医療福祉政策を複雑系から考える
複雑系という概念がある。
これは単純なルールから複雑なふるまいが生じる仕組みを意味していて、そらとぶ鳥から政治・経済のダイナミクス、宇宙生成の仕組みなど様々な現象の背後にあるものである。
今回取り上げる論文は医療福祉政策を複雑系から考えたもの。
複雑なシステムとしてのヘルスケアの理解: 意図しない結果の基礎
Understanding health care as a complex system: the foundation for unintended consequences
医療福祉政策ではしばしば支出をコントロールしようとして複雑な規制をかけるが、複雑系においてはシステム(病院、家庭、福祉など)が相互作用の中で意図しない振る舞いが生じるため、複雑な規制は意図しない結果を生み出すと。
そのためにはよりシンプルなルール、具体的には一般的な方向づけ(目的)、禁止事項(制限)、資源または許可(インセンティブ)を策定することが好ましいであろうとのこと。
Q: 医療費というのは平均寿命が長くなるほど負担が大きくなるのか?
明日目を通す論文:
ヘルスケアにおけるテクノロジーの成長と支出の増加
Technology growth and expenditure growth in health care
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