第1話 ライダーとアイドル
仮面ライダーディケイド 激情態
それは、世界の破壊者。全ての仮面ライダーの力を使い、悪の秘密結社スーパーショッカーと戦う。彼が戦う理由は、スーパーショッカーへの復讐。
乃木恋
それは、乃木坂46と本気で恋するスマホゲームの名称。そして、現実では起こらないこと。
これは、そんな二つの物語が交わり出会う。そんな物語である。
?:もう朝か。
彼は乃木坂大学・芸能学部・映像学科2年の富永祐次。
ある日彼は、乃木坂大学のアイドルグループ乃木坂46のマネージャー兼何でも屋になった。
彼がマネージャーになって一週間。だいぶ、仕事にも慣れた頃、乃木坂大学の構内は、ある事で持ちきりだった。
梅澤美波:ねぇねぇ、知ってる?また、学園内で怪人の目撃情報だって。
山下美月:また?
久保史織里:最近多いね?
梅澤:目撃されたのは、屋外ステージの近くだって。
山下:怖いねえ。
久保:最近は、構内でも怪人の話題で持ちきりだもんね?
山下:確かに!さっき此処に来るときも、怪人の話をしてる人居たもんね?
久保:うんうん。
梅澤:でも、怪人が居るって普通にやばくない?
山下:まあ、普通は有り得ないもんね。
久保:怪人が居ると、あんまり安心できないね?
梅澤:知ってる?怪物は基本、三人ずつ現れるって噂。
山下:何それ、知らない。
久保:私も知ってる。かっきーやさくちゃん達から聞いたもん。しかも、三人の内の二人は、怪人っぽくないんだって。
梅澤:そうなの?
久保:うん。1人は真っ赤で、もう1人は半分こなんだって。
山下:半分こ?どういう事?
久保:なんでも、左右で色が違うんだって。だから、半分こ。
梅澤:真っ赤な怪人と半分こ怪人。確かに、それだけ言われると怪人っぽくはないね。
久保:でしょ?だから中には、「真っ赤な怪人と半分こ怪人は人間の味方だ」って言う人も居るみたい。
梅澤:本当に味方ならいいけど。
山下:だね。
久保:かっきーやさくちゃん達も、二人は味方だと思っているみたいだよ。
梅澤:そうなんだぁ。
タシラ教授:はーい、講義始めるぞぉ!
レッスン室
梅澤:それじゃあ、リハーサルを始めます。
乃木坂:はい!
梅澤:富永君!音楽、お願いします
祐次:了解です。ミュージック、スタ・・・
音楽を流そうとしたとき、リハーサル室の扉が開いた。
祐次:すいません。今はリハーサルの途中なので部外者は入んないでもらえます?
?:ああ、悪い。でも、許可は貰ってるぞ?
祐次:は?聞いてませんけど?(なんだ此奴?ヤケにカッコつけてんなぁ。)失礼ですけど、どちら様ですか?
?:参ったなぁ。
?:何をしてんの、翔太郎?
祐次:(今度は女?明らかに、不釣り合いだろ。この二人の服装。ってか、このカッコつけ、翔太郎って言うのか。)
翔太郎:おう、ときめ!なんか、話がついてなかったんだよ。
ときめ:なんでよ。本当に、知らないんですか?
祐次:はあ。知らないものは知らないんです。とにかく、リハーサルの途中なので失礼・・・
?:ちょっと待て。
?:話はちゃんとしてあるよ。
祐次:(今度は親子か?なんなんだ一体。)はあ。今度は親子ですか?
?:はあ!?親子って何、親子って!?
祐次:(めっちゃキレるやん。)話って誰に?
?:君達のコーチだ。
祐次:コーチってハム子コーチ?
?:そうよ。そして私達はこういう者です。
祐次:どうも。えっと、鳴海亜樹子。鳴海探偵事務所、所長!?
亜樹子:そうよ。私達は探偵よ。このカッコつけは左翔太郎君!そして、セクシーな彼女は、ときめちゃん!翔太郎君の助手。そして、このイケメンは、風都署の刑事の照井竜君!そして、私の旦那様です!
乃木坂:ええーーー!旦那様!?
梅澤:でも、さっき鳴海って、
亜樹子:ああ、仕事では旧姓を名乗ってるんだけど本当は、照井亜樹子でーす!
祐次:はあ。で、探偵と警察が何のようです?俺達はただのアイドルグループですけど?
翔太郎:おいおい、お前もアイドルなのか?だとしたら、無いだろ。
祐次:いえ、俺はマネージャーです。
翔太郎:へえ、マネージャーか。まあいい。それで今日は、この構内で聞いて回ってんだが、怪人について調べてるんだ。
久保:え、怪人!?
翔太郎:ああ。やっぱりみんな知ってんのか?
乃木坂:はい!
翔太郎:お前は?
祐次:俺ですか?勿論、知ってますよ。むしろ、知らない人の方が珍しい。
ときめ:やっぱりそうなんだ。
祐次:それで、怪人がどうしたんですか?
翔太郎:お前、怪人がどうしたんですか、じゃねえだろ?不安じゃねえのか?
祐次:別に。それに、怪人が目撃されてるってだけで、襲われた訳じゃない。だったら気にするだけ無駄かと。
翔太郎:お前、変な奴だな?
