人はなぜ攻撃をするのか?9つの仮説
子供を育てるのは大変である。ちょっと気を抜くとすぐにガミガミ起こってしまう。しかし人はなぜ攻撃をするのだろうか。今回取り上げる論文は、攻撃的行動や怒りを引き起こすメカニズムについて9つの仮説をあげたもの。
Interpersonal rejection as a determinant of anger and aggression
怒りと攻撃性の決定要因としての対人拒絶
それぞれの仮説を以下に示す。
1.心理的な痛み
仲間はずれにされたり、孤立感を覚えると人の心は痛みを覚える。このような痛みは攻撃行動を引き起こす。
2.欲求不満
自分の欲求がうまく叶えられないと、それがストレスと拒絶感を生じさせ、攻撃行動を引き起こす。
3.自尊心が脅かされる
自尊心が脅かされると、攻撃行動が誘発される。
4.気分の改善
嫌悪感状に悩まされている時には、攻撃後の気分改善効果を望み、攻撃行動を取ることがある。
5.社会的影響を持つための攻撃
他者に対して影響力を持つために攻撃することがある。
6.自己効力感の回復
コントロール能力の低下を自覚した時、自分の力を確認する目的で攻撃行動を取ることがある。
7.復讐
復讐行動は攻撃行動と密接に関連する
8.社会的抑制の緩和
攻撃を抑制するような社会的状況が変化すると(相手がチームから離れた、裏切りを行った)攻撃性を抑制する理由がなくなり、攻撃行動が引き起こされる。
9.自己コントロール能力の低さ
自分をコントロールする能力が低い場合、攻撃行動を取りやすい。
Q:攻撃行動や怒りのベースには生理学的にはホメオスタシスがあるんじゃないだろうか。
明日読む論文:
システムの概念化と怒りの扱い
Systems conceptualization and treatment of anger
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