なぜ利他的懲罰が存在するのか?
私達はしばしば手間隙かかってもズルした相手を罰しようとする傾向があります。このような懲罰的行為は進化心理学的立場からはどのように考えられるのでしょうか。今回取り上げる論文は、この問題についてシミュレーションを行い実証したものになります。
利他的な刑罰の進化
The evolution of altruistic punishment
この研究では、様々なパラメータを操作して、どのような状態のときに協力行動が維持されるのかについて調べています。
結果としては、集団が小規模であるときは、協力行動は比較的保たれるのですが、集団が大規模になってくると罰がないことには協力行動が維持できないことが示されています。
このようなことから農耕開始による定住生活や人口増加とともに、協力行動が維持できるように懲罰的な傾向を持った人が増えたのではないかと論じられています。
Q: これを実証したものはあるのか?
明日読む論文
人間社会全体にわたる高額な懲罰
Costly Punishment Across Human Societies
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