祐次:別にどう解釈して貰ってもかまいません。それから、ここで話していても時間の無駄ですよ?実際、メンバーの中に怪人を目撃した人は居ない。だから何の役にも立てない。という訳で、リハーサルがあるので、失礼・・・
キャーーーー!
ときめ:!?翔太郎!
翔太郎:ああ!照井!
照井:分かってる。行くぞ!
亜樹子:皆は此処から絶対に動かないで!
翔太郎:!?あいつ!
照井:マズいな。
怪人:くそったれ!どいつもこいつも、俺をバカにしやがって!
伊藤理々杏:あれが、怪人!?
岩本蓮加:本当に居たんだ!
中村麗乃:でも、1人なんだね?
与田祐希:確か三人組じゃ?
向井葉月:まだ、何処かにいるのかも。
亜樹子:ねえ、怪人は三人組なの?
遠藤さくら:はい。しかもその内の二人は、
賀喜遥香:半分こ怪人と真っ赤な怪人なんです!
翔太郎:半分こ怪人!?
照井:真っ赤な怪人!?本当か?
かきさく:はい。
照井:どうする、左。
翔太郎:こうなったらやるしかねえなぁ!
照井:そうだな。
祐次:(あれは、ベルト?ということは、此奴等が、ボスの言ってた仮面ライダーか。)
翔太郎と照井はベルトを巻く。そして、メモリを取り出し、構える!
アクセル!
照井:変っ身!
アクセル!
翔太郎:フィリップ!
フィリップ:ああ。行こう、翔太郎!
サイクロン!
ジョーカー!
翔太郎とフィリップ:変身!
サイクロン!ジョーカー!
乃木坂:ええーーー!
林瑠奈:探偵さんが半分こ怪人で!?
弓木奈於:刑事さんが真っ赤な怪人!?
アクセル:俺は、アクセル。仮面ライダーアクセルだ!
W(翔太郎):俺達は、仮面ライダーW!
W(フィリップ):宜しく。
金川紗耶:もう1人?
W(フィリップ):僕達は、二人で一人の仮面ライダーさ。
乃木坂:仮面ライダー・・・
W(翔太郎):ときめ、亜樹子。彼女達を頼む。
ときめと亜樹子:うん。
W:さあ!お前の罪を数えろ!
アクセル:さあ!振り切るぜ!
祐次:(Wに、アクセルか。ふっ、面白い。お手並み拝見と行こうか。)
アイスエイジドーパント:ハアーー!
W:ハッ!
アクセル:ふっ!
筒井あやめ:あの人たちは味方なんですか?
亜樹子:勿論。
ときめ:仮面ライダーは街の平和を守る正義の味方だよ。
清宮レイ:正義の味方。やっぱり。
梅澤:これまでも、構内で?
亜樹子:ええ、そうよ。あの怪人はドーパントと言って、ガイアメモリを人間の体に差すとああいう怪人に変身するの。
田村真佑:へぇー。
掛橋沙耶香:じゃあ、あれは人なんですか?
亜樹子:そういうこと。
Wとアクセル:ハアッ!
ドーパント:ぐっ。ガアッ!
W(フィリップ):翔太郎、アイスエイジドーパントは、ヒートよりも強い冷気を出せる。
W(翔太郎):ああ。覚えてるよ。要するに、照井を援護だろ?
W(フィリップ):ああ。照井竜!僕達は援護する。
W(翔太郎):トドメは任せる!
アクセル:了解だ!
エンジン!
アクセル:ふっ。
スチーム!
アクセル:ハッ!
ドーパント:ぐっ。
W(翔太郎):よし。フィリップ!
W(フィリップ):ああ。
ヒート!トリガー!
W:ハッ!
ヒート!トリガー!
阪口珠美:あ!
佐藤楓:色が変わった。
W:ハッ!
ドーパント:くっ。
エレクトリック!
アクセル:ハッ!
ドーパント:くそっ!
祐次:(へぇー。メモリを変えれば、姿も能力も変わるって事か。)
吉田綾乃クリスティー:赤と青は炎と銃。
祐次:緑と黒は、風と切り札か。
一ノ瀬美空:切り札?
池田瑛紗:どうしてですか?
祐次:ジョーカーは、トランプであるでしょ?
梅澤:むしろ、トランプでしか無いけど。
祐次:ジョーカーは、ババ抜きだと負けだけど、大富豪では持ってると有利になる。
五百城茉央:なるほど。
ときめ:(マネージャーの彼、全然驚いてない。他の人達はあんなに驚いてるのに。まるで、全て知ってるみたい。)
W:ふっ!ハッ!
ドーパント:ぐっ。
W(翔太郎):今だ!照井!
アクセル:ああ!
アクセル!マキシマムドライブ!
アクセル:ハアーー、ダァーーッ!
ドーパント:グアーーーーッ!
アクセル:絶望がお前のゴールだ!
必殺技を喰らい、ドーパントは倒された。
柴田柚菜:おおーー!
矢久保美緒:凄い!
男:ぐっ。
男の体から禍々しい見た目のガイアメモリが放出され、メモリはそのまま砕けた。
松尾美佑:メモリが、
佐藤璃果:壊れた?
黒見明香:どうしてですか?
亜樹子:あれは、メモリブレイクしたんだよ。
井上和:メモリブレイク?
