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雀卓に歴史あり①


先駆者マグジャン 

私が初めて入った雀荘は、駅近くの繁華街にある小さなビルの地下にあった。

01看板-雀荘駅前クラブ

雀卓は5卓ぐらいで、換気が悪く、タバコのにおいがする、狭くて暗い雀荘だった。

友人たちと「麻雀をしよう。」ということになり、とりあえず入った雀荘がそこだった。

昼の三時ごろなので、客はいないか、いても地元の遊び人のような人たちが一卓という程度、暇な店だった。

コマ02-02 2

初めて入るにしてはずいぶん殺伐とした店だったが、私たちは特に気にせず、卓に座って麻雀を始めた。

当然牌を手で積むのだが、その雀卓にはボタンがついていて、そのボタンを押すと表を向いている牌が全てひっくり返り、ガタガタと円を描いて回りはじめた。

麻雀牌を積むとき、牌を全て裏向きにして積むのが結構面倒なのだが、これだと簡単に牌を積むことが出来る。

「すごいな。雀荘に来るとこんな便利な卓で麻雀が出来るんだ。」
私たちは近未来のマシーンに触れたような感動を覚えた。

この雀卓の名前を「マグジャン」という。

コマ04-02 2

牌に磁石が埋め込まれていて、スイッチを入れると内部の磁石が起動して回る。

これによって全ての牌が裏返り、かき混ぜられるというものだ。

コマ04-02

   そんなに回らないし、あまりかきまざらないので 実際は手で混ぜる。

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