慢性うつ病の治療：認知行動分析システム精神療法とは？

うつ病には比較的寛解しやすいものと慢性化するものがありますが、慢性化したうつ病にはどのような治療法があるのでしょうか？

今回取り上げる論文は、慢性うつ病に対する治療として開発された認知行動分析システム精神療法のメタアナリシスになります。

心理療法の認知行動分析システムによる慢性うつ病の治療: 無作為化制御の系統的レビューとメタ分析
The treatment of chronic depression with cognitive behavioral analysis system of psychotherapy: A systematic review and meta‐analysis of randomized‐controlled

認知行動分析システム精神療法というのは、認知、行動、対人関係、精神力学的療法の要素を組み合わせたものになるのですが、この研究の結果としては、

・慢性うつ病患者を対象とした6件の無作為化比較試験を選択した。

・通常の治療法と比べても中等度の効果があった。

・他の治療法（認知行動療法、対人関係療法、短期精神力動的精神療法）とについてのメタアナリシスの結果よりは低い結果となった。

・しかしながら今回選択した研究はすべて治療抵抗性の慢性うつ病患者であったことを考えると十分な効果であることが考えられた。

とのこと。

Q:　ニューロフィードバックで慢性うつ病は改善するのか？

明日目を通す論文：
大うつ病性障害におけるニューロフィードバック・トレーニング。臨床効果、研究の質、報告方法に関するシステマティックレビュー
Neurofeedback training in major depressive disorder: A systematic review of clinical efficacy, study quality and reporting practices