菅原咲月:それってなんですか?
亜樹子:うーん、簡単に言えば、ドーパントを人間に戻すこと、かな。
祐次:要するに、マキシマムドライブで、メモリを体外に排出するって事でしょ?
亜樹子:あ、うん。(理解早っ!)
岡本姫奈:じゃあ、あの人が怪人になることはもう無いんですね?
亜樹子:そういうこと。あ、私、ちょっと。ときめちゃん、此処お願い。
ときめ:うん。
亜樹子:あ、もしもし!亜樹子です。
祐次:(警察の応援か。)
翔太郎:ほら、座れ!
男:くそっ!離せよ!
照井:おとなしくしろ!
?:翔太郎。
翔太郎:おう、フィリップ。来たのか。
フィリップ:ああ。
祐次:(フィリップ。もう1人の方か。)
フィリップ:単刀直入に聞こう。君はこのメモリを何時何処で手に入れたんだい?
男:覚えてねえよ!
祐次:(フィリップ。此奴は頭脳派か。そして左翔太郎は、頭よりも体の行動派。二人が共に戦うことで一人前、ってことか。)
照井:所長。
亜樹子:竜君、刃野刑事に連絡しといたよ。すぐに向かうって。
照井:分かった。ありがとう、所長。
亜樹子:いえいえ。
祐次:(この二人、本当に夫婦なのか?)
奥田いろは:あの、フィリップさんって?
亜樹子:フィリップ君は、翔太郎君の相棒なの。二人で一人の探偵で仮面ライダー。
小川彩:へぇー。ところで、亜樹子さんって照井さんの奥さん、なんですよね?
亜樹子:そうだよ?
川崎桜:じゃあ、どうして奥さんの事を所長、って言うんですか?
亜樹子:竜君曰わく、呼び慣れた呼び方だから。他は思い付かない。だって。
祐次:(何じゃそりゃ。)
冨里奈央:名前で呼ばれたい気持ちは無いんですか?
亜樹子:偶に、名前で呼ばれるから。
中西アルノ:なら安心ですね。
祐次:(変な奴等だな。)
翔太郎:いい加減喋ったらどうだ?
男:はあ。わーったよ!喋るよ!メモリはこの大学で買ったんだよ!
フィリップ:それは何時?
男:二日前だよ。
照井:メモリを売ったのは?
翔太郎:黒ずくめの男か?
男:違う。
フィリップ:では、白ずくめの男かい?
男:白ずくめというか、白い服を着た白髪のじいさんだよ。
ときめ:メモリの売人がおじいさん?そんなこと・・・
亜樹子:他に特徴は?
男:確か、マントを羽織ってた。黒いマント。
翔太郎:ずいぶん目立つな。
フィリップ:ああ。
照井:今まで、高齢者の売人は聞いたことがないな。
祐次:(白服で白髪。そして、マント。まさか!?でも、何であいつが?)
ときめ:(あの人、やっぱり。)ねえ、マネージャーさん?
祐次:はい?
ときめ:マネージャーさんは知ってるんじゃない?メモリを売ったおじいさんのこと。
弓木:え?
翔太郎:どうしてそう思ったんだ?ときめ。
ときめ:マネージャーさんはさっき、怪人が現れた時、そして、翔太郎達が仮面ライダーに変身した時、乃木坂の皆さんは驚いていたのに、貴方だけは驚いてなかった。まるで全部知ってるみたいに。
祐次:・・・
弓木:富永先輩?
祐次:はぁ、ええ。その通りです。
ときめ:やっぱり。それじゃあ、一連の怪人の出現に貴方は関わっている。ということで良い?
梅澤:ちょっと待ってください!それじゃあ富永君が、怪人の親玉だって言いたいんですか?
ときめ:違うの?
弓木:富永先輩はそんな人じゃないです!富永先輩は優しい人です。そんな先輩が怪人の親玉なんて有り得ません。
翔太郎:・・・マネージャーは何時からだ?
祐次:・・・一週間です。
フィリップ:一週間か。なら知らないこともまだまだ多い。
梅澤:それは・・・
照井:一週間ですべて知ることはできないと思うが?
祐次:確かにそうですね。俺だって、まだまだメンバーの事を知らない。
亜樹子:それで、貴方は今回の怪人の出現にどう関わってるの?やっぱり親玉?
祐次:違います。二日前にたまたま見たんですよ。この人が、黒いマントを羽織った白髪のおじいさんから何かを受け取ったところを。
翔太郎:で、Wやアクセルの方は?
祐次:それは、四日前です。構内の写真を撮って回ってた時に怪人と戦う、Wとアクセルを見たんですよ。
翔太郎:四日前は、確かに来たな。
照井:ああ。
弓木:じゃあ、先輩は怪人とは無関係。良かったです。
祐次:ありがとう、心配してくれて。
弓木:いえいえ。
ときめ:(本当に無関係なの?絶対、何か隠してる。)
翔太郎:ときめ。
ときめ:翔太郎・・・うん。
翔太郎:ふっ。
直後、パトカーのサイレンが鳴り響く。
照井:応援がきたな。さあ、立て!
男:ちっ!クソ!
?:お疲れ様です!
?:これで、六件目かぁ。多いですね、課長?
