同性愛者とバイセクシャルの心理学的特徴とは?
異性愛者、両性愛者、同性愛者を区別する興味、性格、性的特徴:性的指向の変化の根底にある2つの側面はありますか?
Interest, Personality, and Sexual Traits That Distinguish Heterosexual, Bisexual, and Homosexual Individuals: Are There Two Dimensions That Underlie Variations in Sexual Orientation?https://link.springer.com/article/10.1007/s10508-020-01643-9
ゲイ、レズビアン、両性愛者のメンタルヘルスがよろしくないとの研究からこの論文に突き当たる。というのも、私的印象として同性愛者は感受性が強いイメージがあるので、性格特徴と性的アイデンティティの関係でなにかあるんじゃないかと思ったからだ。
ちなみにこの研究では、ニューヨークに住む男女およそ1500人ずつを対象に
・自身の性的アイデンティティ(異性愛、同性愛(ゲイ・レズビアン)、バイセクシャル)
・ビッグファイブ(性格特性を、開放性、誠実性、外向性、協調性、神経症傾向の5つの因子で調べるもの)
・性欲の強さ
・職業的性的志向(鉄筋工などの男性的な職業や花屋などの女性的な職業)
・自己帰属の性的志向(自分のことを女性っぽいと思う、男性っぽいと思う、など)
・社会性(セックスに対する感:誰とでもセックスできる、から恋愛感情無しではセックスできない、まで)
・性的魅力(同性または異性に対してどの程度魅力を感じるかの評価)
を調査し、その関係性を調べています。
結果を述べると
・性格傾向や性欲の強さ、職業的性的指向、社会性といった項目から、回答者がどのような性的指向性(異性愛、同性愛、バイセクシャル)を持つかを66%の確率で予測することができた。
・同性愛者は、典型的な男性的回答もしくは典型的女性的回答からの逸脱性が大きかった。
・バイセクシャルの男性は、高い性欲、高い社会性(セックスに対する精神的障壁の低さ)、神経症傾向、低い誠実性を示した。
・バイセクシャルの女性は、高い性欲、高い社会性、(セックスに対する精神的障壁の低さ)を示した。
ということが示されています。
Q: バイセクシャルの性格特性を論じたなかで、ダークトライアド(ナルシシズム、マキャヴェリズム、および精神病質)という物騒が言葉が出てきた。これって何?
明日目を通す論文:
パーソナリティのダークトライアド:10年のレビュー
The Dark Triad of personality: A 10 year review
https://compass.onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/spc3.12018?casa_token=Atjq7RqSqOsAAAAA%3ADcmDp1sndCDEETVYjALmhu58NRSIlc9HMg01IpZ4GGngGx8_SpAOIx81vUhL3MZn0XLO4JiOfeiexvGP