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#3【ロンドン旅行】Coal Drops Yardとキングクロス再開発

ロンドン旅行3日目。
今日はキングクロス駅から始まりCoal Drops Yard、H&dM展、大英博物館、中華街と盛り沢山の1日。ヘザウィックスタジオのCoal Drops Yardがとても良かったので、周辺のキングクロス駅再開発と合わせて1つの記事にする。


01.キングクロス駅からCoal Drops Yardへ

目的地であるCoal Drops Yardへ向かうため、キングクロス駅からセントパンクラス駅前を通り周辺を散策しつつ、Coal Drops Yardへ。

ノーマンフォスターによるキングクロス駅。おそらく既存であるレンガ造建物と、アーチによる大空間の対比が心地よい。
セントパンクラス駅外観。綺麗なイギリス積レンガ。イギリスはとにかくレンガ造が多く、赤いレンガ以外にもキングクロス駅のような黄色いレンガも多い。イギリスのレンガは材料である粘土の影響で黄色くなる。
セントパンクラス駅を抜けると、人通りが少なく緑豊かな歩道が続く。植栽の種類が豊富。
Coal Drops Yardへと続くアプローチ。曲線の通路が期待感を高める。前に見えるのは、ガス貯蔵庫を集合住宅にコンバージョンした建物。
アプローチを抜けると河川と再開発による工事の風景が広がる。

02. Coal Drops Yard

今年、森美術館で開催されたヘザウィック展の影響もあり、今回のイギリス旅行の目当ての一つでもあるCoal Drops Yard。ロンドンで見られるヘザウィックの建築としてはおそらく最大であり、ヘザウィックスタジオの作品としても、代表作の一つであろう。
早くもイギリス旅行の結論を言うと、今回の旅行で多くの建物を見たが一番良かった。歴史的な建築が持つ重厚さ、味わい深さと、新築部分の明快な建物構成が高いレベルで調和されている。
フォスターが築いた、歴史的街並みとハイテク建築のハイコントラストな調和を継承しつつ、ヘザウィックスタジオ独自のエレガントでサステナブルなデザインが全体構成から、細部に至るまで見られる。

2棟の既存倉庫を繋ぐように屋根がかかる。

周辺建物に比べて低く抑えられたボリュームや、既存の建物配置からくる広場の大きさ、キングクロス駅からのアプローチ、再開発エリアへと続く軸線など実に明快であり、心地の良かった。
既存の2棟の倉庫が少し角度が振られており(なぜ並行に作らなかったのか)新築の接続部分に向けてすぼまっている。建物がよりシンボリックに見えると共に、広場がより開放的に感じる。類例として、赤煉瓦倉庫が思い浮かぶが、配置計画(特に広場の大きさ)や周辺環境のポテンシャルが別格であった。赤煉瓦倉庫では広場が広過ぎるし、日本でよくあるアウトレットなどでは中庭が狭過ぎるのであろう。パタンランゲージの広場の大きさと照らし合わせて見たい。

屋根接続部分を見上げる。屋根の下はイベントステージがあり、テーブルが並べられる。

色彩計画でいえば、既存レンガの黒みがかった色合いに黒く塗装された鉄骨や屋根が渋く調和している。もちろん周辺の川や緑とも合う。トイレサインも金色のサインが使われており落ち着いた印象。

アーチを抜けると川に繋がる。川との距離が近い。
外壁にあって落ち着いた色合いのサイン。色の誘目性が低い分、サイズを大きくして文字を入れ込むことで認識できる。
屋根の接続部分。スマホやフィットネス用品が売られていた。
屋根接続部分より見下ろす。
階段の照らし方が上手い。鉄骨を壁から少し出して階段を吊っている。タイル割や見切りもきれい
ヘザウィックスタジオ設計の椅子。屋外設置に向いている。座っている人はあまりいなかった。
花壇のデザインもかっこいい。
建物の裏側には屋台が並んでいた。
向かいは広場になっている。

03. Coal Drops Yard周辺散策

Coal Drops Yardをひとしきり見終えた後、周辺の再開発地区を散策。

小麦貯蔵庫をコンバージョンした芸術大学の大学校舎。
中に入る事ができる。卓球台が設置されている。
大学校舎前の広場越しにCoal Drops Yardをみる
川沿いに心地の良い親水空間が広がっていた。
駅前に向かう途中の街路。コールテン鋼の植木鉢がかっこいい

#4へ続く

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