照井:ああ、ご苦労。刃野刑事、真倉刑事。
刃野&真倉:はい!
真倉:さあ、乗れ!
刃野:それじゃ。失礼します。
照井:ああ。
翔太郎:富永祐次かぁ。あいつ、まだまだ秘密がありそうだな。
ときめ:うん。絶対、何かある。
翔太郎:まあ、今焦ったところで、どうしようもない。ゆっくり行こうぜ、ときめ。
ときめ:うん。
フィリップ:富永祐次、検索してみるかい?
翔太郎:だな。頼むぜ、相棒。
亜樹子:でも、調べて分かるかな?
フィリップ:地球の本棚で分からないことはない。
照井:どちらにしても、やってみる価値はあるだろう。
翔太郎:ああ。取り敢えず、事務所に戻ろう。(富永祐次、また会おう。ま、すぐに会えるだろうけど。)
レッスン室の前の廊下の窓から、祐次が覗いていた。
祐次:(仮面ライダーWに仮面ライダーアクセル。面倒なことになったな。まあ良い。俺の邪魔はさせない。もし邪魔したら・・・)
祐次:(・・・潰す!)
果たして、祐次の秘密とは?
風都・鳴海探偵事務所
フィリップ:検索を始めよう。調べる項目は、富永祐次について。!?うわぁ!
ときめ&亜樹子:!?
照井:どういう事だ!?
翔太郎:大丈夫か?フィリップ?
フィリップ:ああ、何とか。
翔太郎:まさかの検索不能かよ。やっぱり、富永祐次って男には、何かある。
フィリップ:ああ。しかも、かなり大きな何かが。
照井:一体何者だ?あの男。
亜樹子:意味が分からない。
ときめ:・・・、ねえ?
翔太郎:ん?どうした、ときめ。
ときめ:あの男が言ってたメモリを売ったおじいさんは?あっちも調べた方が良いんじゃ?
翔太郎:そうだな。フィリップ。
フィリップ:了解した。検索を始めよう。調べる項目はメモリの売人。キーワードは?
翔太郎:取り敢えず、彼奴が言ってた見た目からだな。最初のキーワードは、老人。
フィリップ:次は?
亜樹子:次は、白服。
フィリップ:うむ。
ときめ:次のキーワードは、白髪。
フィリップ:良い感じで減っている。
照井:後は、黒いマント。
フィリップ:まだ足りない。
翔太郎:足りない?後は何だ?
ときめ:うーん。
照井:今のところ分かってることはそれだけだな。
亜樹子:もしかして、財団Xとか?
ときめ:それとも、裏風都?
翔太郎:そうか!フィリップ、追加だ。キーワードは、組織。
フィリップ:ビンゴだ!
ときめ:スゴッ!
翔太郎:ふっ😏それで?
フィリップ:ある組織が判明した。メモリを売ったおじいさんもその組織の一員だ。
照井:それで何なんだ?その組織は?
フィリップ:悪の秘密結社、スーパーショッカー。かつて世界征服を成し得ようとした、ショッカーという組織があった。ショッカーは"仮面ライダー1号と仮面ライダー2号"によって壊滅したが、その後、ショッカーは大ショッカーとして復活。そして、大ショッカーから進化し、新たにスーパーショッカーとして復活した。
翔太郎:そんな組織があったのか。
ときめ:仮面ライダーって他にも居たんだ。
亜樹子:それで、大ショッカーを壊滅させたのは?
フィリップ:大ショッカーは壊滅していない。大ショッカーは、組織を拡大していった。それで生まれ変わりスーパーショッカーとなったようだ。だが、大ショッカーと戦った戦士も居たようだ。
照井:その戦士の名は?
フィリップ:富永光一。又の名を、仮面ライダーディケイド。
翔太郎:ディケイド?今、富永光一は何処に?
フィリップ:富永光一の情報は手に入らない。富永祐次同様、検索不能だ。
翔太郎:まさか、富永祐次は富永光一の身内?
照井:苗字は一緒だが。
翔太郎:フィリップ、何の情報も無いのか?
フィリップ:あるとすれば、富永光一の出身地は熊本だ。
亜樹子:熊本!?
ときめ:こっちの人じゃ無いんだ。
照井:なら、現地で調べるしかないな。刃野刑事と真倉刑事に行かせる。
翔太郎:頼むぜ。とりあえず、様子見だな。
四人:ああ。(うん。)
翔太郎:んで、フィリップ。売人のおじいさんは何者なんだ?
フィリップ:それは、死神博士。スーパーショッカーの大幹部だ。死神博士は怪人作りの名手で、自身も怪人だ。
照井:危険人物という訳か。そいつもマークしておこう。
乃木坂大学
梅澤:それじゃあ今日はここまでにします。明日は今日と同じ時間に屋外ステージに集合してください。
乃木坂:はい。
梅澤:じゃあ各自、忘れ物の無いように。お疲れ様でした。
乃木坂:お疲れ様でした!
祐次:お疲れ様でした。
梅澤:富永君、良かったら一緒に帰らない?私達、もっと富永君の事を知りたいんだ。だから、どうかな?
山下:嫌なら嫌って言ってね?
久保:そうだよ。遠慮しないでね。
祐次:嫌じゃないよ。でも、ごめん。今日は寄るところがあって、また明日でも良い?
