っ!

男3:グオッ!?

奈於:……

真佑:奈於!大丈夫?

奈於:うん。……大丈夫?

女の子:うん……

奈於:良かった。ナデナデ

女の子:ありがとう。お姉ちゃん。

奈於:うん!

母親:美紀!

女の子:ママ!

母親:大丈夫?

女の子:うん!お姉ちゃんが助けてくれたから。

母親:あ……ありがとうございます!

奈於:いえ。急いで逃げてください。

母親:はい!

女の子:バイバイ!

奈於:バイバイ!……良かった……

遥香と真佑:🙂

男3:グオォーーーーッ!

真佑:彼奴の動きも止めないと!

遥香:でも彼奴……さっきの奴よりも強そうだよ……

奈於:でも止めないと……

真佑:○○が居たらあっという間なんだけどね……

奈於:……力を合わせれば、きっと……

遥香:そうだね。行くよ、まゆたん!

真佑:オッケー!

奈於:……私も戦います!

遥香:いけるの?

奈於:魔法は使えないけど、鍛えてはいたので!

真佑:肉弾でいくの?!

遥香:……最悪、時間稼ぎが出来れば……

真佑:……そうだね。けど無茶はしないでね!

奈於:はい!

男3:グオォーーーーッ!

遥香:ルナ!絨毯!

真佑:ワープ!絨毯を空へ!

遥香:ふっ!

男3:グオォーーッ!

遥香:!?

真佑:危ない!ワープ!遥香を地上に!

遥香:っ!ありがとう!

真佑:うん!

男3:グオォーーー……

遥香:口から大砲!?

真佑:ヤバすぎ……ワープ!砲撃を空に!

男3:ゴォーーーーーッ!

真佑:……ギリギリセーフ!

遥香:思った以上にヤバい……

真佑:彼奴、意外と素早いもんね……

遥香:動きを封じないと……

真佑:でも……近付けないんじゃどうしようも……

奈於:伸縮で届くんじゃ?

遥香:素早い相手を伸縮で封じるのは難しいの。ある程度近付かないと……

奈於:……相手の気を引くことが出来たら?

遥香:その間に近づければ、なんとか……

奈於:分かりました!私が気を引きます!その隙に!はあっ!

遥香:奈於!

真佑:無茶だよ!

奈於:……か弱い女の子を狙った事……絶対許さない!ハァーーーーッ!

男3:グオォーーッ!

奈於:っ!くっ!凄い力……腕が痺れる……

遥香:奈於……まゆたん!奈於のサポートお願い!

真佑:……分かった!

奈於:くっ……

真佑:ワープ!

奈於:!?

真佑:大丈夫?

奈於:はい。凄いですね。彼奴の力……

真佑:私がワープで、彼奴の周りに奈於を連れて行くから、隙があったら攻撃して。

奈於:分かりました!

真佑:……行くよ!

奈於:……はい!

真佑:ワープ!

奈於:ふっ!

男3:グオォーーーーッ!

真佑:ワープ!

奈於:ふっ!ハッ!

男3:グオォーー……

奈於:!?大砲が!

真佑:ワープ!

奈於:っ!助かった……

遥香:その調子……そのまま……

男3:グオォーーーーッ!

奈於:ハァーーッ!ハアッ!

男3:ウガァーーーーッ!

奈於:くっ!

真佑:奈於!

奈於:うっ……

真佑:また大砲!?ワー……

奈於:大丈夫です!

真佑:でも!

奈於:……

男3:グオォーー……

奈於:……

真佑:奈於!

奈於:……!?遥香さん!

遥香:任せて!ルナ!伸縮!巻き付け!

男3:グオッ!?

真佑:ワープ!

奈於:ふっ!

男3:グオォーー!

奈於:やった!

真佑:奈於!

奈於:真佑さん……

真佑:無茶しないでって言ったのに……

奈於:ごめんなさい。

真佑:でも、無事で良かった。

奈於:……はい。

遥香:🙂

?:遥香!

遥香:皆さん!コッチです!

?1:ゴメンね。別地点でも人間が暴走してたから、遅くなっちゃった。

遥香:いえ。コッチは大丈夫ですよ。

?2:ところで……

?3:真佑と一緒に居るあの子は?

遥香:あの子は弓木奈於ちゃん。彼女が協力してくれたお陰で、私達は勝てたんです。

?1:あの子が……

遥香:はい。

?1:弓木奈於さん。

奈於:は、はい。

?1:私は赤の護衛隊隊長・梅澤美波です。

?2:同じく赤の護衛隊副隊長・久保史緒里です。

?3:私は赤の護衛隊隊員・山下美月です。

奈於:あ、弓木奈於です。宜しくお願いします。

美波:この度は町を救って頂き、ありがとうございました。

奈於:あ、頭を上げてください!私はただ、女の子を襲ったのが許せなかっただけですから。

美波:理由はどうであれ、助かったのは事実ですから。暴走した人間を止めるのは、本来我々の仕事なのですが、最近あちこちで人間の暴走が起きているため、対処が追いついていないんです。

奈於:理由は分かってないって……

史緒里:はい。突然暴走し、ひたすら暴れ続ける。

美月:ただ、とある一点に強い衝撃を加えると、元に戻ります。

奈於:ある一点?

美月:はい。でも、人によってその場所が違うんです。

美波:だから余計に厄介なの。

史緒里:ある一点を特定。攻撃を当てる。それ以外に、止める方法はありません。

遥香:あの二人は?

美波:今から元に戻すよ。まずは特定を……

?:その必要は無い。✋ふんっ!

全員:!?

男2:ぐっ!グオォーー……

男3:グァーー……

男2:……あれ……

男3:……俺達、何してたんだ……?

奈於:元に戻った!?

美波:まさか?!

史緒里:あの人は……

美月:……

奈於:……赤髪で、眼鏡……って事は……あの人が……

遥香:相変わらずぶっ飛んでるね。

真佑:ホントにね。……○○!

○○:……🤨




To be continued……




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