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『運動脳』:スマホを閉じて、走りだそう! #11

生物学的には、私たちの脳と体は今もサバンナにいる。
私たちは本来、狩猟採集民なのである。

アンデシュ・ハンセン著/『運動脳』

本書を手に取った際、「表紙の裏」に書かれていた一文を読み興味が引かれ、アンデシュ・ハンセン著『運動脳』を読みました。
この本の内容は、繰り返し思い出し、生活に活かしたいなと思ったので、ここに書き残しておきます。

現代人はほとんど原始人?


「現代人の脳は、原始人の脳と殆ど変わらない」

と本書には書かれています。

過去の原始人(狩猟採集民)の生活習慣は、現代人とは大きく異なり、今よりもはるかに活発に動いていたものでした。
ただ、現代人と原始人の生活習慣は大きく異りますが、生物学的な進化は途方もない年月がかかるため、僕たち現代人の脳は、原始人の時から、実はさほど大きく変化していません

そのため、現代人の脳は、今も当時の時代(狩猟採集民の時代)に適応する仕組みになっており、当時のように体を活発に動かす(運動する)と、脳は何より敏感に反応し、体に良い影響を及ぼします。

つまり、現代人は、身体をもっと活発に動かせば、脳が、今よりも更に効率良く働き、実生活に好影響を及ぼすことになります。

では、「脳が効率よく働き、好影響を及ぼす」とはどのようなものでしょうか?

「有酸素運動(走る・歩く)」でストレス耐性、集中力、モチベーション、記憶力、創造性の全部が上がる!?

「そんな話、ほんとかよ、、、。」と思うくらいの見出しですが、本書を読むと、運動が、体にどれほど良い影響を与えるのかが分かります。

ここでは、その効果を一部ピックアップして纏めています。
本書では、取り上げた項目以外にも様々な効果が紹介され、科学的な根拠も提示されているので、理論的に理解したいと思われる方は、是非『運動脳』をお読み下さい。今日からでも運動しようと思えます!

「ストレス」を取り払う

〇人は何らかのストレスを感じると、血中のコルチゾール(ストレスホルモン)の濃度が上がり、心拍数が増加し、緊張状態となる。しかし、定期的に運動を続けると、ストレスを抱えている状況下でも、コルチゾールの分泌量は僅かしか上昇しなくなり、ストレスの抵抗力が高まっていく。
〇運動すると、感情を制御する「海馬」と「前頭葉」が物理的に大きく成長し、冷静に判断できる能力が高まる。


「集中力」を取り戻す

○運動をした直後にドーパミン(集中力を保つために欠かせない物質)の分泌量が増え、選択的注意力と集中力が改善される。また、運動を継続すると、脳のメカニズムが活性化し、その後も集中力が高まる。
○ADHDの可能性が高いと診断された子どもたちに8週間、運動を習慣化してもらうと、3分の2を超える子どもに集中力の改善が見られた。

「意欲」が沸く

○運動すると、感情を制御する「セロトニン」、「ノルアドレナリン」、「ドーパミン」の量を増やすことができる。うつ病の患者は、薬でこれらを増やすこともできるが、運動するだけでも、同等かそれ以上の効果が発揮される。
○運動を定期的に行った人は、幸福感が増す上、わずかだが性格も変わる。より社交的で、皮肉っぽさや神経質な面が少なくなる。

「記憶力」が上がる

○運動をすると、「海馬(記憶中枢)」が成長し、大きくなる。運動を習慣にしている人の海馬は加齢により萎縮せず、むしろ成長する。
○有酸素運動(持久力系のトレーニング)を定期的に3か月続けた場合、暗記能力が大きく上昇する。

「創造性」を発揮する

〇運動は、発散的思考(様々なアイデアを考えること)や収束的思考(唯一の正解に辿り着くこと)を強化する。また、努力を継続する気力を養うことにも役立つ。

運動の習慣化を目指す

『運動脳』を読んで、ストレス耐性や集中力、記憶力、意欲、創造性など様々な能力が、運動することによって向上することが分かりました。

本書では、週2~3日、30分程度のジョギングでも効果が現れると書かれています。(難しければ、ウォーキングでもある程度効果は望めます。)
そのため、育児と仕事で忙しい中でも、時間管理を見直し、週2日は運動する機会を作って、「自身のパフォーマンスを向上させ、更に育児と仕事に前向きな自分」を目指したいと思いました。

過去記事にも書いたように、「取り敢えずやってみること」が大事だと思うので、ひとまず、今日から運動の習慣化を始めてみます!

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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