梅澤:うん、分かった。じゃあ、また明日。
くぼした:バイバーイ。
祐次:さようなら。
祐次は校門を抜け、路地に入った。
祐次:ふっ。
祐次が手を構えると、灰色のオーロラが現れた。
祐次はオーロラをくぐり抜けた。すると、何処かの建物の中だった。祐次は、先に進む。そこには、タッチパネルがあり、祐次はそれを操作した。どうやら、暗証番号を入力しているようだ。
コンピューター:ロック、解除します。
祐次:よお、アッキー。ボスは居るか?
アキラ:祐次か。居るよ。いつもの所だ。
祐次:お、もしかして、また新作?
アキラ:さあね。で、今日は?
祐次:ああ、ボスが言ってた仮面ライダーの事でな。
アキラ:まさか、会ったのか?
祐次:ああ。悪いけど、他の皆にも伝えたいから、頼むぜ。
アキラ:ああ、分かった。
そして、祐次はキッチンにやってきた。
祐次:ボス。こんちは。
ボス:おお!祐次か。久し振りだな。
祐次:ボス、一昨日も来ましたよ?
ボス:そうだっけ。まあ良いや。それより、これ、食べてみてくれ。
祐次:おお!いただきます。うん、旨い。
ボス:良かった良かった。それで、今日は?
祐次:この間の仮面ライダーの事で。
ボス:!?分かった。先に行っててくれ。
祐次:うっす。
祐次はキッチンを出ると、その足で、会議室のような部屋に入った。そこには、四人の男女が座っていた。
祐次:もう揃ってる。
アキラ:当たり前だ。
アイネ:基本、部屋は一緒だからね。
ゲンキ:働いてる部屋がね。
リナ:寝床は違うし。
ボス:揃ってるな。
四人:はい。
ボス:祐次、君が会った仮面ライダーについて話してくれ。
祐次:これが、その仮面ライダーの写真だ。まず、名前から。左右色違いの方は、仮面ライダーW。左翔太郎とフィリップ、二人の探偵が変身する、二人で一人の仮面ライダー、らしい。
アキラ:二人でってどういう事だ?
祐次:詳しくは興味も無いから知らねえが、左翔太郎の体に、フィリップの意識が入っているようだ。多分、逆もあるだろ。
アイネ:それで?
祐次:ガイアメモリと呼ばれるアイテムを使って変身する。ガイアメモリには幾つか種類があり、その能力はメモリによって変わる。Wが持ってる物で確認できたのは、四本。一本目はサイクロンメモリ。能力は風。Wの攻撃に風の力を与える。
ゲンキ:二本目は?
祐次:二本目はジョーカーメモリ。能力は切り札。恐らく、使用者に驚異的な身体能力を与える。そして、三本目は、ヒートメモリ。能力は炎。攻撃に炎の力を与える。攻撃力が格段にアップする。
リナ:スゴッ!
祐次:そして、四本目のメモリはトリガー。能力は・・・銃。遠距離が得意。ってな感じ。
ボス:トリガーだけ、微妙だな。
祐次:興味無いんで。
アキラ:少しは興味を持てよ。
祐次:ふぁ~~。
ボス:それで?
祐次:この赤い方は仮面ライダーアクセル。照井竜、風都署の刑事が変身する仮面ライダーだ。
アキラ:へぇ、警察ライダーか。
祐次:ああ。そして奴が持ってたメモリで確認できたのは、アクセルメモリとエンジンメモリ。だけど、エンジンメモリは変身用ではない。まあ、ギジメモリって所だな。
アイネ:色々あるのね。
祐次:ま、色々見ておきますよ。俺は興味無いけど。じゃ、今日はこれで。おやすみなさい。
ボス:祐次。くれぐれも、Wとアクセルを倒すなよ。分かってるな?
祐次:・・・ふっ😏大丈夫ですよ。基本は戦わないんで。
ボス:基本も何も無い。絶対に戦うな。良いな?
祐次:それは彼奴等次第です。もし俺の邪魔をしたら、俺は奴等を潰す!
そう言い残し、祐次は、オーロラカーテンで去っていった。
ボス:彼奴・・・
アキラ:基本は大丈夫でしょうけど。
ボス:何かあったら、彼奴を止めてくれ。
四人:了解。
翌日・屋外ステージ
梅澤:それじゃあ富永君。音楽お願いします。
祐次:(絶対に戦うな、か。いずれは、彼奴等と戦うことになる。ああいう奴等は復讐を止めようとするに決まっている。そんなことはさせん。俺は、必ず・・・)
梅澤:富永君!
祐次:!?
梅澤:ボーッとしてるけど大丈夫?
祐次:ああ、ごめんなさい。ちょっと考え事を。
梅澤:もう、しっかりしてね。音楽お願いします。
祐次:了解です。それじゃあ、ミュー・・・
翔太郎:ちょっと良いか?
祐次:(又、此奴等か。)今日は何ですか?
ときめ:あなたに聞きたいことが有るの。
祐次:リハーサル中なので、お断りします。
梅澤:良いよ、行ってきて。とりあえず、私達で何とかなるし。
祐次:キャプテンがそう言うなら。ちょっとだけです。
翔太郎:悪いな。ありがとう。
祐次達は移動した。
祐次:それで聞きたい事ってのは?
翔太郎:まずは、お前の出身地は?
祐次:鹿児島です。
ときめ:こっちには何時から?
祐次:12年前ぐらいですかね。
フィリップ:何故こっちに?
祐次:家庭の事情です。
照井:君の家族は今元気か?
祐次:何故そんな事を答えなければならないんです?
照井:参考までだ。
祐次:はあ、元気ですよ。
亜樹子:因みに、お父さんのお名前は?
祐次:個人情報なので。もう良いですか?
翔太郎:最後に、"ディケイド"って知ってるか?
祐次:ディケイド?なんですか、それ?
翔太郎:いや、知らないなら良いんだ。悪いな、手間とらせて。
祐次:いえ、失礼します。
翔太郎:富永光一の息子かどうかは分からなかったな。
ときめ:でも、鹿児島出身だよ?
Prrrrrrr
照井:悪い。刃野刑事からだ。はい。
刃野(電話):照井課長。富永光一について色々分かりましたよ。まず、出身はやはり熊本でした。ただ、大学からは鹿児島で暮らしています。しかし、大学卒業からの10年間の経歴が不明なんですよ。
照井:経歴が不明だと?
刃野(電話):大学卒業の直後に家族を全員亡くした所までは分かったんですけど。その後10年間が不明なんです。
照井:成る程、その後は?
刃野(電話):それから富永光一は、田中美加子と出会い結婚。その後、二人の息子が生まれています。
照井:二人の息子。名前は?
刃野(電話):兄が光(ひかる)で、弟が祐次です。
照井:富永祐次は富永光一の息子。
翔太郎:やっぱりそうか。
照井:それで、その後は?
刃野(電話):富永祐次が小学三年生の時、つまり、12年前に亡くなっています。家族全員。唯一生き残ったのが祐次です。そして、祐次は、富永光一の昔からの知人に引き取られた。
照井:そうか。ご苦労だった。
フィリップ:彼がディケイドの事を知っていても不思議じゃないね。
亜樹子:でも、彼は家族は生きているって。
翔太郎:嘘をついたってことか。
照井:しかし、何故そんな嘘を。
翔太郎:さあな。
キャーッ!
翔太郎:!?屋外ステージの方だ。行くぞ!
屋外ステージ(五分前)
祐次:(奴等、何故ディケイドを知っている。)
梅澤:あ、富永君。話は終わった?
祐次:うん。
山下:今、休憩中だから。
祐次:見れば分かるよ。
久保:っていうか、何の話だったの?
祐次:ああ、昨日言ってたメモリの売人の事でね。
伊藤:そうなんだ。
与田:大変だね、目撃者さん。
祐次:与田、それ俺のこと?
与田:うん。だって目撃者さんでしょ。
祐次:その呼び方辞めてよ。
賀喜:でも、どうしてこの構内でメモリの売買をしてたんでしょう?
遠藤:他に有りそうですけど。目立たない場所。
弓木:富永先輩、どうしてですか?
祐次:あのね、弓木。俺が分かる訳ないでしょ?
弓木:そうですよね。
祐次:(弓木って独特の雰囲気があるよな。ちょっとだけ、彩華に似てる。何となくだけど落ち着く。)
弓木:どうかしましたか?
祐次:ああ、ちょっと思い出してただけ。
弓木:思い出す?
祐次:彩華っていう女の子。俺の、初恋。
田村:初恋。良いですね。その人とは何処で出会ったんですか?
祐次:出会ったっていうか、従姉妹なんだ。年下のね。
弓木:そうなんですね。今は会ってないんですか?
祐次:もう、会えないからね。
弓木:え?
祐次:12年前に事故で死んじゃったんだ。
弓木:そうだったんですか。ごめんなさい。
祐次:別に謝らなくて良いじゃない。
弓木:はい。
祐次:弓木は、彩華に似てる。
弓木:そうですか/////なんか、照れますね。
祐次:(^_^)
怪人:うぉーー!
祐次:!?怪人。
乃木坂:キャーッ!
怪人:どいつもこいつも、俺を笑いやがって!くそったれ!
祐次:(此処で変身は出来ない。どうする。すぐそこに、Wとアクセルが居る。だが、今の此奴は興奮状態。何をするか分からん。)
怪人:くそったれ!全員纏めてぶっ殺す!
祐次:(ちっ。仕方ねえ。)ちょっと、待って!とりあえず、落ち着きましょう。ね?
怪人:黙れ!落ち着いていられるか!
祐次:何が有ったんですか?良ければ話を聞きますよ?(此奴の話は興味無いが、バレる訳には行かない。少しは時間稼ぎになるか。)話をすれば、落ち着けますよ?
弓木:先輩、危ないですよ!
梅澤:そうだよ!
怪人:黙れって言ってるだろ!貴様、死にたいのか!
祐次:(此奴!完全にメモリに呑まれてるな。だとしたら、)ハァーー!
怪人:!?
弓木:先輩!
祐次:ハッ!
怪人:ふん。効かねえな!消えろ!
祐次:ウワァーー!
弓木:先輩!
怪人:死ね~クソガキ!
ルナ!トリガー!
W:ハッ!
怪人:グワァ!
弓木:あ!?
梅澤:翔太郎さん!フィリップさん!
山下:照井さん!
久保:ときめさんと亜樹子さんも。
アクセル:またドーパントか。さあ、振り切るぜ!
W:さあ、お前の罪を数えろ!ハッ!
伊藤:球が曲がった!?
阪口:凄い凄い!
祐次:ルナメモリ。幻想の力か。
祐次は、いつの間にか移動していた。
W(翔太郎):バードドーパントか。飛ばれると厄介だな。照井!
アクセル:了解した。
アクセル!アップグレード!ブースター!
賀喜:アクセルも色が変わった!
亜樹子:あれは、アクセルブースター!空も飛べちゃうんだよ!
遠藤:凄い!
祐次:メモリではなく強化アダプターでフォームチェンジか。
W(フィリップ):翔太郎、僕達も。
W(翔太郎):ああ。
ルナ!メタル!
祐次:メタル、鋼か。防御力は高そうだな。
W:ハッ!
祐次:成る程。幻想の力で曲がったり伸びたりしてるのか。ということは、ジョーカーメモリと組み合わせると、手足が伸びるのかもな。
アキラ:分析してる場合か。戦わないのか?
祐次:彼奴が知ってるとは思えん。
アキラ:それはそうだが。
祐次:あれぐらいなら、大丈夫だろ。俺は戻るよ。敵に飛ばされたことになってるからな。
アキラ:そういう訳にも行かなそうだぞ?
祐次:あ?
ドーパント:ハッ!ハァーー!
アクセル:グワァ!
W(翔太郎):照井!ハッ!
ドーパント:ふっ。ハアッ!
W:グワァ!
ときめ:翔太郎!
亜樹子:あのドーパント、なかなかの強さね。
ドーパント:ははっ。弱いなぁ、仮面ライダー!
アクセル:くっ!
祐次:はぁ、仕方無い。
ドーパント:死ねぇ!仮面ライダー!
?:フッ!
ドーパント:グワァ!
W&アクセル:!?
カツ、カツ、カツ、カツ。
ドーパント:誰だ!
?:フッ!ハッ!
ドーパント:グハッ!
?:弱いな。
ドーパント:お前、何なんだよ!
?:知る必要はない。どうせ、テメェは死ぬ奴だ。
W(翔太郎):仮面ライダーか?
W(フィリップ):恐らく。
アクセル:だが、ガイアメモリを使っている訳ではなさそうだ。
ときめ:じゃあ、敵?
亜樹子:もしかして、スーパーショッカー!?
?:一緒にするな。
W(翔太郎):なら何者だ?
?:俺の名は、ディケイド。
アクセル:ディケイドだと!?
W(フィリップ):馬鹿な!そんな事は有り得ない!
W(翔太郎):ディケイドは、12年前に死んでいる!
乃木坂:!?
弓木:じゃあ、幽霊!?
梅澤:そんなまさか。
ディケイド:勝手に殺すな。確かに12年前、ディケイドは死んだ。だが、ディケイドは生まれ変わった。それだけのことだ!
ドーパント:おい、貴様!俺を無視するな!
ディケイド:うるさい!
ドーパント:グワァ!こうなったら、空からだ!ハッ!ハァーー!
ディケイド:よっと。
ドーパント:避けた!?いや、まぐれだ!ハァーー!
ディケイド:よっと。まぐれじゃねえ。立派な実力だ!ハッ!
ドーパント:!?グワァーーー!
アクセル:撃ち落とした!?
W(翔太郎):強い。
W(フィリップ):翔太郎、僕達も。
W(翔太郎):ああ。
ディケイド:フッ!ハッ!
ドーパント:グハッ!え、ドワァ!
ディケイド:!?ちっ。
W(翔太郎):ハッ!
ドーパント:くっ。
ディケイド:余計な真似を!ハッ!
ディケイドは、発砲した。ドーパントではなく、Wに。
W(翔太郎):グハッ!
アクセル:!?
ときめ:なんで!
亜樹子:ちょっとあんた!どういうつもりよ!
ディケイド:別に。其処に居たから偶々当たった。それだけだ。
亜樹子:だからって・・・!?
ディケイド:黙れ!殺すぞ?
亜樹子:ひぃーー!
アクセル:貴様!
ディケイド:此奴は俺が倒す。雑魚は引っ込んでろ!ダァーーッ!
ドーパント:!?グハッ!
ディケイド:ハッ!ハァーー!
ドーパント:グワァ!
ディケイド:やはり弱いな。どいつもこいつも。
W(フィリップ):どうやら、僕達は舐められてるみたいだね。
W(翔太郎):ああ、奴の強さは本物だ。
ディケイド:とっとと死んで貰おう。
田村:あれは、カード?
弓木:カードのライダーってこと?
ATTACKRIDE!SLASH!
ディケイド:テヤッ!ハッ!
ドーパント:グハッ!此奴!
ディケイド:終わりだ。
FINAL ATTACKRIDE!
DE DE DE DECADE!
ディケイド:はっ!フッ!ハアッ!
ドーパント:グワーーーーーッ!
ディケイドはライドブッカー、ソードモードでの必殺技。ディメンションスラッシュを喰らわせた。そして、ドーパントは爆発、男の体からメモリが排出され、砕けた。メモリブレイクである。
男:くそっ。メモリが・・・
アクセル:とりあえず、終わったな。
W(翔太郎):ああ、そうだな。
W(フィリップ):照井竜。後は任せる。
アクセル:ああ。ん?
W(翔太郎):おい。お前。何してんだ?
男:何だよ!ひっ!
W(フィリップ):何をしているんだ!?
ディケイドは、男に剣を向けた。そして、剣を振り上げ、振り下ろす。
乃木坂:!?
W(翔太郎):やめろ!ハッ!
Wはメタルシャフトを伸ばして、ディケイドの手を止めた。
ディケイド:・・・何の真似だ?
W(翔太郎):それはこっちの台詞だ。お前今、何をしようとした?
ディケイド:何って、消すんだよ。
アクセル:消すだと?
W(フィリップ):彼を殺すって言いたいのかい?
ディケイド:良く分かってるじゃないか。
W(翔太郎):ふざけんな!
ディケイド:ふざけているつもりはない。
W(フィリップ):何故、彼を殺す?
ディケイド:そんなの決まってるだろ。未来の為だ。
アクセル:未来だと?未来と、この男がどう関係するんだ?!
ディケイド:此奴は、自分から怪物になった。要するに、人類の敵だ。
W(フィリップ):だから殺すってのかい?
ディケイド:当たり前だろ。
W(翔太郎):当たり前じゃねえ!其奴はもうドーパントじゃない。ただの人間だ!殺す理由は無い!
W(フィリップ):確かに彼は、自分から悪に堕ちた。だが、翔太郎が言ったとおり、彼はただの人間。それを殺せば、君も人類の敵になる。つまり、ドーパントと同類ということだ。
ディケイド:ちっ。やはりお前等とは、戦う運命みたいだな。
アクセル:来るぞ!
W(翔太郎):くっ。
ディケイド:!?
?:相変わらずだな、ディケイド。
ディケイド:てめぇは、死神博士!
W(翔太郎):死神博士、彼奴が・・・
W(フィリップ):黒いマントを羽織った白髪のおじいさん。
アクセル:間違いないな。
ディケイド:倒されに来たのか?
死神博士:まさか。良いことを教えてやろうと思ってな。君達にも、関係のある話だよ。風都の仮面ライダー。
W(翔太郎):どういう事だ?
W(フィリップ):聞かせてもらおう。
死神博士:我々スーパーショッカーは、全ての仮面ライダーの悪が一同団結した秘密結社である。当然、財団Xもな。
アクセル:財団Xだと!?
死神博士:ふふっ。そして、ディケイドも又、スーパーショッカーの一人だ。
全員:!?
ディケイド:ちっ。ふざけんな!一緒にするな!俺は、お前等とは違う!お前等のような、仲間を仲間と思わない奴等と一緒にするな!
死神博士:では、何故戦う?貴様がディケイドであり続ける以上、貴様も我々と同類だ。
ディケイド:お前等が良く分かってんだろ?!
死神博士:復讐か?父親の。
ディケイド:ああ、そうさ!お前等は、組織を辞めたというだけで、父親を、俺の家族を殺した!だから、俺は誓ったんだ。貴様等に復讐すると!その為なら、何だってする。
死神博士:そうか。ならば、貴様は死ぬことになる。今は、見逃してやる。また会おう。ディケイド、W、アクセル。
ディケイド:くそっ。必ず潰す。
W(翔太郎):おい、待てよ。お前は一体何者だ?
ディケイド:貴様には関係ない。話すつもりもない。
アクセル:復讐の為に戦うのは止めろ!復讐をしても何も生まれない。
ディケイド:黙れ!貴様等に何が分かる!?家族を奪われた気持ちが分かるのか!ああ?
アクセル:分かるさ。俺も、家族を奪われた。父と母と妹を。俺もかつて、復讐に燃えていた。その所為で無関係な人間を巻き込んでしまった。
ディケイド:だったら何だ?
アクセル:つまり、復讐は余計に悲劇を生むだけだということだ。
ディケイド:ふん。知ったことか!俺は誰に何と言われようが、復讐を止めるつもりはない!次に俺の邪魔をすれば、今度こそお前等をぶっ潰す。分かったな。
ディケイドは去っていき、Wとアクセルは変身を解いた。
照井:やはりディケイドは・・・
フィリップ:ああ。間違いない。
翔太郎:性格は全然真逆だけどな。
ときめ:じゃあ普段の優しい感じは、裏の顔ってこと?
亜樹子:だとしたら、凄い演技力ね。?竜君?
照井:ああ、すまない。ただ、どうしても気になってな。
フィリップ:ディケイドの、復讐のことかい?
アクセル:ああ。復讐を止めさせなければ。
翔太郎:そうだな。ディケイドの力も、人々の未来を守るために使えるはずだ。
ときめ&亜樹子:うん。
祐次:ぷはぁーー!ハァ、ハァ、死ぬかと思った。
弓木:先輩、大丈夫ですか?
祐次:大丈夫大丈夫。
梅澤:全くもう。怪人に勝てるわけないでしょ?
祐次:ごめんなさい。
弓木:でも、ありがとうございました。
乃木坂:ありがとう。(ありがとうございました。)
こうして、仮面ライダーディケイド、乃木恋、仮面ライダーWという三つの異なる物語が一つになった。
仮面ライダーディケイドwith乃木恋
To be continued